リベラル勢力総結集で政権交代!(286)

《Ken Sway Kenと管理者の【緊急事態条項等、憲法改悪阻止】》

《【経済私考】「ファンダメンタルズは健全」が出たらもうお仕舞/同志社大学教授-浜 矩子》

 このところ、麻生太郎財務大臣が日本経済のファンダメンタルズにしばしば言及する。
 麻生によれば、「日本経済のファンダメンタルズはしっかりしている」のだそうだ。
 5月14日の参院財政金融委員会でそう言った。21日の閣議後記者会見でも、これを言った。
 経済のファンダメンタルズとは、経済活動の基礎的な全般状況だ。経済の基礎体力と言い換えてもいい。やれ米中通商戦争だ、イギリスのEU離脱だ、欧州における右翼排外主義勢力の台頭だと、グローバルな世の中の雲行きは怪しげだ。だが日本経済の健康診断結果は良好だから大丈夫。こういうわけだ。だが実は、あまり大丈夫では無さそうだ。
 そう思われる理由が、まさにこのファンダメンタルズという言葉にある。
 政治家が「我が国の経済ファンダメンタルズには問題がない」とか、「我が国の経済ファンダメンタルズは健全」等という形でファンダメンタルズに言及する時こそ、実のところは最も危ない。彼らは、とんでもない事態が発生する前夜に、驚くべきブレなさをもって必ずファンダメンタルズは大丈夫だと言う。1929年10月24日にニューヨーク株が大暴落し、世界大恐慌の幕が開いた。世に言う「ブラック・サースディ(暗黒の木曜日)」である。
 この日に向けて経済的暗雲垂れ込める中、第30代アメリカ大統領のカルビン・クーリッジが「米国の経済ファンダメンタルズは健全そのものである」と言ってのけた。
 1987年10月19日にも、ニューヨーク株が大崩落した。「ブラック・マンディ(暗黒の月曜日)」である。この時にも、当日に至る過程でレーガン政権の中から「経済のファンダメンタルズは全くもって健全」というコメントが出た。日本のバブル崩壊時にも、それに先立って、宮澤喜一大蔵大臣(当時)が「日本経済のファンダメンタルズは揺るぎない」と宣言していた。リーマン・ショック発生前夜にも、ジョージ・W・ブッシュ大統領(当時)が「ファンダメンタルズは健全」発言をしている。こんな具合だ。つまり歴史的・体験的にみて、「ファンダメンタルズは健全」が出たら「危ないと思え」という事である。
 元々、経済ファンダメンタルズなるものに厳密な定義があるわけではない。
 だから他に確信をもって健全だと言えるものが何もない時に、政治家達がファンダメンタルズを持ち出して逃げ切ろうとするのである。「ファンダメンタルズは健全」という言い方は、暗に「ファンダメンタルズではない部分は健全ではない」という事を示唆している。
 だが、その不健全部分は「ファンダメンタルズではないから心配しないでいい」というニュアンスも、そこには漂っている。こういうのを、嘘をつかずに本当の事を言わない高等戦術と呼ぶべきだろう。この手の手法に引っ掛かってはいけない。グローバル経済も日本経済も、実は最もファンダメンタルなところで不健全化していると思う。次はトランプ大統領がファンダメンタルズを持ち出すかもしれない。(基本文献-週刊金曜日/管理者:部分編集)


《【“芸能人の政権批判NG”の欺瞞】「安倍総理の風刺がダメなら、総理が吉本に出るのはどうなの」》

 政権批判にも踏み込む上田晋也(くりぃむしちゅー)は、これまで『上田晋也のサタデージャーナル』(TBS)の中で、「赤坂自民亭」問題を「えひめ丸の事故のとき、森喜朗首相がゴルフやっていて退陣まで追い込まれたじゃないですか。僕は全く同レベルの話だと思う」と一刀両断したり、沖縄県民投票の結果を無視して辺野古埋立て工事を続行する事に対し「真摯に受け止めるっていうのは無視する事なのか」と述べる等、政権に批判的な発言も臆せず口にしてきた。そして6月8日放送回の『サタデージャーナル』でも、更に突っ込んだ鋭い指摘を繰り出した。「芸能人の政治的発言」をテーマにしたこの回では、「封じ込められているのは『政治的発言』ではなく『政権批判』である」という、テレビはおろか、新聞や週刊誌ですら殆ど指摘できていない構造に踏み込んだのだ。
 まず番組はVTRで、佐藤浩市、村本大輔(ウーマンラッシュアワー)、りゅうちぇる、ローラといった、ここ最近に起きた芸能人の政治的発言が原因の炎上案件を紹介する。
 このVTRを受けたスタジオでは、パックンことパトリック・ハーラン(パックンマックン)が、メリル・ストリープ、テイラー・スウィフトといったトランプ大統領批判で話題となった芸能人の名前を出しつつ、アメリカでは体制批判をしたところで仕事がやりづらくなるような事はないと解説した。翻って日本では、前述したとおり、佐藤浩市、村本大輔、ローラらのように「政治的発言をした芸能人」が攻撃を受け炎上するのが恒例となっている。
 これについて「日本では芸能人の政治的発言が忌避される」との解説がよくなされるが、上田は、そうした見方に次のように疑問を呈した。「なんで最近芸能人が政治的発言をしちゃいけないって言われ出したのかも、そもそもが、よく解らないですよ。別に民主党政権のときだっていっぱい言っていたし、その前の麻生政権、福田政権、その前の安倍政権のときも言っていた。でも、そのときの安倍政権って別にこんな空気はなかったですよね」この上田の指摘は重要だろう。「日本では芸能人の政治的発言が忌避される」とは巷間言われてきたことだが、上田はそうした「芸能人は政治的発言するな」という風潮が、実は単に「日本では」という事だけではなく「第二次安倍政権下」特有のものであると、今の安倍政権下の異様な言論状況を喝破したのだ。これを受けて、劇作家の鴻上尚史氏は「『政治的発言が問題視されている』という認識自体に誤りがある」と解説した。

<「芸能人の政治発言でなく政権批判がNG」が本質>

「政治的発言が問題なんじゃなくて、実はよく見ると、政権を批判しているっていうか、反体制側の人達が問題になっている訳で。要は首相と一緒に飯食っているのは誰も炎上してないわけですよ。凄い慎重に言わなければいけないのは、政治的発言が拙いのじゃなくて、政権に対する批判に対して凄く炎上するようになっているのは、凄くヤバいと思いますね」
 鴻上氏の言及も非常に重要かつ本質的なものだ。確かに、佐藤浩市にせよ、村本大輔にせよ、りゅうちぇるにせよ、ローラにせよ、ここ最近「政治的発言」で炎上した芸能人達は全員が安倍政権あるいは安倍政権の政策に対して批判的な発言をした人達だ。
 その一方で、安倍政権に媚び諂う芸能人達が炎上することはない。例えばTOKIO、大泉洋、高畑充希といった安倍(利権)首相と会食を共にした芸能人達が叩かれる事はないし、安倍(利権)首相を、衆議院補欠選挙一日前に出演し、明らかに「公職選挙法違反」に抵触するにも関わらず、ゲストに呼んで喜々として共演してみせた吉本新喜劇がマスコミも含めて批判に晒される事もなかった。また松本人志、千原せいじ、つるの剛士、小籔千豊のように、政権側が主張する暴論を後押ししたり、排外主義を煽ったりする人達の「政治的発言」が大きな問題となることもない。鴻上氏の言う通り、これまで炎上してきた発言はその全てが「政権批判」であり、逆に、安倍政権に利する発言が問題視された事等ただの一つもないのである。また上田の指摘した通り、民主党政権時代や安倍以前の自民党政権でも、現在ほど政権批判が問題視された事等なかった。つまり巷間言われる「芸能人は政治的発言をするべきではない」という意見は、「芸能人は安倍政権の批判をするべきではない」という意味なのだ。そして安倍政権への批判は一切、許さないという社会の風潮は、発言のみならず「創作」「表現」の領域にまで侵出しつつある。『サタデージャーナル』ではその一例として、『笑点』(日本テレビ)の炎上騒動をあげた。

<上田晋也「『笑点』の安倍総理風刺がけしからんのなら総理が吉本新喜劇に出るのはどうなの」>

 昨年5月に起きた『笑点』の炎上騒動については、三遊亭円楽がトランプ大統領の言いなりになる安倍(利権)首相を、林家たい平が国民の声に耳を傾けようともしない麻生太郎を、そして林家木久扇が沖縄の米軍基地問題を風刺し、右翼バカから炎上攻撃を受けた。
 アシスタントの古谷有美アナウンサーから、この炎上騒動が紹介されると、上田は「え〜!大喜利にまで(文句を)言い始めたの!?」とした上で、すぐさま「『笑点』で『安倍晋三です』と(風刺を)語るのはけしからんと言うんだったら、安倍総理自身が吉本新喜劇に出るのはどうなのって僕は思いますね」と「大喜利で安倍(利権)首相を風刺した『笑点』より、安倍(利権)首相を出演させ選挙対策に協力した吉本新喜劇の方こそ、おかしい」と、吉本と安倍政権の癒着を批判した。上田の言うことは尤もである。
 しかし現在の暗澹たるメディア状況において、これは『サタデージャーナル』だから言うことができた発言であるかもしれない。鴻上氏は上田の発言に頷きつつも、このように語るのだった。「そういうのがゴールデン(の時間帯)で言えない現状になっているのがヤバいわけですよ。こういう早朝のね、今なら言えるけど。もうだって、(安倍首相は)ジャニーズさん(のアイドル)と飯食って、吉本さんの舞台に出た訳でしょ。無敵ですよ」
 『上田晋也のサタデージャーナル』は毎週土曜日の朝5時30分から6時15分に放送されている番組。土曜早朝とあって、時間帯的には注目度の高い時間帯ではない。 そうでなければ、上田もここまで自由な発言が許されることはないのかもしれないし、バカ右翼からの電凸の嵐で番組の存続自体を危ぶまれる状況になっていても、おかしくないのかもしれない。

<政権批判への圧力に気を使うパックンに上田が「気持ちはわかる」>

 実際、『サタデージャーナル』のMCをやることは楽な仕事ではないのだろう。
 それは、「圧力」をテーマにしたパックンとのやり取りで零れた上田の一言からもよく解った。上田からの「正直、圧力を感じますか?」という質問に、パックンは「まあ、正直、僕は『政治的発言に気をつけてください』と言われた事は何回かあります。ディレクター、後は事務所。ぶっちゃけ弱小事務所なのですよ。庇いきれないのは事実です。やっぱり、気を遣う。言い切らないで疑問形にしたりして。『こういう政策に対して、こういう批判の声も世の中から出てきているような気がしなくはないですけど、そういう事を仰る方に対してはどう答えますか?』(とか)。『(意見を言っているのは)俺じゃないよ』という雰囲気を(出す)」と答える。ジョーク混じりのパックンの答えに上田は、いつものガハハ笑いを交えつつ「どれだけ守っているのだよ!」「汚いな手法が(笑)」とツッコミを入れるが、その後に、ポツリとこう呟いたのだ。「まあ、気持ちは分かるけどね」
 しかし上田が『サタデージャーナル』で行っている仕事は、現在の地上波テレビにおいて稀有なもので、上田のような芸人が存在してくれている事は数少ない希望ともいえる。
 最後に上田は、このように語った。「自由闊達な議論を許さない空気というのは世の中をドンドン萎縮させ、閉塞感のある社会を生み出してしまいます。自分と考えの違う意見を封殺しようとする事は、ひいては自分自身の首を締める事になる。後々、自分も意見を言えない世の中を生み出してしまうのではないでしょうか。自分と考えの違う人の意見を寛容な心で受け止めて、更に客観的に自分の考えは果たして正しいのだろうかという疑いの心を持つ事も大切ではないかと思います」自由闊達な議論がなされる社会を創るためには、『サタデージャーナル』のような番組が絶対に必要だ。バカ右翼の炎上攻撃に負けず、長く続く番組になってほしい。そして、もっと自由に政権批判ができる「真の言論の自由」が保障された「放送文化」を醸成しなければならない。(基本文献-リテラ/管理者:部分編集)
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《-ヒロシマの継承と連帯を考える<核と人類は共存できない>》

◎日時:2019年8月6日(火)開場12:20/開会12:50
◎場所:広島YMCA国際文化ホール
◎参加費1000円(高校生以下・福島避難者-無料)
◎内容
 ●平和講演「ヒロシマ、フクシマ、原発再稼働」講師:河合 弘之さん
    (弁護士・映画監督・脱原発弁護団全国連絡会-共同代表、等)
 ●被曝証言-切明 千枝子さん
 ●沖縄から-高里 鈴代さん
 ●うたと演奏-SETOMAYU(せとまゆ)さん
 ●福島、被ばく・避難-水戸 喜世子さん/安倍 ゆりかさん
 ■まとめ-米澤 鐡志(広島・電車内被爆者)
 ■コーディネーター‐河野 美代子さん(広島被曝二世・産婦人科医)
◎主催:8・6ヒロシマ平和の夕べ
 ●連絡先:〒730-0031広島市中区紙屋町2-2-25大野ビル5F河野クリニック気付
      ℡090-2063-9452/Fax050-3730-6587/E-mail【86h@heiwayube.org】


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(民守 正義)