「叛-安倍」リベラル勢力の総結集!(1-55)

《Ken Sway Kenと管理者の【憲法改悪・戦争体制阻止】》

《権力と性「性同一性障害特例法」が要求する強制的身体変容の問題:
トランスジェンダー内での「排除の原理」を断ち切れ》

 2003年に制定された「性同一性障害特例法」。同法で戸籍の「性別」変更が可能になったが、そのための要件の一つに「身体変容」がある。この特例法が生み出したトランスジェンダー排除の構造とは何か。本年初夏、ニュースにもなった一つの「事件」がある。
 「事件」当事者は性別適合手術まで受けた男性の「トランスジェンダー」であり、外見、また外性器上は完全に女性である。「トランスジェンダー」とは「『性同一性障害』に悩み、苦しみながらも『性』の壁を乗り越えようとする人々」という意味で、「性同一性障害」の方々を人権的な意味を込めて表現したものである。従って「性同一性障害=トランスジェンダー」ではない。そこで前述の「一つの『事件』」であるが、当事者は性別適合手術以前に結婚をしており20歳未満の子供がいたため「性同一性障害特例法」の要件を満たせず、戸籍の性変更をする事ができずにいた。2014年3月、当事者は以前から通っていたスポーツジムに対して、外見外性器が完全に女性となったため、女性の更衣室を利用する事を求めた。
 しかしジム側は戸籍上、男性である人を女性として受け入れる事はできないとして、この要求を跳ね退けた(当時者はジム側を民事告訴し、本年6月に和解成立を記者発表した)。
 ジェンダーやセクシュアリティの研究を行う三橋順子によれば、これから検討してゆく「性同一性障害特例法」が制定され、日本での戸籍の性別変更が可能になった03年時、この「性同一性障害」の人々のコミュニティを作ったのは、むしろ同じように別の性を生きる「ニューハーフ」や女装家達だったという。しかし、その後「性同一性障害」という言葉が一般に浸透してゆくにつれ、むしろ「ニューハーフ」や女装家達は「性同一性障害」のコミュニティから排除されてしまった。「性同一性障害」の方々のコミュニティは常にお互いへの差別とも隣り合わせになっている。何故このような排除が「性同一性障害」の方々の内で起きるのか。

 それはこの「性同一性障害特例法」が「男性中心主義的な性の国家規範」の下にあるからだ。

<「特例法」と一元的な男女観>

 「性同一性障害特例法」は、公的に「性同一性障害」の方の戸籍上の性別を変更することができるという意味では画期的な制度だった。特例法の要件は、第1項:二十歳以上であること。第2項:現に婚姻をしていないこと。第3項:現に未成年の子がいないこと。
第4項:生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること。
第5項:その身体について他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていること。─の5点である。しかし14年にWHO(世界保健機関)を含む国連組織から第3項と第4項に当てはまる内容が国際的な批判を受けた。というのも、これらの要件は「性同一性障害」当事者が子供を、もつ可能性を奪い、性別変更のために強制的な身体変容を要求するからだ。英国の「性別承認法」等では、性別変更にホルモン治療や手術すら必須要件とされてはいない。では何故、日本はこれらの要件に拘るのか。そこにはセックスを巡る一元的な男女観がある。第3項や第4項がいまだに当事者達の間でも、あまり問題視されないのは、当事者や医療者が一元的なセックス観に縛られているからだろう。

 例えば「女性は性欲がない。女性の心をもつのであれば男性の意味が付与されたペニスを嫌うはずだ。だから子供をもつ男性は性欲があり、ペニスを受け入れていることが自明であるため、女性になりたいと主張しても、それは嘘だ」といった歪んだ一元的なセックス観だ。
 米国で「性同一性障害(トランスジェンダー含む)」研究を行なうパトリック・カリフィアによれば「医療関係者は、遺伝子上の男性当人がペニス的快楽を全て慎み、彼の『役に立たない』器官を完全に拒絶」する事が性変更の条件だと考えている。
 それ故にアナルセックス(肛門とペニスを使った性交)でセックスワーカーとして働く事が少なくないニューハーフや、そのようなセックスをする事のある女装家達が「性同一性障害(トランスジェンダー含む)」の間で排除されたのだ。そして、この一元的なセックス観の裏には、日本社会そのものに根差す権力の問題がある。
 それこそ「男性中心主義的な性の国家規範」である。

<タブー視されるセックスの多様性>

 米国ではファッション誌『ヴォーグ』の十代向け版に「適切にアナルセックス」をする方法すら掲載されており、セックスの多様性が同国で受け入れられている事が解る。
 この態度は医療にも反映されており、セクシュアリティ研究者の中村美亜によれば、米国では、性転換後のセックスを含めたカウンセリングが導入されている。
 人工的な性器を持たざるを得ないタイプの「性同一性障害」の方にとって、セックスの多様性を知る事は、パートナーとの親密な関係を保つ上で欠かせない。

 転じて日本ではセックスの公的言説は極めて限られたものである。
 教育現場でも限られた性の知識しか与えられない。日本でセックスを公に語る事は絶えず、暗に倒錯的な行為としてタブー視されている。その結果、日本の人々は、アダルトビデオ等からステレオタイプ的なセックス観を得る事しかできず、彼らのセックス観は一元化されてしまっている。それ故に先のような歪んだセックス観が現れるのだ。
 ではセックスが、日本でタブー視される原因はなんなのか。米国では性に関する哲学的研究を行なっている、レオ・ベルサーニによれば、アダルトコンテンツが生産する一元的なセックス観は、男性優位の権力的な男女観を形成するものだという。男性による女性への一方的な挿入という一元化されたセックス観が、社会における「男性支配」の構図を生み出す。
 そしてベルサーニは男性の同性愛が社会的に忌避される理由は、アナルセックスの挿入「される」という受動的関係性において、男性性の支配的権力が転覆するからだと述べる。この転覆は、男性中心主義社会では何としても避けなければならない。
 この事から、日本のセックスの多様性へのタブー視は、男性中心主義的な日本社会の縮図に由来すると結論づけられる。

<セックスという交叉点>

 選択的夫婦別姓すら、いまだに法的に十分に認められていないのに「性同一性障害特例法」では何故、性別変更が認められたのか。それは「特例法」が「性同一性障害」当事者を「男性中心主義的な性の国家規範」の中で管理する事ができるからだ。夫婦別姓は女性に男性と同等の権利を与え、男性中心主義的な国家規範を揺るがすために容認されない。

 対して「特例法」における戸籍の性別変更は第3項と第4項を要件とする。未成年の子供がおらず身体変容した男性は、その来歴的にも外見、外性器的にも女性に分類されるため、アナルセックスという見方が捨て去られ、男性主権を擾乱する事はないのだ。
 男性中心主義社会に「無害な」「一定の」「性同一性障害」当事者を生産する事ができるために「特例法」は承認されたのだった。この生産のシステムから、ある者はこのシステムにしがみついて、こぼれ落ちるものを排除する。一方、こぼれ落ちたある者は自衛のために他者を傷つける。当事者間の憎しみの連鎖を法制度そのものが生み出している。「性同一性障害の方」排除の原理を変革するには、多様なセックスのあり方を倒錯的なものとせずに語るべきだ。ベルサーニと共同で研究を行なった心理療法士のアダム・フィリップスの言葉を借りれば「私達は、セックスを個人的なものと捉えない事を学ぶべき」なのだ。セックスとは性と権力と抵抗の交叉点である。この排除の問題に対しては、先ずは誰もが戸籍上の性別という「紙面上」の性ではなく、現に生きられている性を通して多様な性やセックスと関わる事が大切なのだと思う。記号に縛られず、生身のカラダで生きられた現実をみなければならない。

<「似ていて異なる」>

 20世紀フランス哲学に大きな影響を及ぼした、フランスのユダヤ人哲学者、ウラジミール・ジャンケレヴィッチはナチスドイツによるユダヤ人差別の根底には「似ていて異なる」という逆説的なユダヤ人のあり方が関わっていたと論じている。ヨーロッパ人としては自らと「似ている」から無視できず、ユダヤ性を持つ限りで「異なる」者として排除の感情を抱く。
 確かに「性同一性障害」の方の間の排除の原理も、この「似ていて異なる」という関係性からなっている。同じ「性同一性障害」とは「似て」いるから干渉し合うのだ。
 しかし「異なる」排除の基準を生み出したのは、当事者達ではなく、この国の法制度である。この国の権力と性の癒着が作り出す排除の原理を断ち切るためには、多様なセックスのあり方を倒錯的なものと見なさず語る事や性の見方の改革という草の根の運動が不可欠である。「男性中心主義的な性の国家規範」を個人単位で変革する必要があるのだ。
 私達一人一人が性への態度を変え、排除の原理を断ち切ろう。(基本文献-古怒田望人(大阪大学大学院現代思想博士課程所属):週刊金曜日/管理者:部分編集)


《【衆議院解散総選挙】「枝野新党」にリベラル票が大量流入か!?》

 果たして「台風の目」となり得るのか。民進党の枝野幸男代表代行が2日、都内のホテルで記者会見し、新党「立憲民主党」の立ち上げを表明した。小池百合子都知事率いる「希望の党」に合流しない民進党リベラル系の前衆院議員らに結集を呼びかけ、3日に総務相に新党の届け出を行った。「日本国民の生活の安心・立憲主義・民主主義、自由な社会を、しっかり守っていく」「おかしな政治運営と国民生活にマイナスな政策については、より厳しく指摘していく」新党立ち上げの抱負を熱く語った枝野代表。正面に立ち並んだテレビカメラを真っ直ぐ見据えた姿は、全国の民進党支援者に訴えかけているかのようだった。
 会見で、記者から希望移籍を決めた民進前職であっても、新党に受け入れるのか-等と問われた枝野代表は「どなたであれ排除する事無く(受け入れて)一緒に闘いたい」とキッパリ。「草の根の民主主義でなければならない」とも言い、リベラルを片端から排除し、トップダウンで物事を進める希望の小池代表との政治姿勢の違いを強調した。

■形勢が逆転する可能性も

 最大の注目は今後の展開だ。枝野代表は、最初は「(今の時点で)構成員は一人」と苦笑いしていたが、6日現在の公認予定立候補者数は小選挙区制だけで62人に上る。
 この小選挙区制だけで見ても、安倍自民を倒す大きな原動力になる可能性は十分ある。
 「(趣旨に)賛同して頂いた」という連合組織のバックアップに加え、前門の虎(安倍首相)と後門の狼(小池代表)に挟まれて行き場を失っていた大量のリベラル票がどっと枝野新党に流れ込む―と考えられるからだ。枝野代表は、野党共闘について「以前の四野党合意は守る」と明言している。現に共産党との選挙協力も、ドンドン広がっていった。

 「希望が1次公認の発表を2日から3日に遅らせたのは、枝野新党誕生で民進の前職や新人の動きが見えなくなったからです。希望は結党当初こそ、旋風を巻き起こすとみられていたが、公認候補擁立を巡るエゲツナイ舞台裏(額の記載のない寄付金の強要等)が明らかになるにつれて、国民の期待は急激に萎んでいる。民進の前職だって、仮に当選しても、全ての行動を党に制限されかねない希望よりも、自由闊達な議論ができる枝野新党の方が断然いいに決まっている。神戸学院大の上脇博之教授(憲法)がこう言う。「(国政政党の)結党について任せていた若狭さんに何一つ相談する事無く、黙って『リセット』を言い出したり、公認を巡って『排除』を口にしたり。世間は段々と小池さんの本性が見えてきている。希望は『小池人気』頼みの党ですから、そこが崩れれば支持率が下がるのは早い。枝野新党が形勢逆転する可能性はあると思います」今度こそ、安倍政治を倒す新党の誕生だ。(基本文献-日刊ゲンダイ/管理者:部分編集)
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【衆議院解散総選挙】落選運動スローガン》

◎選挙に行こう!
◎憲法改悪勢力(自民党+公明党+希望+維新+その他「右邪羅グループ」への投票は止めよう!


《全国大学人権教育交流会の会員を募集、

及び「大学生等『公正採用』ホームページUPについて》

◎【全国大学人権教育交流会の会員を募集】
ご希望の方はg_jinken@yahoo.co.jpまでご連絡ください。
詳細は全国大学人権教育交流会のホームページをご覧下さい。
【http://zdaigakujinkenkyoikukoryukai.web.fc2.com/】
◎大学生等就職活動において、就職差別に繋がる問題事象に関する知識啓発と告発システム等を掲載した「大学生等『公正採用』ホームページ」をUPしました。
ぜひ、大学生等(高等専門学校含む)の方、また、その家族に方に周知して頂きますよう、お願いします。同HPアクセス方法は、下記アドレスをアドレスバーに転記(貼り付け)してください。なお不明な点があればEメール【yutan0571@yahoo.co.jp】にご連絡ください。:同HPアドレス[https://yutan0571.wixsite.com/daigaku-kouseisaiyo]
*本ブログ管理者(民守)は同交流会事務局・同HP管理者を担っています。


《ブログ「リベラル広場」では次の事業も行っています。》

職場(仕事)における労働・人権相談(ハラスメント・メンタルヘルス等、含む)
*大阪府労働相談経験10年以上。*産業カウンセラー資格、有り。
*但しメンタルヘルスの場合、もし心療内科等に受診されている場合、または、その受診の方が望ましい場合は、当該医師の指導を優先し、カウンセリングを断る事もありますので予めご了承ください。
②採用コンサルタント。
*著作[「公正採用」と「能力発見!」採用選考のコツ]
*著作「採用面接」労働条件確認
◎なお寄せていただく相談意見等は、とりあえず全てEメールで送信してください。
<送信先Eメールアドレス>yutan0571@yahoo.co.jp
●費用:交通費等、実費+α(若干-協議)

(民守 正義)