リベラル勢力総結集で政権交代!(127)

《Ken Sway Kenと管理者の【緊急事態条項等、憲法改悪阻止】》
《【人権教育】原点は現場にあり/中田 ひとみ(性と生を考える会代表)》

1、出会いからの学び

 「気いつけて帰りや」が聞き取れず、何度も聞き直して諦めかけた私に「障害者の介護は障害者の言葉を聞くことから始まる」と言ったのは重度の言語障害がある自立障害者の一人だ。30年以上前、ひたすらボランティアで介護に関わっていた私に「気持ちを知ること、関わるだけでは足りない、障害者が何故、施設に入らざるをえないのか、社会的な構造の問題を見なさい」と教えてくれたのも、やはり重度の障害者の方だった。
 まだ在宅医療や介護の制度が殆どない時代に、地域で生きる事を実践してきた障害者との出会いからは、誰の視点で看護やケアを考えるべきかという基本的な姿勢を学ぶと共に、私が訪問看護をめざす大きな転機となった。看護学生の頃からハンセン病の療養所に通うようになり、一緒に食事やお酒を共にしながら話を聞く事に夢中だったある日の夜。
 真っ暗な浜辺で海を見ながら突然、どうして病気が治っているのに島に住んでいるのだろうという疑問と「死んでしもたら遅いやんか」という焦りが湧いてきた。
 ハンセン病の歴史を知り、医療が隔離政策に果たした役割、病気に対する偏見を助長したことに改めて大きな衝撃を受けると共に「看護師が目の前の患者さんに寄り添い、一生懸命働くだけでは、その人の命や生活、尊厳は守れない」ことを学んだ。
 HIV/AIDS支援団体にボランティアとして参加することになったのは、血友病患者の友人達との出会いがきっかけだ。ケア・サポートや電話相談等の経験から痛感したことは、健康を左右する背景には社会環境や人権侵害が大きく影響しているという現実だった。
 性行為におけるHIV感染予防にはコンドームの使用が有効であるにも関わらず、予防できない背景には、情報や教育の不足、経済的・社会的・性関係における不平等、自尊感情を低下させる環境等、自己決定・選択を阻害する問題がたくさんある。

 また感染者・患者への差別の実態からは、性のタブー視、性的マイノリティを取り巻く課題が浮き彫りとなった。これらの経験が、その後の「奈良HIVネットワーク」「性と生を考える会」「訪問看護ステーション堂山」の設立に繋がっていく。地域での活動や訪問看護の仕事から解った事は①プライバシーに関する不安が医療・介護等のサービスや相談へのアクセスを困難にする、②偏見や理解の不足がマイノリティの健康や生活を阻害する、③制度の不備はマイノリティに対して、より大きく影響する、④いるはずのマイノリティの存在が医療・ケア現場で認識されていない、ということだった。つまり現場で待っているだけでは、本当に必要な人達には情報も医療やケアも届かないということである。

2、「健康と人権」にかかわる協働

 医療看護現場で出会う人達は、既に何らかの健康問題を抱える人達である。
 例えばHIV感染に至る背景を考えたとき、また障害や病気を抱える人達の生活支援を考えたとき、医療現場の取り組みだけでは限界がある事を痛感した。マイノリティ自身が自分で健康や生活について考え、選択するためには、自尊感情を育む教育や社会環境、多様な性のありようや性の健康に関する肯定的な情報、サポート可能な人的資源が必要である。
 そこで先ず教職員やマイノリティ当事者に呼びかけ、「教職員のためのセクシュアル・マイノリティサポートブック」を共同で制作した(2010年発行)。
 制作には、医療従事者や研究者、複数の当事者・支援団体にも御協力頂いた。
 制作を通して気づいたことは、一緒に作るという過程を共有することの効果である。
 多様な現場の視点を生かすことで、より具体的な内容や現場での取り組みに繋がり、今も必要時相談可能なネットワークとして機能している。その延長として2018年には、介護職向けと看護職向けに、2種類のサポートブックを制作することができた。
 これは私自身の現場での取り組みとしての念願の第一歩でもある。

3、人権って何だろう

 「性を人権の視点で考えよう」。これは性と生を考えるテーマの一つである。
 「性」とは全ての人に関わる、そして人にとって生きること、人生、生活と切り離せない重要な要素であると思う。性を人権の視点で見たとき、私達の心の中や社会の中の課題が見えてくる。看護の現場にも世の中にも、あらゆる年代・病気や障害・性別・性自認・性的指向・性別表現・多様な背景や属性をもつ人々がいる。その「ちがい」をどう感じるのか、理解や許容範囲の基準も人による。まして感情を変える事は難しい。
 要は、その感情が、どこからくるのか振り返ろうということ。
 そして誰かを簡単に決めつけて否定しないという「姿勢」の問題ではないだろうか。
 今の私は「人権とは思いやりや理解ではなく、他者への敬意」だと思う。
 解らない事、理解できない事と、どう付き合うかという事を、改めて考える今日この頃である。(月刊「同和教育」であい:なかた ひとみ(性と生を考える会代表/訪問看護師)


《【日露会談】北方諸島交渉の大失敗を必死で隠す安倍政権の醜態!》

 安倍(外交音痴)首相が「北方領土問題を解決して、平和条約を締結する」「戦後日本外交の総決算を行っていく」と年頭記者会見で宣言して僅か約10日。
 1月14日、開催された河野太郎外相とロシアのラブロフ外相による日露外相会談では、北方諸島問題の解決どころか、後退・悪化している現状が露わとなった。
 ラブロフ外相は会談後の単独記者会見で「ロシアの南クリル(北方諸島のロシア側呼称)での主権を含め、日本側が第2次世界大戦の結果(ポツダム宣言の受託)を認めるのが第一歩だ。この点で進展がないと、他の問題で前進を期待するのは非常に難しい」と発言。
 更に日本側が「北方領土」という呼称を使うことにも「日本が国内法で『北方領土』と規定していることは受け入れられない」と言及、日本の国内法の「改正」を求めるようなことまで口にしたのだ。安倍(外交音痴)首相は昨年11月の日露首脳会談後「日ソ共同宣言が基礎」と強調し、マスコミに対して政府関係者も「『2島は確実に取り戻す』ということだ」と話す等、あたかも歯舞、色丹の2島返還に向けて前進しているかのように印象付けてきたが、それは安倍(外交音痴)首相の「見栄っ張り大嘘」だった。
 2島返還以前に“主権は我々にある”と念押しされた挙げ句、“北方領土と呼ぶな”とまで言われてしまったのだ。そもそも、この外相会談後は共同記者会見すら行われず、ラブロフ外相の単独会見で開いた。この件については、外相会談前の13日にザハロワ報道官がロシア国営放送のテレビ番組で「(共同記者会見を)日本側が開かないように頼んできた」と裏折衝暴露発言。ラブロフ外相も単独会見の際に「日本側からの提案で、共同記者会見を本日はやらないとの認識にいたりました」「河野外相は後ほど、皆さんにブリーフィング(「簡単な状況説明・報告)をするでしょう」(ハフポスト15日付)と語っていた。

 これに対し、河野外相はTwitterで〈会談後、各々が個別に記者会見することで最初から合意している〉と反論しているが、日本側にしてみれば、共同会見を開いていれば、“北方領土と呼ぶな”等という内政干渉のような発言を一方的に許すことにはならなかったかもしれない。しかし、その反面、日本側が「単独会見」を提案したのは、日本メディアに対して「虚偽ブリーフィングしずらい」というのが「真の理由」とも言われている。
 現に河野外相が、会談後に記者達に語った内容は、ラブロフ外相の主張と大きく食い違っている。河野外相は会談後、記者陣にこう述べた。「首脳間の合意を受けて、しっかりと前へ進めていこうという手応えを感じた」「交渉の中で我々は領土問題を含め、日本側の考え方を明確に伝えた。ロシア側も考え方を具体的に伝え、真剣かつ率直なやり取りだった」更に河野外相は「ラブロフ外相が発言されたことに一々コメントはいたしませんが、日本側として、明確に全ての事について日本側の主張をお伝えできたと思う」と説明した。
 だが一方でラブロフ外相は単独会見で、このように話したのだ。「『第二次大戦の結果、南クリール諸島はロシア領になったことを日本が認めない限り、領土交渉の進展は期待できない』と再度、伝えた。反論は聞いていない」「河野氏に『北方領土という呼称はロシアには受け入れ難い。日本の国内法に北方領土という呼称が規定されている問題を、どう解決していく考えがあるか』と伝えた。島の主権を巡る問題については議論されなかった」
 ロシア側の主権を認め「北方領土」という呼称も変えるよう要求したが、議論も反論もされなかった─ラブロフ外相は、そういっているのだ。一体これのどこが「明確に全ての事について日本側の主張をお伝えできた」という話になるのか。

<失態隠すため「内容は公表しない」の一点張りの河野外相と菅官房長官>

 しかも、こうしてラブロフ外相が単独記者会見で踏み込んだ発言を行っていた最中、河野外相は日本大使館で〈会談内容を記者団にどう説明するか協議〉していたという。
 そして前述の通り、河野外相は記者陣に対して「真剣かつ率直なやりとり」等と言いつつ、「内容については、お答えはしない」と繰り返したのである。要するにラブロフ外相による“日本側は反論しなかった”という発言を、河野外相は否定することさえできず、説明を拒否することで逃げてしまったのだ。逆に言えば「もう二度と『単独会見-虚偽ブリーフィング』の手を使うのは止めよう」との「反省の薬」にもなっていないのだ。
 河野外相といえば、昨年12月11日の定例会見において、記者から受けた日露関係の質問を全て「次の質問どうぞ」で押し通し、何一つ答えなかった事が批判を浴びたばかり。
 しかし今回は、河野外相一人の意志ではない。あたかも北方諸島問題を自分達が解決できるかのように宣伝してきた安倍政権にとって、今回の外相会談は「問題解決なんて夢のまた夢であり、ロシアに手玉に取られているだけ」という現実を突きつけられるものだった。
 しかも相手国の外相に、その事実を明言されたため、政権としては、とにかく頬被りしてでも必死でごまかすしかなかったということだ。実際、菅義偉官房長官も15日の会見で、ラブロフ外相が“北方領土がロシアの主権下にあると認めることが平和条約交渉の前提”と語ったことを質問されると「協議内容は対外的に明らかにしないことでロシア側と合意している」と回答。当のロシア側が明かした中身について質問しているのに、こんな虚偽・説明拒否をするとは、政府首脳として資質ゼロだ!「真剣かつ率直なやり取りをした」等という薄っぺらい説明で、その場を凌ぎ、強弁で自分達の失態を、なんとか覆い隠そうと必死の安倍政権─。しかし日本メディアも「共同正犯」だ。空しい「政権忖度」によって、こんな有り得ない言い訳、ゴマカシを垂れ流しているのが現実だ。22日には、モスクワで安倍(外交音痴)首相とプーチン大統領による日露首脳会談が開かれる。この首脳会談で、またもやプーチン大統領に「赤子の手を捻る」のを見せつけられるのか、加えて、またぞろメディアの忖度報道によって再び「見え見えの虚偽報道」を見せつけられるのか。
 いずれにしても国民も「どうせ、また政治芝居だろう」とバレバレで「安倍政権と日本メディアのウソ慣れ」している事を知るべしだ。(参考文献-リテラ/文責:民守 正義)
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《今だから語りたい!森友問題の「真実」》

◎対談1:相澤 冬樹さん(元NHK記者、現大阪日日新聞論説委員
                    VS
     木村 真さん(森友学園問題を考える会・豊中市議)
◎対談2:近畿財務局元職員(人数未定)
                    VS
     山本 いっとくさん(森友学園問題を考える会・前豊中市議)
◎日時:2019年2月2日(土)19時~(開場18時30分)
◎場所:アクア文化ホール(豊中市立文化芸術センター中ホール:阪急「曽根」約300m)
◎参加費:500円(障害者・学生300円、介助者無料*手話通訳有り)
◎主催:森友学園問題を考える会●連絡先:☎/FAX06-6844-2280


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*大阪府労働相談経験10年以上。*産業カウンセラー資格、有り。
*但しメンタルヘルスの場合、もし心療内科等に受診されている場合、または、その受診の方が望ましい場合は、当該医師の指導を優先し、カウンセリングを断る事もありますので予めご了承ください。【費用:交通費等、実費+α(委細相談)】
②「企業内人権研修」等の講師派遣も行います。【但し有料(2万円程度-委細相談)】
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(民守 正義)