「戦争法案-粉砕」から「安倍政権‐打倒へ」(44)

「戦争法案-粉砕」から「安倍政権‐打倒へ」(44)


《「戦争関連法案」-「強行採決(?)」の副作用》
<福島瑞穂議員の「国民へのメッセージ」>
【「戦争法」廃止に向けて力を合わせましょう!】(  )内は管理者編集。
9月19日の未明に戦争法案が「成立」。しかし戦争法案は違憲無効です。また手続きもでたらめで、強行ではあっても、採決でもありません。「強行採決もどき」。もどきですから、採決ではありません。中身も手続きも無効です。戦争法に何ら正当性がないことを大きな声で言っていきましょう。参議院特別委員会で質問し続けてきましたが、答弁は支離滅裂。違憲のものを合憲と言いくるめ、自分の国が攻められていないにも関らず、他国の領域で武力行使をするのに専守防衛は変わらないと言い、日本人の命と暮らしを守るという厚顔無恥と騙しの答弁。法律家の殆どが、元最高裁長官や最高裁判事までが違憲と言っても聞かないというのも独裁でしかありません。憲法に対するクーデターです。だからこそ、これから力を合わせていくしかありません。
どれだけ、たくさんの人に「ガンバって!」と励まし続けてもらったでしょうか。
どれだけ、たくさんの国会包囲の、全国津々浦々の声と行動に励まされ続けたでしょうか。
体を張らなきゃと思いました。9月17日に、横浜で開かれた地方公聴会の会場のホテルは、実にたくさんの反対の人達で取り囲まれました。議員達が車で、ホテルから出ることはできませんでした。神奈川県警に「車から降りて、駅まで歩いて下さい。バッチを外して」と言われ歩きました。18時からの締め括り総括をなんとしても止めなくてはなりません。
私達-野党議員は、理事会の部屋のドア前に立ち続けました。議長が、衛視さん達に野党議員の排除命令を出します。屈強な自民党議員達も押しかけます。多数の衛視さんと自民党議員に押されて、現場はもみくちゃに。何度か、そういうことがありましたが結局、鴻池委員長、理事達は強行突破ができず、朝3時半くらいに休憩が宣言され、9時に再開となりました。しかし、その9時前になると委員長は騙し討ち。理事会をすっ飛ばして、なんと委員会の席に座っているではありませんか。「理事会室で理事会から再開」と皆で約束したのに。
委員長の不信任案動議が提出され、午後から討論となりました。私は40分間の賛成討論を行いましたが、結果的に不信任案が否決されました。その直後、鴻池委員長が、席に座るや不意打ちの「強行採決」。与党の議員が体育の組み体操のように委員長を覆い「人間かまくら」状態。委員長の声は全く聞こえず、そのまま「採決」。与党は、この日2時間の総理への締め括り総括質問をセットすると言っていたのに、誰も1秒も質問ができませんでした。
質問権、討論権、表決権が奪われました。付帯決議の採決もありません。
横浜で行われた地方公聴会の後は、地方公聴会の派遣報告を委員会の場でしなければなりません。委員会の一部の委員しか、地方公聴会に参加をしていないからです。委員会で委員派遣の報告があって初めて地方公聴会の中身が共有されることになります。しかし地方公聴会の派遣報告は読み上げられることはありませんでした。誰も聞いていません。地方公聴会に出席をした広渡教授と水上弁護士は記者会見を行い、自分達は呼ばれて話しただけで、何も委員会で検討される事がなかったのは問題だと指摘しました。このようなやり方は、公聴会を単なるセレモニーとして扱い、そこでの真摯な公述や質疑を全く形骸化させ愚弄するものです。少なくとも公述人の人達に失礼ではないでしょうか。中央公聴会での6人の公述人、地方公聴会での4人の公述人に失礼ではないでしょうか。公聴会を生かした議論は、1秒もされていません。前述したように与党が提案をした総理に対する締め括り総括も1秒もなく、ぶった切ってしまいました。総理は、あの「強行採決」の場面で当初、着席をしていましたが「強行採決」が始まるとすぐ離席をします。このような「強行採決」をどう思っているのでしょうか。(安倍(戦争)総理の「着席」も芝居。総括質疑もヤル気がなかった-側近筋)
戦争法案の中身は違憲無効。採決もなく無効です。300万人の日本人、2000万人以上のアジアの人達の犠牲の上に日本人は、日本国憲法を手にしました。憲法9条を獲得しました。
政府の行為によって、再び戦争の惨禍が起きないようにすると憲法前文は規定をしています。だからこそ主権者は、国民とすると言っています。安倍内閣は戦後最悪の内閣です。何故か。自民党政権も、繰り返し繰り返し「集団的自衛権の行使は違憲である」としてきました。安倍内閣は、集団的自衛権の行使を合憲とし、戦争法を作りました。安倍内閣は、戦争の犠牲者、戦後70年の平和の思いと運動を踏みにじり、憲法を踏みにじるものです。過去を踏みにじり、未来も踏みにじろうとしています。本当に悔しいです。
これから戦争法は無効という主張、戦争法廃止法案の提出と成立、戦争法を作動させない、海外に自衛隊を派兵させない、戦争法は違憲であるとする裁判の提起とその支援、明文改憲の阻止をやっていきましょう。戦争法の廃止と戦争法を作動させないことは重要です。
防衛省は来年の春、南スーダンPKOで、駆け付け警護をする可能性があるとしています。
事態は刻一刻と変わります。何故、今から、そのようなことが言えるのでしょうか。駆け付け警護をした先の相手側が、国家または、それに準ずるものではないと何故、今から言えるのでしょうか。先日、伊勢崎賢治さんをお呼びして勉強会をやりました。今、自衛隊が南スーダンに行っているが、危険であるとおっしゃっていました。駆け付け警護という名の下に武器使用をして万が一、自衛隊員の死者が出たらどうするのでしょうか。日本国憲法9条によって縛られ戦い辛いから死者が出た、という9条廃止キャンペーンが行われるのではないかと大変危惧をしています。安倍(戦争)総理は、9月に自民党総裁に再選をされ3年間の任期を持っています。この間に、やれる限りのことをやろうとするでしょう。参議院選挙後、明文改憲を目指すと、かつて言いました。明文改憲をするでしょう。安倍(戦争)総理にとって、戦争法は一里塚にしか過ぎません。戦争法案が国会で審議されている時にも、衆議院と参議院で各々、憲法審査会が開かれました。憲法審査会で、いずれ憲法改正案を議論し、本会議での憲法改正発議に繋げていこうとすると思います。
 解釈改憲にも明文改憲にも反対する闘いをダイナミックにやっていく必要があります。
自民党憲法案反対で、多くの人と手を繋いでいきましょう。自民党憲法案は憲法ですらありません。戦争法や自民党憲法案の勉強会をやっていきたいと思います。自衛隊の海外派兵をさせないために、戦争法での課題一つひとつ、そして現状について共有していきましょう。
一つひとつを問題にし、止めていかなければなりません。私は多くの人達と、自衛隊の中のイジメやセクシャルハラスメントの問題に取り組んできました。今回、自衛隊員や家族の人に向けてのホットライン、相談窓口も設けられ様々な不安、反対の声が寄せられています。
自衛隊員や家族の人達との対話、相談もやっていきたいと思います。 また防衛費の概算要求が、5兆円を突破していること、防衛予算の中身を問題にする必要があります。日本の経済が原発と武器を輸出して金儲け、軍需産業に依存することも阻止する必要があります。
軍需産業を問題にしていきましょう。今回の戦争法は、終わりではなく始まり。「民主主義って何だ」「これだ」というシールズのみなさんのコールが、耳元で鳴り響いています。
戦争をする国は、戦争をするズット手前の段階で自由と民主主義を破壊します。戦争は柳条湖事件、トンキン湾事件、イラク戦争等に明らかなように嘘と捏造から始まります。
秘密保護法を作り、その後、戦争法を成立させたのには意味があります。戦争をする国にすることで、この社会が大きく変わっていくことを阻止しなければなりません。
安倍内閣は、教育とメディアをコントロールし「専守防衛は変わらない」「国民の命と暮らしを守る」と嘘をつき、戦争のできる国にし戦争をしようとしています。
 だからこそ、これからが正念場。民主主義は皆の一人ひとりの手の中にあります。民主主義は、一人ひとりの手、一人ひとりの言葉、一人ひとりの行動の中にあります。
 安倍内閣は国民、市民の声を恐れています。一人ひとりの行動を恐れています。
 一人でも多くの人と手を繋ぎ、野党共闘、国民との共闘、市民との共闘をやっていきます。
そして、まだまだ言葉が届いていない人達にも働きかけ、また励ましあって戦争法廃止、作動させない、明文改憲阻止、平和の構築をやっていきましょう。
そして安倍(戦争)総理を一刻も早く退陣させましょう。

<東京大学―醍醐聰名誉教授が聞いた!しどろもどろの参院事務局の応答>
(  )内は管理者編集。〔醍醐聰のブログより〕
【「戦争法案-可決」の認定は誰が、どのように?】
過日の『朝日新聞』に「声聞き取れぬ採決-委員長が賛否認定」という見出しの記事が掲載された。それによると「強行採決(?)」では16時25分前後の約5分間に3つの案件「①質疑打ち切り動議、②『戦争法案』そのもの③付帯決議」が採決されたと言われていたが、更にもう1件、法案可決の事実等を盛り込む「審査報告書」の作成を鴻池委員長に一任する動議(?)も採決されたとのことである。あの騒然とした委員会室で、わずか5,6分の間に計4つの案件が「採決された」とは驚きである。
更に問題なのは「委員全員がほぼ立ち上がり、鴻池氏の声も聞き取れない中、賛成多数をどう確認したのかはわからない」(同上、記事)という点である。記事によると「参議院事務局は『最終的には委員長が賛否を認定する』」そうである。(管理者:この参院事務局の説明には疑義がある。先ず根拠法令となる「参議院規則」や「会議体の議決の一般原則」には「混乱採決」「強行採決」等に関する規定はおろか定義もない。つまり「法の想定外」の出来事なのだ。そして、その「混乱採決(?)」「強行採決(?)」等に委員長が加担している嫌疑(テレビニュースビデオでも委員長は「清々粛々に採決が行われるよう働きかけ・努力している行為」は一切、見られない)がある以上、通常の「健全採決」の場合を適用して「委員長が賛否を認定する」というには不適当と言わざるを得ない)しかし未定稿の速記録には「議場騒然、聴取不能」という記載があるのみ。それでも「委員長発言はマイクを通さなくても、委員会室で発言する限り有効とされるが、議事録に正しく記録する必要がある。今回も鴻池氏の発言を記録する目的か、委員長席を取り囲む人の輪へICレコーダーを突っ込む人の姿が見られた」(同上、記事)という。(管理者:それでも「採決」が社会通念上、正常に行われている事が大前提だ。今回「採決」は民法「公序良俗」違反も主張できる)これだけでは腑に落ちないので、鴻池委員長は賛成多数をどのように「認定した」のか確かめるため、参院事務局の安保特別員会担当事務局(委員会部)に電話をした。約10分ほどのやりとりは次のとおり。

【参院事務局とのやりとり(1)~鴻池委員長が認定したというけれど~】
醍醐教授:『朝日新聞』によると賛否の認定、可決の認定は最終的には委員長が行うとのことですが、昨日、鴻池委員長は賛成多数をどのように「認定」したのですか?委員長席には与野党委員が殺到し、被さり合って騒然とし、委員長の声は聞こえませんでしたが。
参院事務局:委員長は賛成多数を確認したということです。
醍醐教授:どうやって確認したのですか?
参院事務局:委員長の声は聞き取れなかったかも知れませんが、我々は委員長の音声を確認し、記録を取れています。
醍醐教授:しかしテレビの画面を視る限り、委員長は委員席が見えず、賛成起立した委員を確認できる状況ではなかったはずです。
参院事務局:私達もインターネット中継を見ていましたが、起立している委員の姿は確認できました。(管理者:実際には委員長を囲んでいる議員も含め「同特別委員会委員」でない者が多数いた)
醍醐教授:では委員長席に殺到し、被さるような格好になっていた委員は起立したことになるのですか?
参院事務局:委員以外の議員は起立にカウントされません。自席を離れていた委員も起立賛成にはカウントされません。(管理者:では「賛成起立議員」の人数は何故、記録も公表もないの?)
醍醐教授:それなら委員長は自席で起立した委員の姿が見えず、起立した委員の数を確認できなかったはずですが。また委員長席の周辺以外にも自席を離れていた委員がかなりいましたが、どうなるのですか?
参院事務局:委員長は見えたんだと思いますが。
醍醐教授:テレビを見ていたら、誰だって委員長は周りを取り囲まれ、委員席を見えていなかったことは一目瞭然ですよ。委員の中で起立した人が、いたのは映像から確認できますが、あれは委員長の議事進行の声を聴き取ってではなく、自民党の佐藤筆頭理事のサインに促されて起立したことは明らかです。佐藤理事は委員長の職務代行者ですか?そうでない委員の指示で起立しても有効なのですか?
参院事務局:・・・・・・・いずれにしても委員長の「可決」云々の声を私達は確認していますので、それを以て認定ということです。
醍醐教授:では起立多数、よって可決という認定は、いつの時点でしたのですか?委員会終了後、委員長と事務局の相談でですか?
参院事務局:そんなことはありません。あくまでも委員会室で委員長が認定するものです。
醍醐教授:それなら自席で起立した委員を確認できない状況で、どうして賛成多数を認定できたのですか?
参院事務局:委員長は見えたんだと思いますよ。
醍醐教授:テレビ中継で、あの場面を視ていた人なら、鴻池委員長は自席で起立した委員の姿が見えたとはとても信じませんよ。それと委員長の議事進行の声が聞こえない状況で、特定の理事のサインに応じて起立しても無効でしょう?
参院事務局:まあ自民党の理事ですから、委員長を代行したと言えるのでは・・・(管理者:これには全く根拠のない暴言。この職員は「虚偽教示あるいは示唆」で告訴できるだろう)
醍醐教授:冗談じゃないですよ。仮に事務局の皆さんが委員長の声を聴き取れたとしても委員会室で委員が聴き取れなければ意味がありません。
参院事務局:とにかく賛否の認定は委員長がやることになっていて、私達はそれを補佐するだけです。(結局、参院事務局は逃げた!)

【参院事務局とのやりとり(2)~議事録はどうなる?~】
醍醐教授:補佐といっても事務局は委員長の指示に追従することではないですね。補佐の中身は議事進行規則等について不慣れな委員長に助言をすること、議事録を整備することなどですよね。
参院事務局:それはそうです。ただ私達は委員長の判断をどうこういうものではありません。
醍醐教授:速記録では「議場騒然、聴取不能」と書かれていますが、正式の議事録は先ほど言われた、皆さんが聴き取ったとされる記録をもとに作成するのですか?
参院事務局:いえ、(速記録のとおり)「議場騒然、聴取不能」と書きます。
醍醐教授:だったら賛否(可決)の認定を客観的に裏付けるものはないことになりますね。
参院事務局:そのような場合は、委員長の認定です。(管理者:何度も言うが、その法的根拠はない)
醍醐教授:委員が自席に留まり、正常な議事進行で採決がされた場合は委員長の認定を特段、問題にすることはありません。しかし昨日のように混乱した中で、委員長が起立した委員を確認できず、委員長の議事進行の声を委員が聞き取れない状況で、議事録の裏付けなしに委員長の認定だけで可決の有無を判断するのは怖いことですよ。委員長の独断を許すことになりかねず、悪しき先例にもなります。野党が共同で採決無効の申し入れをしたと伝えられていますが、参院事務局は、これにどう対応するのですか?
参院事務局:・・・・あっ、今、別の用件が入りましたので、すみませんがこの辺で・・・・」
【管理者】参院事務局は、上記会話で解る様に何とか「採決有効」で詭弁を労しているが、実態は「動かぬ証拠テレビニュースビデオ」でも明白に「採決実態」がないことが解る。
私は、できるだけ早く「採決不存在確認訴訟」を提起する事を望む。
(民守 正義)