安倍政権の破滅的リスクと参議院選挙の展望(4)

安倍政権の破滅的リスクと参議院選挙の展望(4)


《共産党:不破哲三前議長「中心が自己陶酔型で後先考えない」と忠言》
 政界レジェンドへのインタビュー。共産党の不破哲三前議長(85)は、自民党の政治が荒くなっていると指摘する。その上で「中心に立つ人が自己陶酔型で後先考えない」と批判した。
[以下、インタビュー形式]
-自民党が変わったのは、安倍(戦争)総理の性格からか、それとも党そのものが変質しているのか?
不破氏:今、心ある自民党の人から慨嘆する声は聞こえてくるが、もう皆さん、議員(の立場)を引いている。現職議員は「唇寒し」だ。自民党の政治は、実に荒くなっている。中心に立つ人が自己陶酔型で、後先考えないでものを言ってしまう。東京五輪の(国立競技場に関する)新しい案ができるようだが、彼(安倍(戦争)総理)は(IOC総会で)「世界で誰も見たことのない競技場をつくる」と約束した。しかし、あんなふうに(白紙撤回に)なってしまい、いまだに案はできていない。原発の問題でも「汚染水は完全にコントロールされている」と言ったが、それができれば、誰も苦労しないだろう。首相の言葉に誰も後付けをしないし検証もしない。新しいことをする時、前の自民党だったら、本当に綿密に準備をした。マイナンバーなんて、やってみたら、手数が足りずに配り切れないと。当人が(自宅に)いないと何度、配達に行かないといけない。今の郵便局のシステムを考えると、それができるかできないか検証したら分かると思うが。机の上で大ざっぱな計算をしてやってしまったのでしょう。
 こんなふうに政治の杜撰さが、あらゆるところに出てきている。(首相は)アベノミクスがご自慢だが「3本の矢」が、うまくいったかは、むしろ忘れてもらいたいんですよ。財界は儲かったが、国民所得には回らない。それで今回、新しい「3本の矢」を出そうという時、急ぐものだからスローガンが先に出て、後から政策の裏付けをつくれと言っても、いまだにつくれない。こんな無責任な政治の統治体制は、あまり見たことがない。
 財政も気になります。小渕内閣の時、国会質疑で小渕(恵三)首相が(自分自身の事を)「(世界一の)借金王だ」と言ったから、私は「それではだめだ」と言いました。
しかし今は当時より、もっと悪くなっている。財政再建という言葉があるだけで、誰もどう解決できるか、見通しも考えもしない。お金を配る事が先だ。
安保(戦争)法制も、どれだけ日本の軍事負担が大きくなるか、一切、計算しない。
 主要な国で、これほどの借金を抱える国はない。自己点検能力がないというか、統治機構に亀裂が生じているという感じだ。保守政治でも「安全措置」というものがある。
 考え方がウンと右の人が首相になって、暴走しようとしても、内閣法制局があって、憲法の番人の役割を務めていた。それで押さえるところは押さえていたが今回、(法制局の影響力は)いとも簡単に外された。法制局では何の議事録も残らず、長官もイエスマン。そういう「安全装置」が至るところで外れている。
-若い世代へのメッセージをお願いします。
不破氏:今の、この不合理な社会が当たり前と思って、諦めないでほしい。この間テレビを見ていたら、300万円の年収があったら、どんな生活ができるか、日本とヨーロッパの国を比較する番組があった。フランスとチェコでは、300万円あったら相当な暮らしが出来る。しかし日本は将来の見通しも立たない。そういう資本主義社会の中、国民は不合理な状態に置かれているが、それを当然としないで諦めない。社会の不合理さは変えられるという自信、勇気を持ってほしい。そして日本の政治の現状をよく見て、未来を開く活動をしてほしい。
-政治家のあるべき形とは?
不破氏:政治家は、国民生活、あらゆる分野に国会は責任を負っている。全般に対し代表してものを言う権利を持っている。国民の立場で行使すること。このことは国民主権の超党派的な任務ではないでしょうか。(日刊スポーツ)

《室井佑月:安倍(戦争)内閣の支持率アップに「どういうこと?」》
 マスコミ各社から世論調査が発表され、安倍(戦争)内閣の支持率が上昇した。作家の室井佑月氏は「なぜ」といぶかしがる。
*  *  * 
 共同通信社が11月28、29日に行った世論調査によると、安倍(戦争)内閣の支持率は48.3%で10月に行った調査より3.5ポイントもアップしたようだ。何故だ、何故なのだ!
 国民の半数以上が反対、8割が説明不足とした「戦争関連法」を押し通し、野党が国民への説明のため臨時国会を開けというのに逃げ切った。安倍政権発足前と比べると、非正規社員が178万人増えて、正社員は56万人も減っている。大変だといわれている介護者の報酬は引き下げられた。法人税は下げるくせに消費税は上げる。
 社会保障費は財源が足りないと、いっつも言っているくせに、防衛費は来年度概算要求で5兆円もつけた。低所得者や生活保護受給者が増えた。若年層で世帯収入300万円未満の人の数が問題になっている。無貯金者もかなり増えた。国民の暮らしの大変さがわかるエンゲル係数は、じわじわと上がっている。上げてもキリがないぐらいだ。少子高齢化が進み、介護離職が問題になっているのに「一億総活躍社会」。アベノミクスによって雇用は100万人以上増えたと豪語するが、増えたのは非正規社員。
 企業に「賃金上げろ」といいながら、労働改悪を進めている。
 おまけに、ちゃっかり自民党への企業・団体献金は増やしている。
 安倍政権は言っている事と、やっている事が違う。はじめに国民のための理想があって、それが大変で断念している訳ではない。はじめから国民を騙そうと画策しているように、あたしには見えてしまう。例えば消費税を上げるにつけ、低年金者には3万円のバラマキをするんだとか。それで増え続ける低所得者が今後、浮上できるようになるのだろうか。
何の解決にもならない。ただのその場しのぎだ。けど今回の世論調査の結果を見れば、そういうことで騙される人は、たくさんいるみたいだ。なにしろマスコミが政権批判をしなくなった。ニュースも新聞も、政権からのリークネタばっか。「アベノミクス新三本の矢」を大々的にニュースにするなら、その前に以前、大々的に取り上げた「アベノミクス三本の矢」の総括をしなくてはならないのに。確実に多くの国民が貧乏になっていっているのじゃないか。後、何年くらい我々は、ノホホンと騙されていられるんだろう。
 2020年オリンピックまでか。つーか、この国は借金が1054兆円もあるってーのに、まだ使える大箱の施設を壊し、新しい大箱を次々に建てる。もちろん、それも借金だ。
「どこか狂っている」「なにかおかしい」。そう思い、変わらぬ今日に不安を覚えるのは、あたしだけじゃないはずだ。と思うけど…安倍政権の支持率は上がっているんだよなぁ。どういうこと?(週刊朝日)

 《不戦の誓いは「チキい」18歳の安倍政権支持率に男女で差》
 初めて10代が投票できる参院選が本年夏に迫っている。日本の歴史で初の「未成年有権者」が誕生するのだ。高校生がデモや集会に参加する事を制限していた文部科学省の通知は46年ぶりに撤廃され、高校生も学校外で政治活動ができるようになる等、制度上は大きく方向転換し始めた。新たに選挙権を得る約240万人は、政治に何を望み、どうやって投票先を決めていくのだろうか。それを探るため先月上旬、全国の18歳(一部17歳)の高校生・高専生の男女1030人にインターネット上でアンケートを実施した。
 先ず驚かされるのは、安倍政権への支持率の低さだ。回答者の内、安倍内閣を「支持しない」と答えたのは55.9%で過半数を占める結果になった。調査方法が異なるため、一概に比べることはできないが、同時期に行われた朝日新聞の世論調査では、内閣の不支持率は41%だった。 支持政党も「自民党」が27.3%で他を圧倒したが、これも朝日新聞の世論調査の34%を下回る。大人よりも18歳の方が「安倍政権にNO!」を感じている傾向がありそうだ。だが、この不支持率は男女で大きな差がある。女子は支持しない人が66.4%に達するのに対し、男子は過半数が支持している。女子で支持しない理由を見ると「もし兄弟や彼氏、自分の子供達が戦争に行くことになったら大変なことだから」(福岡県)「戦争することになっても、自分(安倍(戦争)総理)は行かなくてもいいから、いいかもしれないけれど、もっと国民の声を聴くべき」(長崎県)「女手一つで働いている介護職員の母のような人が報われていないから」(兵庫県)等が並んだ。
 「戦争法制」や消費増税等について、自分や家族など身近な存在がどうなるかを考え、負担を強いられたり犠牲を払ったりする可能性があることを危惧しているようだ。
 関東地方の公立高校2年生の女子(16)も「戦争法制」について不安を感じる。他の国を助けるだけじゃなくて、日本も巻き込まれるかもしれないし、日本で戦争が起きるかもしれないなと思った。家族で、いざとなったらどの国に逃げようかとも話した。 少し前に修学旅行で沖縄に行った。戦争の悲惨さを地元のおばあちゃん達から聞いて「戦争は絶対にダメだ」と強く思った。「あんな法律ができて、どうなっちゃうのだろうかと不安です」一方、神奈川県の通信制高校3年生の男子はこう話す。「安倍さんの右っぽい考え方、結構好きっす」戦後、日本が守ってきた不戦の誓いを「チキい(臆病)」と一刀両断する。「日本に何かあったらアメリカが助けてくれるのに、アメリカが困っている時には助けませんって。ダサいっすよね。都合が良すぎる」でも自分が自衛隊員になるつもりはなく「行きたい人が行けばいい。それは個人の選択」と話す。(AERA)

【紹介1】「平和の琉歌」http://bit.ly/1MQbwcr :YouTube:伊波 洋一 (いは よういち)

【紹介2】アムネスティ・インターナショナル日本(Amnesty International Japan)
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(民守 正義)