リベラル勢力総結集で政権交代!(383)
《Ken Sway Kenと管理者の【緊急事態条項等、憲法改悪阻止】》
《【機密の日米合同委】日米合同委員会情報公開訴訟:検証機会が失われる異例の事態》
日米地位協定に関する文書の情報公開を巡る裁判で、国側が証拠となる可能性のあるメールの裁判所への開示を避けるため、裁判で争わず賠償に応じるという異例の事態があった。
国を相手取り裁判を起こしたのはNPO法人情報公開クリアリングハウスだ。
裁判の過程で見えてきたのは、情報公開請求に関するあまりに杜撰な国の対応だった…。
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「情報公開クリアリングハウス」は、市民の知る権利の保障を目的とし、公的機関の情報公開や個人情報保護に関わる制度の運用監視や制度の活用を行なってきたNPO法人だ。
同団体は2015年、日米地位協定に関する重要な決定を行なってきた日米合同委員会の1960年8月議事録の一部などについて外務省に情報開示請求をしたが、外務省は不開示を決定。
同年12月、情報公開クリアリングハウスは国を相手取り、議事録の不開示処分等の取消しを求めて東京地裁に提訴した。政府関係でも最も情報公開が進んでいないのは、国防や外交に関わる分野だ。特に在日米軍の日本国内での地位や基地の利用等について実務的な協議を行なう日米合同委員会に関する資料は、メディアや市民団体が情報公開請求をしても常に不開示となってきた歴史がある。「文書が公開できないのは『日米双方の公表に関する同意がなければ公表できない』という取り決めがあるからだと長く説明されてきました。
その裏には公開されない密約が多くあるという事です。日米合同委員会は52年に設置されていますが、過去の公文書の公開が進んでいる米国でも委員会そのものの文書が公式にまとまって確認できていません。情報公開においては最難関の文書だとも言えます」(情報クリアリングハウス理事長・三木由希子さん)
<開示ルールの言及部分に絞って公開請求>
そこで三木さんらがとったのは「日米双方の合意が取れないと公開できない」という、開示のルールについて言及されている部分だけに絞って議事録の情報公開をすることだ。
それが、情報公開制度の問題を指摘し、かつ謎の多い日米合同委員会の非公開性の本質を炙り出すきっかけにもなる。「この裁判がアリの一穴になれば」と、三木さんは考えたという。因みに「日米間の公表に関する合意」は、52年にできた行政協定時代の日米合同委員会と、日米地位協定締結後の60年の第1回日米合同委員会で各々、あったとされてきた。しかし情報公開請求に対し、国は52年の資料は不存在、60年に関しては不開示という対応だった。
<不開示の根拠とされた「メール」の不可解>
■不開示を違法として国賠訴訟に切り替え
ところが裁判の過程で驚くべき事実が判明した。三木さんらの請求に対して「不開示」とした文書と同じものが、三木さんらが情報開示請求をする2ヵ月前に、既に那覇地裁の別の訴訟で国側から証拠提出されていた事が分かったのだ。原告は、その資料を入手し、裁判で証拠として提出した。すると外務省の態度は一変。拒否していた情報開示を行なった。
「情報公開制度は市民の知る権利のためにあるのに、既に他の裁判で証拠として提出されていた資料を、開示請求に関してよく検討もせずに簡単に不開示を決定したことは非常に問題。私達は、この時点で、60年の議事録については、当初の開示請求時点で議事録を不開示としたことが違法であるとして、裁判を国家賠償請求に切り替えました」(原告弁護団・秋山淳弁護士)これに対して国側は、60年の議事録の一部に情報公開請求を受け、米国側とのメールと電話による何度かのやり取りをし、米側から「米国の基本的立場は不開示である」という旨のメールが届いたので、電話で確認したと主張した。
そして別件訴訟への証拠提出は同訴訟に限っての日米間の合意であり、今回の開示請求については、米国の同意が得られないまま開示する事は米国との信頼関係を損なうと考え、過去の日米両政府の開示請求に対する取り扱い等を総合的に考慮した上で不開示としたものであり、注意義務違反に当たらないというものだった。しかし米側が明確に60年議事録の一部の開示に不同意としたのか定かではない主張であったため、日米間の「メール」を証拠として提出せよと原告が弁論で求めたところ、今度は、日米合同委員会米側共同代表の「メールの提出には同意できない」との陳述書と、外務省職員からも同様の陳述書と共に、メール提出はできないとの被告国の準備書面が出されてきた。民事訴訟法においては、裁判の主張の裏付けに引用した文書の提出を拒むことはできない。そこで原告は、電子メールを証拠として提出させるため、文書提出命令申し立てを行なった。
国が準備書面等でメールの内容を引用して主張をしているので、その根拠のメールの提出を求めるというものだ。「しかし今度は国側が突然『メールで確認した』という主張自体を撤回したのです。私たちの国家賠償請求に対して、国側が、自分たちに違法性はないと主張していた根拠が、突然なくなってしまうという異例の展開でした」(三木さん)
<国側はインカメラ審理にもメール不提示>
メールで米側が「開示に同意しない」と明言していたのなら、国側に有利な証拠になるはずなので、提出を拒否する必要はないはずだ。そこまでしてメールを出したくない訳でもあるのかと更に疑問は深まる。更に国は、当該文書は公務上の秘密を含まないようにまとめたものであり、「引用ではない」と主張してきた。それに対して原告は、被告の「撤回」後もメールを引用した主張は残っているとして、「引用文書」としての文書提出義務があると主張。追加として民訴法の定める「一般提出義務」を根拠とする提出も主張した。
すると被告は、当該メールは「一般提出義務」の例外として提出を拒むことができる公務秘密文書に該当すると主張し提出を拒否。原告は、当該メールが公務秘密文書に当たるか否かを判断するために、法廷という公開の場ではなく、裁判官室で非公開に審理をする「インカメラ審理」の実施を主張した。対する国は、インカメラ審理は不要と主張。
だが裁判所は、インカメラ審理が必要と判断し、国にメールの提示を命じた。
しかし外務省は6月3日の期限を過ぎてもメールを提示せず、そのまま次の裁判期日の同月27日を迎えた。そこで待っていたのは予想外の結末だった。
<国側が一転、賠償請求を「認諾」>
メールの提示に応じていないことについて釈明を求めた裁判長に対して、被告・国側の代理人が突然、国家賠償請求の部分について「原告の請求を認諾する」と陳述したのだ。
原告側の国家賠償の請求を認め、賠償についても請求金額を支払うとすることで、この認諾の陳述を原告は争うことはできなくなり、文書の開示に関する国と米側のやり取りの事実やその内容の検証をする機会が失われたことになる。裁判の中で事実を明らかにして説明することを放棄した国の姿勢も問題だ。「国側の代理人が『国賠請求を認諾します』と言ったとき、正直こちらとしては、不意打ちを食らったような感じでした。裁判長も明らかに驚いているようでした」(三木さん)「これまでの判例を見ても、このような国家賠償請求の場合、判決が国側に対して賠償を命じるにしても一部のみで請求額よりずっと少ない額の場合が多い。それなのに、国側が自ら請求を認諾して100万円という請求額を、まるまる支払うというのはあまり例のない事ではないか」(秋山弁護士)
賠償を払ってでも出したくない情報があったのか。それとも「メールのやり取り」自体がフェイクだったのか。全ては藪の中という気持ちの悪い結末だが、国家賠償請求に関して、被告側が、その請求を「認諾」したという事は言わば全面降参。司法上では、これ以上裁判を続ける理由は失われてしまったが、追及はまだまだ続けていく予定だ。
日米合同委員会の1952年文書の不存在に関する裁判は継続中で、次の裁判期日が9月19日に予定されている。「日米地位協定と日米合同委員会に纏わる情報の多くは簡単に公開できないものかもしれません。けれども私達がアクセスできないものだと思えば思うほど、その構造は強化されてしまいます。公開されているものでも実際の私達の現実や認識と違うものは多くあるし、私達も情報公開という制度を使って、その認識を乗り越えて前向きに関係を変えていくことが重要だと思います。これからも諦めず、まだまだ、しつこくやっていくつもりです」(三木さん)(基本文献-社会新報)
《【表現の不自由】あいちトリエン“電凸”音声公開・抗議電話は威力業務妨害か》
国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が中止になった問題を巡り、愛知県がホームページにアップした企画展への抗議電話が炎上している。県は、今月17日の「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」の第2回会議において使用した電話攻撃(電凸)の4つの音声を公開。音声の一つには、一般男性が県職員を罵る様子が、次のように記録されている。
男性「これからも(慰安婦像を)展示するつもりか?」
職員「今それを検討させていただいているところでございます」
男性「どういう無神経な奴だ、お前達は!政治的に国際問題になっているだろうが!」
職員「はい、報道されております」
男性「本当に無神経なやつだな、おまえは!そんなことも分からんのか、バカヤロー!」
■自称・自民党員が自白で大炎上
県は匿名で音声を公開したものの、この男性のものとみられるツイッターアカウントが28日、<皆様に御報告があります。私の抗議電話の音声が、私の許可なく愛知県庁にアップされております。こちらもヒートアップし、かなり荒い言葉遣いになっております。一部の切り取りは止めて頂きたく抗議いたします>と投稿。プロフィル欄に<自民党員(河野太郎防衛相支持)>と書かれているため、ネット上では<気に入らない文化を潰すために仕掛けた安倍自民党の謀略>と、更に炎上する事態となった。他の音声には、名古屋市民を名乗る男性が職員に「日本人なの?」「力ずくでやる(対抗する)しかない」―と詰め寄る様子も残っている。大村知事は音声公開への批判や疑問に対し、自身のツイッターに<電凸攻撃です。威力業務妨害です>として反論している。大村知事の言うように電話の主が威力業務妨害等の罪に問われる可能性はあるのか。元検事で弁護士の落合洋司氏がこう言う。
「抗議の仕方次第だと考えられます。同一人物が、いわゆる『電凸』を数十回~数百回に亘って繰り返した場合、業務への妨害性を帯びてきます。また相手に対して直接『命はないぞ』と言っていない場合でも、『夜道を歩くときは気をつけろ』や『家族がいるだろ』等と、社会通念的に威圧と捉えられるものは脅迫に該当する可能性があります」
県はトリエンナーレへの補助金の不交付決定を巡り、国と争う姿勢を見せている。
まだまだ収束しそうにない。(基本文献-日刊ゲンダイ/管理者:部分編集)
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(民守 正義)
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