「戦争法案-強行採決(?)」の副作用(8)
「戦争法案-強行採決(?)」の副作用(8)
《「戦争法制-成立」に手を貸した“戦争協力者”ランキング(リテラ)》
「戦争法案」成立にいたる安倍政権の暴走ぶりは、ファシスト政権と呼ぶにふさわしい、見るに堪えないものだった。しかし、悪い奴らは国会内だけで息をしているわけではない。ファシズムを支え、批判を封じ、世論をミスリードしようと暗躍したジャーナリスト。そうした情報にまんまと乗り、権力におもねり、訳知り顔で扇動したタレント・文化人達。彼らは戦争法案をバックアップした、立派な“戦争協力者”だ。
もう既に多くのテレビ番組は、何事もなかったかのように静まりかえっている。いや、人々の記憶から忘れさせようとしている。だからこそ今、「戦争法案」を後押しした“罪”を確認するために「戦争協力ジャーナリスト・タレント・文化人」をランキング方式でお伝えしよう。遊び感覚でお読みください。なお、このランキングでは、櫻井よしこや百田尚樹、竹田恒泰、花田紀凱、青山繁晴といった「戦争協力者」ならぬ「戦争犯罪人」は、相手にするのも馬鹿馬鹿しいため予め除外してある。ご了承いただきたい。
●10位/松本人志(タレント)
【平和ボケはお前のほうだ! 『正論』に絶賛され今後はフジサンケイ御用達ネトウヨ芸人に?】
影響度★★★★★
犯罪度★
“天才”と呼ばれたのも既に過去の栄光、今や後輩のヨイショで生きながらえている松本人志。そのマッチョイズムは政治的発言にも顕著だ。(彼は「差別・蔑視発言」を「笑い文化だ」と言い放っている)例えば8月9日放送の『ワイドナショー』では「安倍さんがやろうとしていることに対して『反対だ!』ていう意見って、意見じゃないじゃないですか。対案が出てこないんで」「このままでいいと思っているとしたら、完全に平和ボケですよね」「憲法9条ではなめられる」と対案厨&脅威論者であることを露呈。
先日放送の同番組では「僕は日本の自立のためやったら賛成、アメリカの言いなりで泣く泣くやったら反対やけど」と発言した。いや、そもそも法案自体が議論にもならないシロモノで、過半数以上の国民が反対している中では、その声に対して政府が対案を出すのが筋って話。政府が垂れ流す中国脅威論に煽られ、まんまと乗せられている方が「平和ボケ」だ。だいたい、この法案が「アメリカの言いなり」でしかないことは国会での質疑でも既に明らかになっている事実である。それも松本は解っていないのに、でも、すごく堂々としている。
もしかして、この人、産経新聞しか読んでいないのでは…?とイヤな予感が頭をよぎるが実際、松本の発言に『正論』(産経新聞社)は大喜び。連載のメディア座談会では「松本さんの発言は非常に良かったですね」「その通り!」と大絶賛している。ヨイショに弱い松本のこと、次はネトウヨ芸人としての活路を見出してもおかしくはない。それ、ほんとに笑えないんですけど。(ホントに知性のない愚か芸人)
●9位/田原総一朗(ジャーナリスト)
【違憲でも対案ないなら反対するな!反骨のジャーナリストも今や単なる“対案厨”】
影響度★★
犯罪度★★★★
松本と同様に“対案厨”っぷりを見せつけたのが、過去には“反骨のジャーナリスト“等と呼ばれた田原総一朗。田原はキャスターの長野智子のインタビューで「25日の毎日新聞社説でも『この法案を廃絶しよう』と言ってる。やめて、じゃあどうするの?対案がないんだよ」「対案がない批判なんていうのは通用しないんですよ」(「ハフィントンポスト」6月30日掲載)と対案を連呼。
長野が「そうすると、憲法学者が違憲だと言った今の状況でも、田原さんは、この法案はもう通っても仕方がないという思いですか?」と尋ねると「だから通さないというのにリアリティがないんだよ。もっと本気の討論をすべきだと思っている」と言い切った。
え?では違憲の法案でも通しちゃうの?って話である。それに野党はこの間、いかに「戦争法案」が杜撰かを再三、突きつけたが、与党はどれもこれもまともな答弁ができないばかりか、ついには「戦争法案」の必要な理由として主張し続けていた「ホルムズ海峡での機雷掃海」も「日本人母子を乗せた米艦防護」も撤回。今では「戦争法」に立法事実さえない。繰り返すが対案以前にボロボロの法案だったのである。
しかもこのインタビューは6月26日深夜の『朝まで生テレビ!』に与党議員が揃って出演キャンセルした直後に行われたもの。ここで田原が徹底的に指弾すべきは、与党の話し合おうとしない腰抜けの方だったはずだ。“反骨のジャーナリスト”が聞いて呆れる。(だいたい、この人は「総理を?人、首切った」とか自慢話が多い。でも口だけ。それに司会者のくせに一番、発言が多い。)
●8位/青山和弘(日本テレビ政治部デスク)&橋本五郎(読売新聞特別編集委員)
【「廃案にされては困るのでうまく巻き込んで」発言も。読売グループは政権腹話術人形か】
影響度★★★
犯罪度★★★★
今回の「戦争法案」報道でNHKと産経メディアと並んで醜態をさらしたのが、読売グループの日本テレビ・読売テレビ、そして読売新聞だ。当然、、記者達も政権の犬としてブンブンと大きく尻尾を振り続けていた。もっとも象徴的だったのは『情報ライブ・ミヤネ屋』(読売テレビ)に安倍(戦争)総理が生出演した際の日テレ青山政治部デスクの安倍(戦争)総理対する無批判な擁護だ。例えば青山は、憲法審査会で与党推薦だった長谷部恭男・早稲田大学法学学術院教授の違憲発言について「あれは単なるキャスティングミス(笑)」と解説。
合憲とする学者は、たっ たの3人しかいないというのに違憲問題を矮小化させようと必死だ。挙げ句「今後の国会審議をどう見ていくべきか?」と問われると「例えば、この後、この法案が廃案にされては困りますので、うまくこう巻き込んでいく」と、安倍(戦争)総理の代弁まで始めた。これでは政権の腹話術人形ではないか。(この発言こそ明らかな「放送法違反」。でも「スガ」は、これは放送局を呼び出さず「問題な~い」)
また読売新聞の橋本五郎は、ほぼ安倍応援団で固められた『そこまで言って委員会NP』に安倍(戦争)総理が出演した際「左翼くん」なる着ぐるみ相手に「安保」賛成論をぶち、安倍(戦争)総理には「この番組に出ること自体が相当な決断を要したと」と安倍(戦争)総理を褒め称えた。ていうか、おだてられるだけの番組に出るのに決断、ですと?因みに言わずもだが橋本は安倍(戦争)総理の「夜の会食」友達=癒着ベッタリである。彼らが放っておけないのは、日テレは視聴率三冠、読売新聞は販売部数トップであり、その影響力は絶大だということ。その罪は重い。(でも「そこまで~」以降の内閣支持率は上がらなかった)
●7位/宮家邦彦(元外交官・評論家)
【安全圏にいたのに「私はイラク戦争も現場で見ている」と豪語する元外交官は米国の代弁者】
影響度★★
犯罪度★★★★★
例の戦後70年談話のメンバーでもあり、湯川さん後藤さん殺害事件のときも一貫して安倍政権の姿勢を擁護してきた宮家。今回も徹底的に「戦争法制」肯定発言を主張してきた。
だが、この人が一番、興奮するのは安倍政権批判というよりアメリカ絡みの指摘があったときだ。例えば9月8日に安保特別委に参考人として呼ばれた際、山本太郎参院議員にイラク戦争に加担したことの検証がないとツッコまれたときには「米国の違法な戦争の片棒を日本が担いだなんて言うのは慎め」と逆ギレ。また『朝まで生テレビ』でも、パネラーの一人が日本をコントロールする米国の「ジャパンハンドラー」について言及すると「そういうことを言うもんじゃない!」とムキになって否定していた。この興奮ぶりを見ていると、何かアメリカと特別な関係があって、その代弁者として「戦争法制」擁護をぶっていたのかと疑いたくなる。しかも彼のタチの悪さは、それでいて“常に自分が一番詳しい”と言わんばかりの態度、そしてあたかも俯瞰しているかのように解説する点だ。(私も、この人の「安保特別委参考人」での態度を見たが、本当にエラそうなチンピラコッパ役人[=元外交官]だった。そして同じ「安保特別委参考人」だった日弁連の方に半分後ろ向きに、その方をにらめつけるように「平和を百回、唱えても平和は来ない」と言ったり山本議員の質問に「質問の意図が解らない」と答弁拒否。
本当に人を不愉快にするのが得意のコッパ参考人だった。
(でもコイツが政府側参考人で、政府側イメージの悪化には役に立った)
ゲストコメンテーターとして呼ばれたテレビ番組ではイラク戦争時、在イラク日本国大使館兼在ヨルダン日本国大使館公使で当事者だったことから「私はイラク戦争も現場で見ている」等と誇らしげに豪語。「戦争法制」に現実的な危険性がないことを主張した。「前線に行っていたわけじゃないでしょ?」と別のコメンテーターから突っ込まれると、ダンマリを決め込んだが、安全な部屋にいただけの人間が、したり顔で戦争を解っていると語る厚顔ぶり。先の戦争も、こういう官僚が、きっと後押ししたのだろうなあと思わざるをえない。
●6位/八代英輝(弁護士・タレント)
【ニュートラルキャラでおばさま視聴者をソフトに洗脳する“確信犯” でも裏では…】
影響度★★★★★
犯罪度★★
昭和のイケメン顔であることに加え、ソフトな語り口でオバサマ人気の高い八代弁護士だが騙されてはいけない。ニュートラルを装いつつ、その実、政権を庇う事しか頭にないからだ。前述した憲法審査会後の『ひるおび!』(TBS)では、「私も違憲じゃないと思っていますし、法律家の中でも(同意見は)多いですよ」と自民党をフォローし、審査会当日に“たまたま”違憲の考えをもつ学者が3人揃ってしまったのだとムリ筋カバー。更に7月15日の衆院特別委を生中継した同番組で、強行採決という暴挙を批判するのでもなく野党が必死に反対する様を茶化したり呆れてみせたり、先日の参議院特別委採決の翌日には「安保特別委員会で野党は思う存分討論した」「自公だけなら強行採決だが、野党3党が合意しているから強行採決ではない」「(反対している国民は)国会前に(しかいない)」と与党のフォローしか口にしなかった。(第一儀的に「暴行採決(?)」した悪行為を「悪は悪」と言えないなら弁護士を辞めよ!)
与党の圧政としか言いようのない、あの採決を正当化する…それだけでニュートラルでもソフトでもない事が解るかと思うが事実、レギュラーだった『たかじんNOマネーBLACK』(テレビ大阪/6月で終了)では、もっと強く安倍政権擁護を繰り出していた。全国ネットでは抑えつつも影響度の低い地方ローカルでは本性を露わにする…言ってみれば計算ずくの確信犯なのだ。(なお「国際弁護士」は経歴詐称。大阪弁護士会確認済み)それにしても『報道特集』『NEWS23』『サンデーモーニング』等、ギリギリのラインで政権批判も行う(当然の話だが、権力を監視し批判を行うことはメディアの使命だ)、真っ当な報道姿勢を見せるTBSにあって『ひるおび!』だけは安倍応援番組と化している。現に番組には安倍(戦争)総理自身も生出演したことがあるし、安倍(戦争)総理主催の「桜を見る会」にもMCの恵俊彰は出席したことも。
そんな中で孤軍奮闘する室井佑月には、逆にエールを送っておきたい。室井佑月さんは「アベ」との「高級寿司会食」友達「田崎」評論家とバトルして堂々と「戦争法案」を批判。翌日の「国会包囲行動にも参加して「励まし挨拶」をした。
さすがの私も見直したが、降ろされないよう上手に「政権ゴマスリ連中」をチクリチクリ批判してね。
●5位/堀江貴文(実業家)
“反対デモ参加者は頭悪い”と批判する冷笑系扇動者の当事者意識のなさ
影響度★★★★
犯罪度★★★
“反対デモに行く奴は情弱”なる趣旨のツイートに始まり、デモ批判を繰り返していたホリエモン。
子連れでデモに参加している母親に対しては「頭にウジが湧いてるのだね」徴兵の可能性を指摘するツイートに「その前提知識が、知識不足で間違ってる」経済的徴兵制の犠牲になる立場じゃないから、そんなことが言えるのだという反論には「そんなもん踏み倒せばいいんだよ」と一蹴。奨学金ですらサラ金化しているというのに、元ITバブル長者は“強者の論理”を垂れ流した。
(ムショに入っても、まだ反省が足りないようでー)
更に“反対デモ参加者は採用しない”宣言をしたかと思えば「間違った理論に盲従する頭悪そうな奴だなって思うだけ」等と糾弾。「今回の安全保障法案は戦争法案ではないし、徴兵制に向かうものでもない(略)戦争法案っていうのは幾ら何でも言い過ぎだ」と批判した。
(“反対デモ参加者は採用しない”発言は職業安定法5条の4違反)
だが、はっきり言って「頭が悪い」のは堀江のほうだ。
アメリカの軍事行動に自衛隊が協力し、武器使用を認めるということは、他でもなく“戦争に参加する”ことを意味する。「間違った理論」というのは、こんな物騒な法律を「平和安全保障」等と称する方にこそある。しかも国会で「戦争法案」と言った福島瑞穂衆院議員に対し自民党は抗議したが、その後日談として「戦争関連法案ではどうですか?」と自民党議員に打診されたことを福島自身が明らかにしている。当の自民党でさえ戦争に繋がる法案だと認めているのだ。(だいたい「アベ」は「レッテル貼り」だと言うが、むしろ法のネーミングが間違い。福島議員は「アベ」に言っているのではなく議員として国民に「的確表現」に直して解り易くしているだけ)
堀江は「論理的に間違っている事を盲信して、雰囲気に流されて体が動いてしまう人は私は危険だと思う。だからしつこく否定する」というが、ロクに法案の中身を吟味せず、雰囲気に流されているのは無論、堀江の方だ。ついでに言えば「反対派も賛成派もどっちもどっち」という態度をとることで俯瞰した気になっている“冷笑系”も同様で、そうした“当事者意識”の欠如が戦争を後押ししていることに彼らは気付かない。(そうだ!“当事者意識”があろうが、なかろうが「当事者責任」は取ってもらう。「有権者は王様」でない!)
だが、堀江に“当事者意識”が決定的にないのは、戦争になっても自分には関係がないと信じているからだ。
事実、堀江は瀬戸内寂聴との対談本『死ぬってどういうことですか?今を生きるための9の対論』の中で「僕は(中略)戦争が起こったら、真っ先に逃げますよ。当たり前ですよ」「第三国に逃げればいいじゃないですか」と答え「逃げられない人はどうするの?」という瀬戸内の問いかけに「行かれない人はしょうがないんじゃないですか?」と返答している。(その時「堀江」は「逃げられない人」になっているかも。)
自分の事しか考えていない奴が偉そうに「戦争法案ではない」と言い、それを「冷静な態度だ」ともち上げるネット民。この平和ボケ空間はなんとかならないものなのか。
●4位/島田敏男・NHK解説委員
“島田鮨”は二枚舌! 政権にひれ伏しつつ、真夜中にこっそりアリバイづくり!
影響度★★★★
犯罪度★★★★
安倍(戦争)総理の子飼いである籾井勝人会長に逆らえず、政権広報と成り下がった公共放送・NHK。その中でも揉み手でひたすら平伏していたのが、安倍(戦争)総理のお気に入り記者である岩田明子と、解説委員の島田敏男。とくに島田は、安倍(戦争)総理と高級寿司をつまむ仲であることから、「島田鮨」「島田スシロー」とも呼ばれている。(とにかくメディア幹部には「アベ」お食事友達が多いんだね)
この島田鮨は、参院採決を控えた9月13日に放送された『NHKスペシャル「緊急生討論-10党に問う:どうする安保法案採決」』でも、山本太郎参院議員を無視し志位和夫・共産党委員長の話の腰を折りまくり、高村正彦・自民党副総裁に対しては贔屓し過ぎて、返って不利にしていた。
中でも失笑を禁じ得なかったのは「非戦闘地域は神様じゃないとわからない」という高村の発言に、島田が「高村さんは『より現実的な仕組みにしているんだ』と言う。それを目指しているのだというんですが、それを踏まえて共産党志位さん、いかがでしょう」と無理矢理すぎるアシストを行った場面だろう。「神様じゃないとわからない」というのが「現実的」?権力にひれ伏すと、ジャーナリストは意味が繋がらない事を平気で言い出すと言うことがしみじみ理解できた瞬間だった。
因みに島田鮨は、参院で「戦争法案」が可決されるや否や、深夜2時55分から放送された『時事公論スペシャル』で「憲法解釈の変更で決めた事が最大の問題」「中国の脅威というが、現実をもっと慎重に見ていく必要がある」等と「戦争法案」に懐疑的な見方を示した。が、この放送後はいつもの鮨野郎に逆戻り…。真夜中の“転向劇”は「一応、問題点は挙げておいたからね!」というアリバイづくりだったのであろう。こうした自分の二枚舌を、この人は恥ずかしいと思わないのだろうか。
まあ、そんな恥の概念をもっていたならば、権力者と一緒に鮨など食わないだろうが。
●3位/宮根誠司
【鮨友仲間入り確実!? 庶民を勝手に偽装した「よう、わからんわ」の大衆扇動を見過ごすな】
影響度★★★★★
犯罪度★★★★
自分の味方だと思っていたフジや日テレのニュース番組に出演するも、ワケがわからない自分の説明によって“生肉総理”というあだ名を付けられてしまった安倍(戦争)総理が、駆け込み寺として逃げ込んだ番組、それが『情報ライブ-ミヤネ屋』(読売テレビ)だった。
もちろん、そんな安倍(戦争)総理を手厚く迎え入れたのは、司会者の宮根誠司だ。『ミヤネ屋』では、安倍本人が説明するとボロが出るという反省を活かし、安倍登場前に“安倍目線”で「戦争法案」を解説。
宮根は冒頭から「よう、わからん!」を連発し、まるで街頭インタビューの反対や不安の声が、全て「よくわからない」から発せられているものかのように、まとめあげた。しかし街の人々は「わからない」のではなく「戦争法案」の危険性をよく理解し、見抜いているからこそ反対しているのだが。(確かに宮根は、物分りが悪い。ただワザとらしいときもあって計算済みかなとも思うときもある)しかも宮根は「法案が10何本あって、たくさんあって解りにくい。細かい事は僕らワカラヘンから、ざっくりまとめてやってほしい」等と発言。10本の法案をまとめて審議するというあまりに乱暴なプロセスを問題にするべきところを「まとめてもらって助かるわ~」「素人は口出さんとこ」と言わんばかりに擁護した。これで大阪のおばちゃんが納得するとでも思っているのだろうか。
その上、安倍(戦争)総理が登場すると、「憲法改正した方がスッキリするんじゃないかと言われてますけど、やっぱりそれだと間に合わない危機が迫ってるっていうのがあるんですか」「徴兵制ってよく出てくるじゃないですか。徴兵制ってなった場合、ほぼ皆、反対しますよね?そんなことしたら時の政権が必ず倒されますよね」と安倍(戦争)総理が主張したいことを先回りして懸命に補完。さっきまで「よう、わからん」を連発していたのにである。勝手に庶民代表を決め込んで、いざとなると太鼓持ちと化す。─「大衆をバカにするのもいい加減にしろ」という話だ。
さらに宮根は「いつも僕が見るのは、美味しいところで御飯を食べているなと。あれ、誰が(店を)選んでいるんですか?」とどうでもいい質問をし、 安倍(戦争)総理はニタニタと笑いながら「一緒に今度行きますか?大阪で」と答える。
もちろん、宮根は「行かしてください、ぜひ!」と二つ返事で乗っていた。
この調子だと今後、何か起こっても、宮根は「こないだ食事行ったとき安倍さんは、それは誤解や言うてましたけどね~」等と友達ヅラで代弁を始めるのではないだろうか。
●2位/辛坊治郎(キャスター)
【橋下に続いて今度は安倍! たかじんの後釜に座った関西のネトウヨキャスターの露骨さに唖然】
影響度★★★★
犯罪度★★★★★
安倍(戦争)総理の『ミヤネ屋』出演時、彼が読売テレビでもう1本出演したのが、ネトウヨが熱烈支持する“地上波のチャンネル桜”こと『そこまで言って委員会NP』。その司会を務めたのが辛坊治郎だが、普段からゴリゴリの保守であることを隠さない辛坊は宮根のはるか上をゆくヨイショぶりを見せた。例えば安倍(戦争)総理が登場するなり辛坊は、このような“質問に見せかけたフォロー”をした。
「安保法案の話で、一般の反対している人の意見でいうと、この法律が通ると、もうホントに世界中で自衛隊が戦闘行為が実際にできそうなイメージをもっている人が多いんだけど、今回の法律どう読んだってそんなことは一行も書いてないんで、なんでここまでの誤解が広がっているんだと思います?」あの~、明らかに自衛隊が戦闘行為に実際に参加できる法律であって「誤解」じゃなく「真実」が広がってるんですが…。 しかも安倍(戦争)総理が「私達の説明の仕方にも問題があったのかなあ」と答えると、辛坊はすかさず「まあ!謙虚ですね!」と称嘆。反吐が出そうな茶番劇である。
しかも辛坊はヨイショするだけでなく、政権批判を行うメディアをバッシング。『辛坊治郎-ズーム・そこまで言うか!』(ニッポン放送)7月18日放送では、衆院採決を「国民は納得していない」と見出しにした毎日新聞に対して「つまり産経新聞のライターは国民じゃないってことだね」「国民って大上段な掲げ方するのはどうなんだろう?国民って誰なんだ?って話」と非難した。(少なくともオマエと田崎とアベは非国民だ!)
いや、あなたキャスターなのに世論調査の結果見てないの?実際、辛坊の古巣であるNNN世論調査では、7月13日発表で「戦争法案」の今国会成立について「よいと思わない」と答えたのが58.7%で過半数を超えているのだが。さらに毎日や朝日新聞が 「強行採決」と見出しにした事へも「強行採決って何か悪い事のように見出しに付けるって、違和感感じるよね」(同放送)とイチャモン(泥棒・殺人者を擁護しているようなもの)をつけ、7月12 日放送の『そこまで言って委員会』でも同じように「今回の採決に反対している、例えば、ある新聞等が、これは非常に悪い事をしているというイメージ付けのために、一部のマスコミがワザと使う。どういうところが使うかというと東京新聞です(笑)」と語った。だが実は辛坊本人が、前出のラジオ番組で「(与党は)衆参で強行採決を4回やらなきゃいけない」(6月13日放送)と発言している。強行採決だと本人も自覚しているのに、そうやって報道すると「悪いイメージを付けたくてやっている!」とキレるとは。それこそ反対メディアに悪いイメージを付けたくて仕方がないだけじゃないのか。唯一の救いは、関西に住んでいない限り、この害悪を振りまく茶坊主に接する機会がそう多くないということだけか。(辛坊は大阪都構想住民投票結果で翌日の「す・またん」で明白な虚偽報道をした事は有名な話。本「リベラル広場」⇒「『反-橋下』『大阪都構想-反対』の回想録」または〔参考サイト;【唖然! 橋下の腰巾着・辛坊治郎が「都構想否決は生活保護受給者のせい」と差別デマ拡散!】参照。〕
●1位/田崎史郎(政治評論家・時事通信社解説委員)
SEALDsや室井佑月攻撃も! ワイドショー出まくり御用ジャーナリストはアベ目線がダダ漏れに
影響度★★★★★
犯罪度★★★★★
堂々の1位に輝いたのは、安倍(戦争)総理としょっちゅう食事に繰り出している御用ジャーナリストの筆頭、田崎史郎。
連日のように『とくダネ!』『直撃LIVE グッディ!』『みんなのニュース』(フジテレビ系)『ひるおび!』『報道LIVEあさチャン!サタデー』(TBS系)『ウェークアップ!ぷらす』(読売テレビ)等の番組を梯子したが、そこでの安倍政権“広報”ぶりが1位選出理由だ。中でも醜かったのは『みんなのニュース』でのSEALDs中心メンバーである奥田愛基氏との共演だ。
既報の通り、フジと結託して奥田氏を騙し討ちした田崎だが、ここで昨年末の衆院選の結果を根拠に“国民に安保法案は信任されている”と主張。だが、奥田氏が「選挙の争点はアベノミクスで、メディアも安保については争点として取り上げていなかったのでは?」と指摘すると、田崎はムキになって「相当、取り上げていましたよ」とすかさず口を挟んだ。しかし、その後、奥田氏が中央公聴会で語ったように自民党の重要政策集で「戦争関連法案」は「たった数行しか」触れられていない。菅官房長官も「(安保は)争点ではない」と明言している。これで「戦争法案」は既に信任を得ていると言うのは、どう考えても無理がある。
また『ひるおび!』では「参院特別委の採決を次世代の党や新党改革、日本を元気にする会等の野党が賛成しているため強行ではない」と政権の「暴行・強行採決(?)」を擁護。野党の強硬な反対姿勢についても「デモの人達の手前、反対をするしかないんですよ」「やりすぎると民意を得られない」等と嘲弄した。この与党ありきの態度に、コメンテーターの室井佑月が「強行じゃないですか。だって国民の大部分が反対しているのに」とごく当然な批判を口にしたが、田崎は嗤笑しながら「『国民』って誰のことですか?どこにいるんですか?」「国会も国民の声」「選挙で民意を得たわけですから」と返答。辛坊同様、世論調査の結果を完全無視したのだ。更に室井が「選挙でそんなこと言ってないもん」とツッコむと、逆ギレ気味に田崎は「そんなこと私に言われても…」と議論を放り投げてしまった。(何度も言うが少なくともアベ・田崎・辛坊は非国民だ!)─散々、安倍政権の代弁をしておきながら、いざ都合が悪くなると知らんぷり。この無責任ぶりは安倍(戦争)総理とそっくりである。そして解説と称してくっちゃべるのは「安保法案が可決に向かって前進している」「野党が、ここまで抵抗すると解っていたら、予め衛視を配置しておいたのに」等、政権の一員かと見紛うようなアベ目線の話ばかり。
恐ろしいことに、こんな人物がジャーナリストという暖簾を掲げて、数多くのテレビ番組で「戦争法案」の説明係をやっていたのである。血の気が引くとはこのことだろう。(メディアと政権との恐ろしき癒着!)
いかがだっただろうか。いかに多くの“良識”を看板にした人びとが、政権側に立ち、法案成立に与してきたか、その一片を知っていただけたかと思う。
ミュージシャンのボブ・ディランは、かつて、このような言葉を綴っている。
「最低の犯罪者とは、間違ったものを目にし、それが間違っていることに気づいたのにも関らず、そこから目を背けてしまう人達だ」。「最低の犯罪者」達は、これからも間違いに目を背けつづける。だから私達は、そのことを注意深く観察する必要がある。
無論、このような者達を重宝するメディアのあり方そのものについてもだ。そうしなければ、この国はいよいよ戦時下の言論状況と等しい状態になってしまうだろう。(基本原稿-リテラ:管理者編集)
《「戦争法制-成立」に手を貸した“戦争協力者”ランキング(リテラ)》
「戦争法案」成立にいたる安倍政権の暴走ぶりは、ファシスト政権と呼ぶにふさわしい、見るに堪えないものだった。しかし、悪い奴らは国会内だけで息をしているわけではない。ファシズムを支え、批判を封じ、世論をミスリードしようと暗躍したジャーナリスト。そうした情報にまんまと乗り、権力におもねり、訳知り顔で扇動したタレント・文化人達。彼らは戦争法案をバックアップした、立派な“戦争協力者”だ。
もう既に多くのテレビ番組は、何事もなかったかのように静まりかえっている。いや、人々の記憶から忘れさせようとしている。だからこそ今、「戦争法案」を後押しした“罪”を確認するために「戦争協力ジャーナリスト・タレント・文化人」をランキング方式でお伝えしよう。遊び感覚でお読みください。なお、このランキングでは、櫻井よしこや百田尚樹、竹田恒泰、花田紀凱、青山繁晴といった「戦争協力者」ならぬ「戦争犯罪人」は、相手にするのも馬鹿馬鹿しいため予め除外してある。ご了承いただきたい。
<10位~6位>
●10位/松本人志(タレント)
【平和ボケはお前のほうだ! 『正論』に絶賛され今後はフジサンケイ御用達ネトウヨ芸人に?】
影響度★★★★★
犯罪度★
“天才”と呼ばれたのも既に過去の栄光、今や後輩のヨイショで生きながらえている松本人志。そのマッチョイズムは政治的発言にも顕著だ。(彼は「差別・蔑視発言」を「笑い文化だ」と言い放っている)例えば8月9日放送の『ワイドナショー』では「安倍さんがやろうとしていることに対して『反対だ!』ていう意見って、意見じゃないじゃないですか。対案が出てこないんで」「このままでいいと思っているとしたら、完全に平和ボケですよね」「憲法9条ではなめられる」と対案厨&脅威論者であることを露呈。
先日放送の同番組では「僕は日本の自立のためやったら賛成、アメリカの言いなりで泣く泣くやったら反対やけど」と発言した。いや、そもそも法案自体が議論にもならないシロモノで、過半数以上の国民が反対している中では、その声に対して政府が対案を出すのが筋って話。政府が垂れ流す中国脅威論に煽られ、まんまと乗せられている方が「平和ボケ」だ。だいたい、この法案が「アメリカの言いなり」でしかないことは国会での質疑でも既に明らかになっている事実である。それも松本は解っていないのに、でも、すごく堂々としている。
もしかして、この人、産経新聞しか読んでいないのでは…?とイヤな予感が頭をよぎるが実際、松本の発言に『正論』(産経新聞社)は大喜び。連載のメディア座談会では「松本さんの発言は非常に良かったですね」「その通り!」と大絶賛している。ヨイショに弱い松本のこと、次はネトウヨ芸人としての活路を見出してもおかしくはない。それ、ほんとに笑えないんですけど。(ホントに知性のない愚か芸人)
●9位/田原総一朗(ジャーナリスト)
【違憲でも対案ないなら反対するな!反骨のジャーナリストも今や単なる“対案厨”】
影響度★★
犯罪度★★★★
松本と同様に“対案厨”っぷりを見せつけたのが、過去には“反骨のジャーナリスト“等と呼ばれた田原総一朗。田原はキャスターの長野智子のインタビューで「25日の毎日新聞社説でも『この法案を廃絶しよう』と言ってる。やめて、じゃあどうするの?対案がないんだよ」「対案がない批判なんていうのは通用しないんですよ」(「ハフィントンポスト」6月30日掲載)と対案を連呼。
長野が「そうすると、憲法学者が違憲だと言った今の状況でも、田原さんは、この法案はもう通っても仕方がないという思いですか?」と尋ねると「だから通さないというのにリアリティがないんだよ。もっと本気の討論をすべきだと思っている」と言い切った。
え?では違憲の法案でも通しちゃうの?って話である。それに野党はこの間、いかに「戦争法案」が杜撰かを再三、突きつけたが、与党はどれもこれもまともな答弁ができないばかりか、ついには「戦争法案」の必要な理由として主張し続けていた「ホルムズ海峡での機雷掃海」も「日本人母子を乗せた米艦防護」も撤回。今では「戦争法」に立法事実さえない。繰り返すが対案以前にボロボロの法案だったのである。
しかもこのインタビューは6月26日深夜の『朝まで生テレビ!』に与党議員が揃って出演キャンセルした直後に行われたもの。ここで田原が徹底的に指弾すべきは、与党の話し合おうとしない腰抜けの方だったはずだ。“反骨のジャーナリスト”が聞いて呆れる。(だいたい、この人は「総理を?人、首切った」とか自慢話が多い。でも口だけ。それに司会者のくせに一番、発言が多い。)
●8位/青山和弘(日本テレビ政治部デスク)&橋本五郎(読売新聞特別編集委員)
【「廃案にされては困るのでうまく巻き込んで」発言も。読売グループは政権腹話術人形か】
影響度★★★
犯罪度★★★★
今回の「戦争法案」報道でNHKと産経メディアと並んで醜態をさらしたのが、読売グループの日本テレビ・読売テレビ、そして読売新聞だ。当然、、記者達も政権の犬としてブンブンと大きく尻尾を振り続けていた。もっとも象徴的だったのは『情報ライブ・ミヤネ屋』(読売テレビ)に安倍(戦争)総理が生出演した際の日テレ青山政治部デスクの安倍(戦争)総理対する無批判な擁護だ。例えば青山は、憲法審査会で与党推薦だった長谷部恭男・早稲田大学法学学術院教授の違憲発言について「あれは単なるキャスティングミス(笑)」と解説。
合憲とする学者は、たっ たの3人しかいないというのに違憲問題を矮小化させようと必死だ。挙げ句「今後の国会審議をどう見ていくべきか?」と問われると「例えば、この後、この法案が廃案にされては困りますので、うまくこう巻き込んでいく」と、安倍(戦争)総理の代弁まで始めた。これでは政権の腹話術人形ではないか。(この発言こそ明らかな「放送法違反」。でも「スガ」は、これは放送局を呼び出さず「問題な~い」)
また読売新聞の橋本五郎は、ほぼ安倍応援団で固められた『そこまで言って委員会NP』に安倍(戦争)総理が出演した際「左翼くん」なる着ぐるみ相手に「安保」賛成論をぶち、安倍(戦争)総理には「この番組に出ること自体が相当な決断を要したと」と安倍(戦争)総理を褒め称えた。ていうか、おだてられるだけの番組に出るのに決断、ですと?因みに言わずもだが橋本は安倍(戦争)総理の「夜の会食」友達=癒着ベッタリである。彼らが放っておけないのは、日テレは視聴率三冠、読売新聞は販売部数トップであり、その影響力は絶大だということ。その罪は重い。(でも「そこまで~」以降の内閣支持率は上がらなかった)
●7位/宮家邦彦(元外交官・評論家)
【安全圏にいたのに「私はイラク戦争も現場で見ている」と豪語する元外交官は米国の代弁者】
影響度★★
犯罪度★★★★★
例の戦後70年談話のメンバーでもあり、湯川さん後藤さん殺害事件のときも一貫して安倍政権の姿勢を擁護してきた宮家。今回も徹底的に「戦争法制」肯定発言を主張してきた。
だが、この人が一番、興奮するのは安倍政権批判というよりアメリカ絡みの指摘があったときだ。例えば9月8日に安保特別委に参考人として呼ばれた際、山本太郎参院議員にイラク戦争に加担したことの検証がないとツッコまれたときには「米国の違法な戦争の片棒を日本が担いだなんて言うのは慎め」と逆ギレ。また『朝まで生テレビ』でも、パネラーの一人が日本をコントロールする米国の「ジャパンハンドラー」について言及すると「そういうことを言うもんじゃない!」とムキになって否定していた。この興奮ぶりを見ていると、何かアメリカと特別な関係があって、その代弁者として「戦争法制」擁護をぶっていたのかと疑いたくなる。しかも彼のタチの悪さは、それでいて“常に自分が一番詳しい”と言わんばかりの態度、そしてあたかも俯瞰しているかのように解説する点だ。(私も、この人の「安保特別委参考人」での態度を見たが、本当にエラそうなチンピラコッパ役人[=元外交官]だった。そして同じ「安保特別委参考人」だった日弁連の方に半分後ろ向きに、その方をにらめつけるように「平和を百回、唱えても平和は来ない」と言ったり山本議員の質問に「質問の意図が解らない」と答弁拒否。
本当に人を不愉快にするのが得意のコッパ参考人だった。
(でもコイツが政府側参考人で、政府側イメージの悪化には役に立った)
ゲストコメンテーターとして呼ばれたテレビ番組ではイラク戦争時、在イラク日本国大使館兼在ヨルダン日本国大使館公使で当事者だったことから「私はイラク戦争も現場で見ている」等と誇らしげに豪語。「戦争法制」に現実的な危険性がないことを主張した。「前線に行っていたわけじゃないでしょ?」と別のコメンテーターから突っ込まれると、ダンマリを決め込んだが、安全な部屋にいただけの人間が、したり顔で戦争を解っていると語る厚顔ぶり。先の戦争も、こういう官僚が、きっと後押ししたのだろうなあと思わざるをえない。
●6位/八代英輝(弁護士・タレント)
【ニュートラルキャラでおばさま視聴者をソフトに洗脳する“確信犯” でも裏では…】
影響度★★★★★
犯罪度★★
昭和のイケメン顔であることに加え、ソフトな語り口でオバサマ人気の高い八代弁護士だが騙されてはいけない。ニュートラルを装いつつ、その実、政権を庇う事しか頭にないからだ。前述した憲法審査会後の『ひるおび!』(TBS)では、「私も違憲じゃないと思っていますし、法律家の中でも(同意見は)多いですよ」と自民党をフォローし、審査会当日に“たまたま”違憲の考えをもつ学者が3人揃ってしまったのだとムリ筋カバー。更に7月15日の衆院特別委を生中継した同番組で、強行採決という暴挙を批判するのでもなく野党が必死に反対する様を茶化したり呆れてみせたり、先日の参議院特別委採決の翌日には「安保特別委員会で野党は思う存分討論した」「自公だけなら強行採決だが、野党3党が合意しているから強行採決ではない」「(反対している国民は)国会前に(しかいない)」と与党のフォローしか口にしなかった。(第一儀的に「暴行採決(?)」した悪行為を「悪は悪」と言えないなら弁護士を辞めよ!)
与党の圧政としか言いようのない、あの採決を正当化する…それだけでニュートラルでもソフトでもない事が解るかと思うが事実、レギュラーだった『たかじんNOマネーBLACK』(テレビ大阪/6月で終了)では、もっと強く安倍政権擁護を繰り出していた。全国ネットでは抑えつつも影響度の低い地方ローカルでは本性を露わにする…言ってみれば計算ずくの確信犯なのだ。(なお「国際弁護士」は経歴詐称。大阪弁護士会確認済み)それにしても『報道特集』『NEWS23』『サンデーモーニング』等、ギリギリのラインで政権批判も行う(当然の話だが、権力を監視し批判を行うことはメディアの使命だ)、真っ当な報道姿勢を見せるTBSにあって『ひるおび!』だけは安倍応援番組と化している。現に番組には安倍(戦争)総理自身も生出演したことがあるし、安倍(戦争)総理主催の「桜を見る会」にもMCの恵俊彰は出席したことも。
そんな中で孤軍奮闘する室井佑月には、逆にエールを送っておきたい。室井佑月さんは「アベ」との「高級寿司会食」友達「田崎」評論家とバトルして堂々と「戦争法案」を批判。翌日の「国会包囲行動にも参加して「励まし挨拶」をした。
さすがの私も見直したが、降ろされないよう上手に「政権ゴマスリ連中」をチクリチクリ批判してね。
<5位~2位>
●5位/堀江貴文(実業家)
“反対デモ参加者は頭悪い”と批判する冷笑系扇動者の当事者意識のなさ
影響度★★★★
犯罪度★★★
“反対デモに行く奴は情弱”なる趣旨のツイートに始まり、デモ批判を繰り返していたホリエモン。
子連れでデモに参加している母親に対しては「頭にウジが湧いてるのだね」徴兵の可能性を指摘するツイートに「その前提知識が、知識不足で間違ってる」経済的徴兵制の犠牲になる立場じゃないから、そんなことが言えるのだという反論には「そんなもん踏み倒せばいいんだよ」と一蹴。奨学金ですらサラ金化しているというのに、元ITバブル長者は“強者の論理”を垂れ流した。
(ムショに入っても、まだ反省が足りないようでー)
更に“反対デモ参加者は採用しない”宣言をしたかと思えば「間違った理論に盲従する頭悪そうな奴だなって思うだけ」等と糾弾。「今回の安全保障法案は戦争法案ではないし、徴兵制に向かうものでもない(略)戦争法案っていうのは幾ら何でも言い過ぎだ」と批判した。
(“反対デモ参加者は採用しない”発言は職業安定法5条の4違反)
だが、はっきり言って「頭が悪い」のは堀江のほうだ。
アメリカの軍事行動に自衛隊が協力し、武器使用を認めるということは、他でもなく“戦争に参加する”ことを意味する。「間違った理論」というのは、こんな物騒な法律を「平和安全保障」等と称する方にこそある。しかも国会で「戦争法案」と言った福島瑞穂衆院議員に対し自民党は抗議したが、その後日談として「戦争関連法案ではどうですか?」と自民党議員に打診されたことを福島自身が明らかにしている。当の自民党でさえ戦争に繋がる法案だと認めているのだ。(だいたい「アベ」は「レッテル貼り」だと言うが、むしろ法のネーミングが間違い。福島議員は「アベ」に言っているのではなく議員として国民に「的確表現」に直して解り易くしているだけ)
堀江は「論理的に間違っている事を盲信して、雰囲気に流されて体が動いてしまう人は私は危険だと思う。だからしつこく否定する」というが、ロクに法案の中身を吟味せず、雰囲気に流されているのは無論、堀江の方だ。ついでに言えば「反対派も賛成派もどっちもどっち」という態度をとることで俯瞰した気になっている“冷笑系”も同様で、そうした“当事者意識”の欠如が戦争を後押ししていることに彼らは気付かない。(そうだ!“当事者意識”があろうが、なかろうが「当事者責任」は取ってもらう。「有権者は王様」でない!)
だが、堀江に“当事者意識”が決定的にないのは、戦争になっても自分には関係がないと信じているからだ。
事実、堀江は瀬戸内寂聴との対談本『死ぬってどういうことですか?今を生きるための9の対論』の中で「僕は(中略)戦争が起こったら、真っ先に逃げますよ。当たり前ですよ」「第三国に逃げればいいじゃないですか」と答え「逃げられない人はどうするの?」という瀬戸内の問いかけに「行かれない人はしょうがないんじゃないですか?」と返答している。(その時「堀江」は「逃げられない人」になっているかも。)
自分の事しか考えていない奴が偉そうに「戦争法案ではない」と言い、それを「冷静な態度だ」ともち上げるネット民。この平和ボケ空間はなんとかならないものなのか。
●4位/島田敏男・NHK解説委員
“島田鮨”は二枚舌! 政権にひれ伏しつつ、真夜中にこっそりアリバイづくり!
影響度★★★★
犯罪度★★★★
安倍(戦争)総理の子飼いである籾井勝人会長に逆らえず、政権広報と成り下がった公共放送・NHK。その中でも揉み手でひたすら平伏していたのが、安倍(戦争)総理のお気に入り記者である岩田明子と、解説委員の島田敏男。とくに島田は、安倍(戦争)総理と高級寿司をつまむ仲であることから、「島田鮨」「島田スシロー」とも呼ばれている。(とにかくメディア幹部には「アベ」お食事友達が多いんだね)
この島田鮨は、参院採決を控えた9月13日に放送された『NHKスペシャル「緊急生討論-10党に問う:どうする安保法案採決」』でも、山本太郎参院議員を無視し志位和夫・共産党委員長の話の腰を折りまくり、高村正彦・自民党副総裁に対しては贔屓し過ぎて、返って不利にしていた。
中でも失笑を禁じ得なかったのは「非戦闘地域は神様じゃないとわからない」という高村の発言に、島田が「高村さんは『より現実的な仕組みにしているんだ』と言う。それを目指しているのだというんですが、それを踏まえて共産党志位さん、いかがでしょう」と無理矢理すぎるアシストを行った場面だろう。「神様じゃないとわからない」というのが「現実的」?権力にひれ伏すと、ジャーナリストは意味が繋がらない事を平気で言い出すと言うことがしみじみ理解できた瞬間だった。
因みに島田鮨は、参院で「戦争法案」が可決されるや否や、深夜2時55分から放送された『時事公論スペシャル』で「憲法解釈の変更で決めた事が最大の問題」「中国の脅威というが、現実をもっと慎重に見ていく必要がある」等と「戦争法案」に懐疑的な見方を示した。が、この放送後はいつもの鮨野郎に逆戻り…。真夜中の“転向劇”は「一応、問題点は挙げておいたからね!」というアリバイづくりだったのであろう。こうした自分の二枚舌を、この人は恥ずかしいと思わないのだろうか。
まあ、そんな恥の概念をもっていたならば、権力者と一緒に鮨など食わないだろうが。
●3位/宮根誠司
【鮨友仲間入り確実!? 庶民を勝手に偽装した「よう、わからんわ」の大衆扇動を見過ごすな】
影響度★★★★★
犯罪度★★★★
自分の味方だと思っていたフジや日テレのニュース番組に出演するも、ワケがわからない自分の説明によって“生肉総理”というあだ名を付けられてしまった安倍(戦争)総理が、駆け込み寺として逃げ込んだ番組、それが『情報ライブ-ミヤネ屋』(読売テレビ)だった。
もちろん、そんな安倍(戦争)総理を手厚く迎え入れたのは、司会者の宮根誠司だ。『ミヤネ屋』では、安倍本人が説明するとボロが出るという反省を活かし、安倍登場前に“安倍目線”で「戦争法案」を解説。
宮根は冒頭から「よう、わからん!」を連発し、まるで街頭インタビューの反対や不安の声が、全て「よくわからない」から発せられているものかのように、まとめあげた。しかし街の人々は「わからない」のではなく「戦争法案」の危険性をよく理解し、見抜いているからこそ反対しているのだが。(確かに宮根は、物分りが悪い。ただワザとらしいときもあって計算済みかなとも思うときもある)しかも宮根は「法案が10何本あって、たくさんあって解りにくい。細かい事は僕らワカラヘンから、ざっくりまとめてやってほしい」等と発言。10本の法案をまとめて審議するというあまりに乱暴なプロセスを問題にするべきところを「まとめてもらって助かるわ~」「素人は口出さんとこ」と言わんばかりに擁護した。これで大阪のおばちゃんが納得するとでも思っているのだろうか。
その上、安倍(戦争)総理が登場すると、「憲法改正した方がスッキリするんじゃないかと言われてますけど、やっぱりそれだと間に合わない危機が迫ってるっていうのがあるんですか」「徴兵制ってよく出てくるじゃないですか。徴兵制ってなった場合、ほぼ皆、反対しますよね?そんなことしたら時の政権が必ず倒されますよね」と安倍(戦争)総理が主張したいことを先回りして懸命に補完。さっきまで「よう、わからん」を連発していたのにである。勝手に庶民代表を決め込んで、いざとなると太鼓持ちと化す。─「大衆をバカにするのもいい加減にしろ」という話だ。
さらに宮根は「いつも僕が見るのは、美味しいところで御飯を食べているなと。あれ、誰が(店を)選んでいるんですか?」とどうでもいい質問をし、 安倍(戦争)総理はニタニタと笑いながら「一緒に今度行きますか?大阪で」と答える。
もちろん、宮根は「行かしてください、ぜひ!」と二つ返事で乗っていた。
この調子だと今後、何か起こっても、宮根は「こないだ食事行ったとき安倍さんは、それは誤解や言うてましたけどね~」等と友達ヅラで代弁を始めるのではないだろうか。
●2位/辛坊治郎(キャスター)
【橋下に続いて今度は安倍! たかじんの後釜に座った関西のネトウヨキャスターの露骨さに唖然】
影響度★★★★
犯罪度★★★★★
安倍(戦争)総理の『ミヤネ屋』出演時、彼が読売テレビでもう1本出演したのが、ネトウヨが熱烈支持する“地上波のチャンネル桜”こと『そこまで言って委員会NP』。その司会を務めたのが辛坊治郎だが、普段からゴリゴリの保守であることを隠さない辛坊は宮根のはるか上をゆくヨイショぶりを見せた。例えば安倍(戦争)総理が登場するなり辛坊は、このような“質問に見せかけたフォロー”をした。
「安保法案の話で、一般の反対している人の意見でいうと、この法律が通ると、もうホントに世界中で自衛隊が戦闘行為が実際にできそうなイメージをもっている人が多いんだけど、今回の法律どう読んだってそんなことは一行も書いてないんで、なんでここまでの誤解が広がっているんだと思います?」あの~、明らかに自衛隊が戦闘行為に実際に参加できる法律であって「誤解」じゃなく「真実」が広がってるんですが…。 しかも安倍(戦争)総理が「私達の説明の仕方にも問題があったのかなあ」と答えると、辛坊はすかさず「まあ!謙虚ですね!」と称嘆。反吐が出そうな茶番劇である。
しかも辛坊はヨイショするだけでなく、政権批判を行うメディアをバッシング。『辛坊治郎-ズーム・そこまで言うか!』(ニッポン放送)7月18日放送では、衆院採決を「国民は納得していない」と見出しにした毎日新聞に対して「つまり産経新聞のライターは国民じゃないってことだね」「国民って大上段な掲げ方するのはどうなんだろう?国民って誰なんだ?って話」と非難した。(少なくともオマエと田崎とアベは非国民だ!)
いや、あなたキャスターなのに世論調査の結果見てないの?実際、辛坊の古巣であるNNN世論調査では、7月13日発表で「戦争法案」の今国会成立について「よいと思わない」と答えたのが58.7%で過半数を超えているのだが。さらに毎日や朝日新聞が 「強行採決」と見出しにした事へも「強行採決って何か悪い事のように見出しに付けるって、違和感感じるよね」(同放送)とイチャモン(泥棒・殺人者を擁護しているようなもの)をつけ、7月12 日放送の『そこまで言って委員会』でも同じように「今回の採決に反対している、例えば、ある新聞等が、これは非常に悪い事をしているというイメージ付けのために、一部のマスコミがワザと使う。どういうところが使うかというと東京新聞です(笑)」と語った。だが実は辛坊本人が、前出のラジオ番組で「(与党は)衆参で強行採決を4回やらなきゃいけない」(6月13日放送)と発言している。強行採決だと本人も自覚しているのに、そうやって報道すると「悪いイメージを付けたくてやっている!」とキレるとは。それこそ反対メディアに悪いイメージを付けたくて仕方がないだけじゃないのか。唯一の救いは、関西に住んでいない限り、この害悪を振りまく茶坊主に接する機会がそう多くないということだけか。(辛坊は大阪都構想住民投票結果で翌日の「す・またん」で明白な虚偽報道をした事は有名な話。本「リベラル広場」⇒「『反-橋下』『大阪都構想-反対』の回想録」または〔参考サイト;【唖然! 橋下の腰巾着・辛坊治郎が「都構想否決は生活保護受給者のせい」と差別デマ拡散!】参照。〕
《1位♔》
●1位/田崎史郎(政治評論家・時事通信社解説委員)
SEALDsや室井佑月攻撃も! ワイドショー出まくり御用ジャーナリストはアベ目線がダダ漏れに
影響度★★★★★
犯罪度★★★★★
堂々の1位に輝いたのは、安倍(戦争)総理としょっちゅう食事に繰り出している御用ジャーナリストの筆頭、田崎史郎。
連日のように『とくダネ!』『直撃LIVE グッディ!』『みんなのニュース』(フジテレビ系)『ひるおび!』『報道LIVEあさチャン!サタデー』(TBS系)『ウェークアップ!ぷらす』(読売テレビ)等の番組を梯子したが、そこでの安倍政権“広報”ぶりが1位選出理由だ。中でも醜かったのは『みんなのニュース』でのSEALDs中心メンバーである奥田愛基氏との共演だ。
既報の通り、フジと結託して奥田氏を騙し討ちした田崎だが、ここで昨年末の衆院選の結果を根拠に“国民に安保法案は信任されている”と主張。だが、奥田氏が「選挙の争点はアベノミクスで、メディアも安保については争点として取り上げていなかったのでは?」と指摘すると、田崎はムキになって「相当、取り上げていましたよ」とすかさず口を挟んだ。しかし、その後、奥田氏が中央公聴会で語ったように自民党の重要政策集で「戦争関連法案」は「たった数行しか」触れられていない。菅官房長官も「(安保は)争点ではない」と明言している。これで「戦争法案」は既に信任を得ていると言うのは、どう考えても無理がある。
また『ひるおび!』では「参院特別委の採決を次世代の党や新党改革、日本を元気にする会等の野党が賛成しているため強行ではない」と政権の「暴行・強行採決(?)」を擁護。野党の強硬な反対姿勢についても「デモの人達の手前、反対をするしかないんですよ」「やりすぎると民意を得られない」等と嘲弄した。この与党ありきの態度に、コメンテーターの室井佑月が「強行じゃないですか。だって国民の大部分が反対しているのに」とごく当然な批判を口にしたが、田崎は嗤笑しながら「『国民』って誰のことですか?どこにいるんですか?」「国会も国民の声」「選挙で民意を得たわけですから」と返答。辛坊同様、世論調査の結果を完全無視したのだ。更に室井が「選挙でそんなこと言ってないもん」とツッコむと、逆ギレ気味に田崎は「そんなこと私に言われても…」と議論を放り投げてしまった。(何度も言うが少なくともアベ・田崎・辛坊は非国民だ!)─散々、安倍政権の代弁をしておきながら、いざ都合が悪くなると知らんぷり。この無責任ぶりは安倍(戦争)総理とそっくりである。そして解説と称してくっちゃべるのは「安保法案が可決に向かって前進している」「野党が、ここまで抵抗すると解っていたら、予め衛視を配置しておいたのに」等、政権の一員かと見紛うようなアベ目線の話ばかり。
恐ろしいことに、こんな人物がジャーナリストという暖簾を掲げて、数多くのテレビ番組で「戦争法案」の説明係をやっていたのである。血の気が引くとはこのことだろう。(メディアと政権との恐ろしき癒着!)
いかがだっただろうか。いかに多くの“良識”を看板にした人びとが、政権側に立ち、法案成立に与してきたか、その一片を知っていただけたかと思う。
ミュージシャンのボブ・ディランは、かつて、このような言葉を綴っている。
「最低の犯罪者とは、間違ったものを目にし、それが間違っていることに気づいたのにも関らず、そこから目を背けてしまう人達だ」。「最低の犯罪者」達は、これからも間違いに目を背けつづける。だから私達は、そのことを注意深く観察する必要がある。
無論、このような者達を重宝するメディアのあり方そのものについてもだ。そうしなければ、この国はいよいよ戦時下の言論状況と等しい状態になってしまうだろう。(基本原稿-リテラ:管理者編集)
(民守 正義)
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