安倍政権打倒の道程-参議院選挙とTPPシリーズ(13)

安倍政権打倒の道程-参議院選挙とTPPシリーズ(13)


《「民主党・維新の党」唐突の統一会派:地元では「民共-共闘」?いずれも有権者ないがしろ》
<「民主党・維新の党」統一会派:民主党の問題点>
民主党・維新の党が、以前から「民主・維新」との合流は取沙汰されていたが18日、特に民主党は何の公然たる党内機関手続き、支持団体・支持者との対話・意見交換もなしに維新の党との統一会派を来年夏の参院選に向けて統一会派を結成した。①これは本来の代議制の内実=党内・党外の民主的討議を全て「ないがしろ」にして行ったこと②この党内外の民主主義を一切、行わずにして、党内国会議員等から誰一人として異論・疑問が出なかったことに、民主党の超ファシズム的体質が露呈されたものとして、その恐ろしさと共に断固、批判する。よく「我が党には反共アレルギーがあってー」といえたものだ。
特に共産党との「国民連合政府構想」に後ろ向きである事は解っているが、それでも維新の党との「統一会派」を結成したことは「行動」でもって正式に「国民連合政府構想」拒否を示したものと理解されても仕方ないと思うが、それでいいのか?それこそ正式に公開質問する。体系的・理論的に説明して頂きたい。
ところが一方、民主党改選議員の多くが、地元選挙区では民主党色を薄め(脱党も含む)、加えて[共産党+シールズ等の市民等団体]との連携・協力を求め、何故か選挙区によっては維新の党も含めて統一候補擁立の動きも「流れ」としてある。【例えば統一候補の第1号として固まった参院熊本選挙区。(民主、共産、維新の党、社民、「戦争関連法反対」の市民団体が新人統一候補として擁立することで基本合意。この他、山形や石川、合区される鳥取・島根等7~8選挙区でも候補一本化を目指す動き。来夏参院選に先んじる衆院北海道5区補選でも、統一候補擁立に向けた調整が進んでいる。】このような流れに対し本来なら民主党―岡田代表は「維新の党と統一会派を組んだのだから、勝手に共産党等と選挙共闘を組むな」と御叱りをするのが筋だと思うのだが、どうも民主党も共産党の選挙協力は頂きたいようで、そこは黙認。それどころか共産党に対して「無所属統一候補で当選した場合、後に民主党に入党できる余地を残してほしい」とお願いする始末。要は「タダで力だけ貸してもらい果実は民主党にチョウダイ」と言っているようなものだ。これに対しては、さすがに共産党-山下書記局長が一喝したようで「『安倍政権-打倒:戦争法-廃法』がシールズ等も含めた市民団体も含めた『無所属統一候補』としての公約でもある。
それでも『民主党入党の余地』に拘るのであれば選挙協力・共闘も熊本選挙区でオシマイとしようか」という趣旨でカマシ、民主党-岡田代表は更なる反論はできなかったようだ。ただ筆者が素人でなのか、民主党国会議員等がプラグマチズム過ぎて解らないのか[共産党+シールズ等の市民等団体]は「『戦争関連法-廃法』が共闘・支援の条件」にしているのに対し⇔「民主党・維新の党」統一会派結成までは、維新の党は別としても民主党幹部(右派)は本音として「戦争関連法:集団的自衛権⁻限定的容認」という主張が燻ぶっていた訳で(長島・細野等が自ら証言)、国会闘争渦中時での表面上は「戦争法案-反対」で統一して対応していたものの、今後の「民主・維新の党」統一会派としての国会展望としては「戦争関連法:集団的自衛権⁻限定的容認」で堂々と「戦争関連法修正案提出」等の動きを示すことに言及している。そうすると「戦争関連法:集団的自衛権⁻憲法違反」を引き続き、主張する民主党国会議員リベラル派等は、その思想矛盾を抱かえたまま、「統一会派」の一員として現実的に行動を取るのか、それともシールズの奥田さんが言っていたように「党の国会議員である前に一人の人間として確立してほしい」という言葉に正直に向かい合い、いずれ「戦争関連法‐反対集会での決意表明に偽り、なし」で「リベラル派‐国民連合政府構想への再合流」も有り得るのか、多少「統一会派」との整合性で気にはなるところだ。でも、そのリベラル派の良心があれば、今回の「統一会派」から離脱しているはずで基本的には民主党全体が「安倍政権下の大政翼賛化」と見て良いだろう。そこで、この「統一会派」の世間評価を探ってみたが、まだ日にちが然程、経過していないのもあって、ブログ等を見ても、あまり掲載されていないが、それでも5~6程度のブログ・ジャーナリストの批評を見ると、全て評判が悪い。例えば「これで共産党『国民連合政府構想』を頓挫さした」とか「いずれ政局を左右するほどの安倍政権対抗勢力になり得ず、民主党の低落傾向に引きずられ、維新の党と共に埋没する」マスコミも然程、取り上げていないせいか「観客のいない劇場のようなものだ」等で、「学者の会」やシールズ等の市民団体も含むと批判のオンパレードだ。少なくとも「安倍政権の脅威『統一会派』現わる」とのイメージはチャンチャラ無い事は、全ての民主党国会議員は自覚しておいた方がいい。なお私が「維新の党」を敢えて批判していないのは、以前から何度も警告しているとおり、この「統一会派」結成に至る発端自体、確たる証言をもって「ジャパンハンドラー+官邸+維新」の「国民連合政府構想」潰しが第一目標であって、その意味で「批判の対象」ではなく「打倒の対象」であるからだ。なお、この「警告」は共産党-志位委員長等にもメールにて知らしたが、殆ど無視されたようで残念である。とにかくは、その「警告」第一目標として「統一会派結成」で「国民連合政府構想」が遠のいたことは事実で「ジャパンハンドラーの策謀」は果たせられ、安倍政権にしてみれば、もはや民主党が後どうなるかには関心がなく「参議院で2/3以上の改憲勢力の確保」の戦略・戦術に移行しているだろう。先般の「おおさか維新の会⁻橋下等」の夕食会が、それを物語っている。

<共産党への批判・苦言>
そこで共産党が、この「統一会派」結成に対する基本見解を知りたい。とりわけ「統一会派」結成しても、なおかつ民主党等への説得工作を続け「国民連合政府構想」を追及するのか、とりあえず社民党・生活の党等と「国民連合政府」の第一ステップを歩むのか、それとも、もはや「国民連合政府構想」自体、見合わせるのか、明確に答えてもらいたい。
というのも「国民連合政府構想」は共産党がぶち上げ、私も含め、それに賛同し期待し行動を共にしようと思った多くのリベラル国民もいるわけで、その時点で「国民連合政府構想」は共産党だけでなくリベラル国民の共有財産にもなっている。だからこそ第一提起者として共産党に答えて欲しいのである。実は22日に直接、共産党中央委員会に電話(03-3403-6111)して同趣旨を尋ねたが、対応者(女性)の態度は極めて官僚的で満足の得る対応ではなかった。その具体的対応(録音済み)は、「民主・維新」統一会派の見解を尋ねたところ、担当書記が上から目線で「別に国民連合政府構想を断られた訳ではない。今後とも国民連合政府構想を目指す」と抽象論を述べるだけ。私は大人の断り方として言葉で明確に断る場合もあれば「統一会派」結成で「態度・行動」で断る場合もあるし、話をはぐらかして断る場合(京都の「ぶぶ付け、食べますか」のようなもの)もあり、そこは大人の感性である。正直、この担当者を「オコチャマ」と思ったが、おそらく私の方が年上だろうと思い、感情的にならず「『民主・維新』統一会派は国民連合政府構想とは真逆の動きで、今後の具体的な国民連合政府構想へのステップ論があれば教えてほしい」と具体的に答えやすいように質問を変えても、なお凄くエラそうに上記抽象論(断られていない)を繰り返し、かつ最後に「あなたも、それに協力してください」と命令口調!この独善的態度が日常なら、そりゃ共闘したくなくなる!正直、今まで民主党への投票が基本だったが「これからは共産党を支持しよう」と期待していただけにガックリした♭
なお、これも他のブログ等を調べると共産党の電話書記対応が悪いとの投稿サイトを2~3ぐらい発見したことも付言しておく。次に特に志位委員長に申し上げたいのだが、志位委員長の対談・討論番組や動画サイト等は繰り返し見ているが、実に理論的かつ真面目、物腰も柔らかく、そのくせ頑迷なくらい強い意志も感じる。従って大変、信頼できる党人だと評価するが、それだけに「釈迦に説法」の苦言を呈させて頂いて、私も中学一年から、その年代に応じた社会運動を、この62歳まで日和らずに続けてきた経験上から「対立関係なら当然の事、共闘関係でも相互駆け引き、損得勘定、ハメ合いなど、シビアな関係はある」ということだ。これ以上は大先輩なので言わないが民主党-岡田代表や維新の党⁻奥野への対応を見て、少し、その辺の甘さを感じた事は苦言する。

<今後の「国民連合政府構想」展望へのポイント>
もし「国民連合政府構想」実現の可能性があるとして、その場合のキイポイントについて簡単に整理してみた。そのポイント第一は20日に結成された「安全保障法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」等、リベラル市民団体・個人に支えられ、その強い「連結」の下、院外・院内闘争が有機的に結び合い、具体戦術を展開する事だろう。逆に言えば「民主党-岡田」らは、そこが全く分かっていない。いわゆる、この「15年安保闘争」の決定的特徴は学生・女性・一般市民等が動員型でなく、自ら自覚的に集会・デモ等に参加し「野党は共闘!」「対案はいらない。廃案あるのみ!」等々の掛け声が野党の院内闘争を動かしたと言っても過言ではない。本来の民主主義闘争のあるべき姿は、院内闘争と院外闘争の総合力の発揮にあるのであって、決して国民意見の代弁機能だけであったり、ましてや国民が望んでいない事柄を、さも自分が専門的に解ったような気になって「勝手に交渉」は許されない。大衆運動の経験のない「民主党-岡田・細野」らの最大欠陥だ。
第二のポイントは民主党を「国民連合政府構想」から除外するかどうかは別として、一般論として生活の党―小沢代表や小林節教授が何度も「我々を真に支配している『安倍政権』を打倒するには『俺が!俺が!』と言っていたらダメだ」言っているとおり、総体として「統一譲歩と統一献身」の精神が不可欠だ。その意味でも「統一会派」前までの民主党-岡田の要求⁻イヤ!我儘は、まさに、その『俺が!俺が!』そのものであった。

<私の民主党への思いへの断絶>
私は「戦争関連法⁻反対」に頑張る一定の民主党国会議員(福山・小西・蓮舫・白眞勲・大塚・辻元、等)には本当に尊敬した。特に「辻元」等は大阪の集会にも顔を出し、まさに「大衆運動と共に歩む国会議員」との思いが伝わり本当に嬉しかった。だから今回の「統一会派」結成も、結論はともかく、近々には我々支持団体・者との相談・意見交換が先にあるだろうと信じて疑わなかった。ところが日にちが過ぎても「黙して語らず」で唐突の「統一会派」の結成ニュース。正直、涙が出て止まらないほど、悔しくて堪らなかった。そして実は「一般有権者に対する差別意識」すら感じた。というのも関係ないように思われるかもしれないが、自分は部落差別を受けた事があるし、今は障害者としてのハンディもせたろいながら生きている。辻元議員のように一見、人権派でリベラリストを装いながら、今回のように自分の立場性を切羽詰まって迫られると、他の一般者(差別者)と同様「自己保身・様子見」に走る。それなら「最初から露骨な差別をしてくれ!その方が期待もせずに気が楽でいい」本当に「被差別の立場(有権者と置き換えてもいい)を理解しているようで、実は欺瞞的」なほど「被差別の悔しさ・悲しさ」を味わうときはない。社会的差別を受けている誰に聞いてもらってもいい。殆どの者が、そう言うと思う。

<心配のいらない「維新-橋下」=新(親)自民党>
最後に「維新おおさか-橋下」の参入だが「全選挙区で候補者を立てる」と言っているが、その事の真意は「反・非自民党票の分散化(特に一人区)」にあることは明白で、民主党-枝野幹事長が「邪魔をするだけの選挙は止めて貰いたい」と言ったことに対し「維新おおさか⁻松井幹事長(大阪府知事)」が即座に意味不明の反論をしたのも、枝野幹事長の指摘が、あまりにもズボシだったからであろう。ただ「維新おおさか-橋下」が本当に全国⁻全選挙区に候補者を立てる実力があるかであるが、現実的に見て相当に困難だろうとは思う。しかし「維新フランチャイズ方式」とも言われる「①政治見識等を問うレポートの提出。②供託金(3百万円)等⁻必要経費は自前。③『維新⁻おおさか』の名乗り許可と公認はする」で「橋下」の好きな公募をして、何とか候補者を集めるつもりだろう。それでも全選挙区に候補者を集めるのは至難であるし、仮に集まっても、これまでの「公募」と同様、「問題を起こす候補者」が多い上に「見知らぬ土地」で然したる選挙運動員もいなく「選挙迷子」になるのが、せいぜいオチではないか。それと「アベ」にも言っておくが、各地方の本ブログ連絡メンバー等に聞いても「維新-橋下」人気は「たこ焼き・お好み焼き・橋下」程度の大阪どまりで、特に地方は「政治選挙投票で投票率は低いくせに『橋下』や『横山ノック』を芸能人人気投票のように投票する大阪人の気が知れない。我が県では考えられない」といった声ばかり。全国の各選挙区では「維新おおさか=新(親)自民」と一回程度のビラ撒きと町村内ふれ込みを行えば、その時点で「反-自民・非⁻自民」有権者は投票対象から排除する。その意味では19日の「アベ⁻橋下」夕食会は「good状況証拠」でありがたかった。今後とも「アベ」と「橋下」は仲良く頼む。なお私なりに参議院選挙向け「維新-橋下」の「組織コッパ微塵作戦」の秘策・秘密を考えているが、もちろん、それはナイショ♪

【紹介】「平和の琉歌」http://bit.ly/1MQbwcr :YouTube:伊波 洋一 (いは よういち)
(民守 正義)

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