「戦争法-廃止」と「安倍政権‐打倒」(40)

「戦争法-廃止」と「安倍政権‐打倒」(40)


《1億総活躍会議に入った菊池桃子が真っ当すぎる!1億総活躍は意味不明》
 鳴り物入りで始まった第3次安倍内閣による「1億総活躍社会」。非正規雇用が4割の大台に乗り、社会保障費を削減して軍事費につぎ込むこの政権が何を言っても何の期待感もないが、そんな中で思わぬ“刺客”が現れた。それは「1億総活躍国民会議」に有識者として民間議員に選ばれたタレントの菊池桃子だ。先ず菊池は10月29日に開かれた第1回目の会合で、早速「1億総活躍」というネーミングに噛みついた。「この一億総活躍社会という言葉について、皆さんが意味が解らない、もう少し詳しく説明して欲しいという言葉をよく耳にいたします。私はソーシャ ル・インクルージョンという言葉で多くの部分の説明を補えるのかと思っています。  ソーシャル・エクスクルージョン、社会から排除するものをつくる。
 インクルージョンは社会から排除するものをつくらない。 国連の理念を基に広義な意味に捉えられ世界に広がった、このソーシャル・インクルージョンがまさに一億総活躍社会という言葉と繋がってくると思うのです」(首相官邸「議事要旨」より)この初会合の後、菊池は記者団に、このように語っている。「今、排除されているであろうと思われる方々を全て見渡して救っていくことを、あらゆる視点から今日、各大臣がご参加頂きましたので、考えて頂きたいと、そのように申し上げました」。つまり菊池は「“1億総活躍社会”では、排除されている人達への視点が足りていないのでは?」と、安倍(戦争)総理はじめ内閣の大臣達を目の前にして、やんわり批判したのだ。この「1億総活躍国民会議」の有識者に選ばれた際には「元アイドルを使ってイメージアップ」「ただのお飾り人形」「参院選で自民党から出馬する前振り」等とメディアやSNS上で揶揄された菊池だが、ところがどっこい、蓋を開けてみれば、実に真っ当な見識の持ち主だったのだ。しかも菊池による安倍政権の政策に対する“ダメ出し”は、これで終わらなかった。先日12日に第2回会合が開かれたが、ここでも菊池は「女性の活用」を謳う際によく用いられる“ダイバーシティ”推進について言及。
 会合後、このように語っている。「人材活用の中でも多様な人材を生かしていく社会のことを『ダイバーシティ』という言葉で解説することが多いと思いますが、ダイバーシティ人材、あらゆる人々がですね、やる気をなくしたり、前向きな意思をなくすような日本の慣習が、あるのではないかと話を致しました」「具体的には企業の採用資格や受験資格というところに心身共に健康な者、もしくは心身とも健全な者という一文がございます。これを見たときに病気を持った方々や障害を持った方々等が、この一文があるためにチャレンジすることを躊躇してしまう、あきらめてしまう現実がございます」「病気や障害の方々は元々、権利を持っているわけですが、義務も果たしたいと夢を描いています。とりわけ私がインタビュー調査を致しました若い児童、学生達におきまして、その意志が強く権利を主張するだけではなく義務を果たしていきたいと。その時の社会に飛び出る障壁となるものが、例えばその一文であったりするわけです。その観点から企業、学校の採用基準の一斉見直しを提案致しました」この話を会議で聞いていた安倍(戦争)総理は、一体どんな気持ちだったろうか。
 実のところ安倍(戦争)総理は「私にとってのダイバーシティとは、社会政策ではなく、成長戦略なのです」「グローバル競争を勝ち抜き、日本経済の好循環を実現するため、全ての人が輝く社会を、共に創り上げていきましょう」(「平成 25年度ダイバーシティ経営企業100選表彰式・なでしこ銘柄発表会シンポジウム」)と述べているように、国民を“経済発展のためのコマ”としか見ていない。しかも厚労省は先日9日「障害福祉サービスの利用者負担を拡大する方針を明らかにした」ばかり。「1億総活躍だ!」「ダイ バーシティだ!」と声高に叫んでも、実情は全く伴っていないのだ。これは「女性の活躍推進法」がエリートのキャリア女性支援に留まり、待機児童やシング ルマザーはもちろん、男性の育児・家事参加、男性優位社会の是正といった構造的な問題解消に踏み込もうとしないのと同じ話である。
 そんな中、この空疎な政策に菊池は正面から切り込み、採用・受験資格の一文にダイバーシティ推進とは真逆をゆく、社会における弱者排斥の思想が滲み出ていることを訴えたのだ。正直、まさか菊池桃子が、ここまで“有能な有識者”だとは思いもしなかった。
 生き馬の目を抜く芸能界でも強い自己アピール等せず、謎のロックバンド「ラ・ムー」を結成させられたり、清純派なのに、お色気コメディ映画の『パンツの穴』に出演し「もう、ムキンポ君ったら!」なんて言わされていた、あの菊池桃子が-である(黒歴史ばかり並べてごめんなさい)。
 しかし、その発言は、よりよい社会をつくりたいという菊池の志の高さがよくわかるものだ。既に、よく知られているように菊池は09年に法政大学大学院に進学し、修士課程を修了。現在は母校である戸板女子短期大学の客員教授やNPO法人キャリア権推進ネットワーク理事を務めている。そもそも大学院に入学したキッカケを01年に出産した第二子の長女が乳児期に脳梗塞を発症したこと。健常児の長男と、ハンディキャップをもった長女─「圧倒的に(社会において)壁が存在したのは障害のある娘の方で矛盾を感じたのです」と菊池は言う。「(長女は)身体の弱さゆえに、幼稚園や小学校を探すことが難しいという現実にぶつかります。地域の就学相談も脆弱に感じました」14年2月に開かれた講演では、菊池は長女が幼稚園に進学する頃、娘本人から、こんな質問を受けたことを明かしている。「ママ、私って普通の小学校に行けるの?」「私は将来、どんなお仕事ができるの?」この問いに「確かな答えを持っていなかった私は、いい加減なことを言って、その場を誤魔化してしまったんです」と言う菊池。そして「子供達のキャリア形成を取巻く社会構造に疑問と問題意識」をもった彼女は、キャリアについて学びたいと考えるようになった。病気とか障害という人の心と繊細に繋がった部分に、何の知識もない私が、いたずらに踏み込むことは危険ですよね。ほんのちょっとのことで人を傷つけたりします。だからこそ大学院での学びが、私には必要だったんです」キャリアを“誕生から人生の終焉まで”と捉え、自分の芸能活動を通じてキャリアと雇用の問題を広く社会に発信したい。
 そうした強い思いをもった菊池が「1億総活躍国民会議」の席で“お飾り人形”でいるはずはない。むしろ威勢ばかりがよくて実質を伴わない空虚な安倍政権の政策に、弱者の視点に立った提言をぶつけてくれるのではないだろうか。それにしても安倍(戦争)総理は今頃、頭を抱えているはずだ。普段は有識者委員会等を「お友達人事」で固め、異論が出ないよう予めセッティングするのが安倍(戦争)総理の常套手段。しかし今回、菊池を選んだのは安倍(戦争)総理の右腕である加藤勝信・一億総活躍担当相だ。しかも選考理由は「加藤大臣が以前から(菊池の)ファンだった」から。「明らかに破格の扱いで、向かい合わせに座った加藤大臣は終始、彼女に見とれていたとか」というから呆れてしまう。
 だが菊池は、ただカワイイだけの元アイドル教授ではなかった。彼女が真っ当なことを言えば言うほど「1億総活躍社会」の綻びは露わになる。これは政権にとって“大誤算”だったのではないか。実際、第二回目の会合で菊池が「企業、学校の採用基準の一斉見直し」を提案したことについて「総理からの何か言葉をかけられたか」と記者から訊かれた菊池は「今日は個別で1人1人へのお言葉は、ありませんでした」と答えている。
 今後、菊池は会議で冷たい扱いを受けることもあるかもしれないが、ぜひ奮闘して欲しいと願わずにいられない。そして安倍政権が排除しようとする、弱い人々の声を届けて欲しいし、その期待に応えてくれるはずと信じたい。何せ彼女は前掲書『キャリア・チェンジ!』の中で「生涯にわたり学習を続ける決意です」と述べ、こんなふうに力強く宣言しているのだから。「動き出した私は、もう止まることはないでしょう」(リテラ/管理者一部編集)

《国連の「表現の自由」調査を延期…安倍政権が“隠したい”コト》
 国連の「表現の自由」を巡る訪問調査を日本政府がドタキャンしていたことが発覚し、大騒ぎになっている。内幕をバクロしたのは国連で「表現の自由」に関する特別報告を担当する国際法学者のデビッド・ケイ氏。18日付のツイッター等によると、ケイ氏は12月1~8日の日程で来日し報道の自由や特定秘密保護法等について調査する予定だったが、先週になって突然、ジュネーブ国際機関の日本政府代表部からドタキャンの連絡が入ったという。国連の公式調査を2週間前にドタキャンするなんて、国際社会から見たら異例の状況だ。岸田外相は「予算編成作業等の関係で、政府として十分に受け入れ態勢を整えることが困難だった」なんてゴニョゴニョ言っていたが、臨時国会を開かない安倍政権が忙しいワケがないだろう。国連の調査を受け入れる時間はタップリあるのだ。それでなくても、与党・自民党は、NHKや在京テレビ局に選挙報道について要請文を送ったり、勉 強会で「マスコミを懲らしめるには広告収入がなくなるのが一番」と発言したりと「言論弾圧」の姿勢を強めている。
 国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」が毎年発表している「報道の自由度ランキング」は今や180カ国中61位と過去最低だ。さらに「国連調査拒否」となれば、国際社会は「日本は隠したい ことでもあるのか」と不信感を抱くだろう。「表現の自由」に詳しい前・立大教授の服部孝章氏はこう言う。「昨年の総選挙以来、政府・自民党は報道や表現の自由にどんどん介入してきている。それが国連に調べられて海外に発信されると、世界から『異常な国』と思われるから避けたのでしょう。おそらく来夏の参院選後まで調査実施を引き延ばすつもりだろうが、こういう異常な状況をメディアがキチンと報じないと大変な事態を招きますよ」今回の問題で改めてハッキリしたのは、今の日本で「表現・言論の自由」や「報道の自由」が“危篤状態”に陥りつつあることだ。(日刊ゲンダイ)

《安倍政権「憲法違反で独裁国家」:野党が「臨時国会見送りは違憲」緊急共同街頭演説》
 一部の人間で国を動かすのは独裁国家だ―。民主党-枝野幹事長は躊躇せず、憲法や民主主義の手続きを無視する安倍政権を厳しく批判した。憲法第53条の規定に基づき、野党は安倍内閣に臨時国会の召集を求めたが、安倍(戦争)総理の外交日程等を理由に与党側は、これを拒否。民主、共産、維新、生活、社民、参議院無所属クラブの野党5党と1会派は11月19日、東京・有楽町で合同演説会を開き、道行く人々に臨時国会の見送りは憲法違反だと訴えた。「(自民党は)ムチャクチャな憲法改悪草案を出していますが、その中に一つだけ、まともなことが書いてあった。『臨時国会の召集があったら20日以内に開かなければならない』と書いてある」民主党-枝野幹事長は自民党の憲法改悪草案を引き合いに出し「ムチャクチャ」だと批判。その上で与党自らが決めたルールさえ守らない「手続き無視」の政治運営は、一部の人間だけで国を動かそうとする「独裁国家」だと断じた。更に「国会が閉会していても開会中と同じ給料が出ている。皆さん、 税金泥棒だと突き付けてください」と聴衆に向けて訴えかけた。
<11月、12月は国際会議が相次ぐ時期、「外交日程」は言い訳にならない>
 「民主党の宣伝カーに乗るのは初めてです」と野党共闘ぶりをアピールした日本共産党の山下書記局長は、与党を「駄々っ子の我儘だ」と言い放った。「与党は『戦争法制』をゴリ押しするために通常国会を95日間も延長した。2年前には秘密保護法を通すために、臨時国会を開いて年末まで国会をやった。自分達が通したい法律のためには国会を開く。野党が開くべきだと言っても背を向け続ける。こんな御都合主義はない」11月や12月には毎年、決まってASEANやAPEC等の国際会議が相次ぐ。それを理由に臨時国会の召集を見送るのは、ただの詭弁に過ぎないと野党議員らは訴えた。「安倍(戦争)総理は、とんでもないことをしてくれたが、今に始まった話じゃない」。維新の党の今井幹事長は、2014年7月の集団的自衛権行使容認の閣議決定に言及した。歴代内閣が憲法上、認められないとしてきた集団的自衛権の行使を論戦を避けるため、国会閉会後を狙って閣議決定したと批判し「聞く耳を持たない。民主主義を否定する安倍政権を倒さなければいけない」と語気を強めた。
 今井議員は15日に投開票を終えたばかりの福島県議会議員選挙の結果にも触れ、自民党が議席を減らした理由を「原発を推進する高木さんを復興大臣にして『福島の方を向いてくれているのか』という福島の人の怒りの声ではないのか」と話し、大臣を巡る金銭疑惑についても、国会で説明すべきだと訴えた。たまたま有楽町に居合わせたという福島出身の女性は、今井議員のスピーチに頷きながら「国会を開かないのは憲法違反だ。福島は見捨てられている。沖縄のこともチャンと国会で論戦して説明すべき」と話し今後の野党共闘の取り組みに期待を寄せた。
<野党共闘に向けた民主党内の足並みは?>
 気になるのが来年夏の参議院選挙に向けた野党再編だが、民主党内には「解党・新党」の声も噴出し「維新」との連携もハッキリしない。選挙協力を巡っては、共産党の呼びかけにも消極的だ。民主党-枝野幹事長に野党共闘に対する党内の足並みについて聞くと、枝野幹事長は具体的な説明を避け、次のように回答した。「皆さん、白か黒かでお話をされがちですが、党、各々、政策は違います。でも民主主義の憲法の手続き、憲法の手続きは守らなければならない。これは自民党も共有できていなきゃいけない大前提。だから違っていても一緒にやれる。まさに民主主義という一点で一致して戦わなければいけないことが、あまりにも多い。それが問題なのです」(IWJ:管理者編集)

【紹介】「平和の琉歌」http://bit.ly/1MQbwcr :YouTube:伊波 洋一 (いは よういち)

《お知らせと【拡散希望】「澤地久枝のよびかけ-アベ政治を許さない!」》
 同じポスターを全国一斉にかかげよう!
 12月3日(水)午後1時きっかり
◆◆全国一斉行動:再開のお知らせ◆◆
 政治のあまりの酷さに、また「アベ政治を許さない」を掲げようと思い、呼びかけます。
 再開第二回目の12月3日(水)で国会前には、有志が立ちます。
 そして毎月3日午後1時に繰り返します。
 各々の場で、同じ抗議ポスターを、同じ時間に掲げます。
 現在の政治のありかたに対する、私たちのギリギリの意思表明です。
 ファックスやネットでも広げてゆきましょう。
2015年10月 澤地久枝

*「アベ政治をゆるさない」A4ポスターは【アベ政治を許さない(Pdf)】でダウンロードしてください。
 またA3ポスターは「セブンイレブン」のネットプリントで印刷できます。
・予約番号42066022:A3,白黒:プリント有効期限2015/11/05(1枚20円)
(民守 正義)