「戦争法案-反対」の蠢き(37)

「戦争法案-反対」の蠢き(37)

《「戦争総理=安倍総理!」「戦争関連法案‐廃案!」の声・抗議行動!》
《8・30「国会10万人・全国100万人大 行動」特集号》
<「集会・デモ」当日の不安⇒でも、直ぐに熱気が!>
雨予想の中、今日(30日)の「戦争法案―廃案!国会10万人・全国100万人大行動」が大丈夫か、ポシャらないだろうか、朝から天気予想を見ながらソワソワ♭官邸は「雨雨フレフレ!」と思っているに違いない。そう思うと私は車椅子だが、ドシャ降りの雨の中でも「車椅子で突進!」と何としても参加することに決意を固めた。
全国的には29・30の両日で全国300カ所以上の集会やデモがあり、国会周辺では10万人規模の集会・デモが行われる。私が参加するのは16時からの扇町公園だ。15時前から車で扇町公園へ。
車中は、むしろ雨は強くなってきた。でも中学生時代から社会運動に関ってきた私。一人でも「デモしタルワイ!」と半分、ヤケクソになってきた。ところが扇町公園に着くとドンヨリと曇ってはいたが雨は止んでいた。少々、負け惜しみ気味に言えば、むしろデモ日よりだ。そして既に多くの人々が集まり、集会開催時間前なのに、早く「安倍うっぷん!」を晴らしたいのか、あちこちで様々な立場や職業、世代を超えて「戦争法案―廃案」を叫んでいた。何となく今日の「全国的大規模―集会・デモは成功するだろうな」という予感が走った。因みに集会・デモ参加者数は主催者発表2万5千人だった。

◇若者世代-私は、中学時代は部落解放運動。高校時代は同運動に70年安保闘争に絡んでベ平連(関西)運動。大学時代は、これらの運動に加え「学費値上げ反対闘争」等の学生運動にも身を投じた。それから民間企業を経て公務員になり、職員生活の多くを労働組合運動にも関ってきた。今は難病(サルコイドーシス)により年金生活者になっているが、それでも中学時代から関ってきた社会運動への貢献・任務等から離れる事はできず「車椅子でも、できる社会運動」の一端として、この「リベラル広場」で社会問題・運動等への問題意識の発信を中心に取り組んでいる。こうした「社会運動経験」から見て「SEALDs(シー ルズ)」をはじめとする「戦争法案-廃案」を叫ぶ若者世代と自分の学生運動時代と比べると、明らかに文化や運動方法論等において異なる部分が多い。細かい事はともかく大まかに言って、今の「戦争法案-廃案」を叫ぶ若者世代の方が直截的で問題意識と、それに対する答えもストレートで解り易く、そして的確だ!その最たる例が「民主主義てなんだ!?」⇒皆で「これだ!」・「立憲主義ってなんだ!?」⇒皆で「これだ!」の「かけ声」。初めて、この「かけ声」を聞いたとき、こんなに手短に的確な「Q&A」に本当に驚いた。私の学生運動時代は、いつ来るか解らない革命論と前衛党論に深夜まで議論して、そのくせ「他党派(共産党も含め)批判」だけは御立派だった。今でも大先輩のI氏は必ず「共産党批判」を自論文に記載する。かつてはともかく今は30日の「戦争法案―廃案!国会10万人・全国100万人大行動」にも参加しないのだが-。とにかく「大衆的実践の伴わない理窟屋・論文屋」はいらない。エリートと思い込む人に、このタイプが多いだけに少し書き過ぎたがー。
その点、今の「戦争法案-廃案」を叫ぶ若者世代は「面倒臭い理窟」より本当に「人を殺したくないから、殺されたくないから」という純粋な気持ちと安倍政権の「戦争法案必要論」の詭弁性・ボケ倒した売国奴的情勢認識にも絡めて反論スピーチができている。
ある女子高校生のスピーチで「私は、本当は意にそぐわない命令に従って米国軍と一緒になって(集団的自衛権)後方支援の名の下に戦闘行為=殺し合いに手を貸す。私は、自分達だけでなく自衛隊員の事を思うと可哀相で、そのためにも『戦争法案』は廃案すべきだと思う」と聞いたとき、私は「この子は、なんていう凄い思いを―」と感じ泣いていた。

◇子育て世代‐私は部落差別を乗り越えて結婚した経験がある以上、「差別に負けない人に育って欲しい」という思いから、できるだけ集会等に子供を連れて行き、闘いの雰囲気に慣らすように心がけた。30日の「戦争法案―廃案!国会10万人・全国100万人大行動」(扇町公園)では子供を連れたお父さん・お母さんをよく見かけた。そして子供は、親の「戦争はいらない!廃案!廃案!」を何故か嬉しそうに見ている。一緒に唱和している子供もいる。
 これこそ「生きた平和教育」だ。将来、自民党政権が「戦争行動」に若者達を動員しようとしても、この子供達が「戦争はアカン」と反戦を唱えてくれる可能性は高い。今日「ピースおおさか」でも日本の中国等への「加害行為」展示物は全て撤去という偏向右翼教育に徹している。もはや「平和教育」も「人権教育」も親が教えなくてはならない時代になってきている。私は、親に「子育てと人権・平和」を教えるNPO等の取組みも考えている。
とにかく文部科学省の「日の丸・君が代を卒業式に唄わして愛国心」といったカビの生えた「教育指導」など無視して親は勉強も、しっかり頑張って欲しいけど「人権と平和、豊かな人間」づくりも将来日本に大切で「真にイジメのない子供と大人の社会」づくりに取り組んでみようと思うのですが、賛同できる方、一緒にやりませんか?
具体的アイデアは私も出しますから。ホントに♪

◇戦争知る世代‐私の父(他界)は香港に駐留し、当時の中共軍一派(後の日本共産党野坂参三議長も居ていたらしい)と戦闘(睨み合い)していた。当時の日本軍は勝ち進む事が前提で、食料等も現地調達(要は略奪)が当然のようであった。父は殆ど戦時中の事は語りたがらなかったが、他界する一・二年前からポツリポツリと語るようになった。ある時、父の軍隊は食料調達(略奪)のため、ある村を襲った。そこで5~6歳程度の女の子の持っていた食べ物を取り上げ、野営地に持って帰り食べたそうだ。
 でも女の子の泣き顔と内地にいる妹(若くして栄養失調で他界)を思い出し、「こんなんして食べても、ちっともおいしないわ~」と言ったそうだが、その経験話をしてくれた父の目には涙が浮かんでいた。
 私は、その話を正直に話してくれた父に、むしろ尊敬の念が増した。「非は非として率直に悔やみ謝罪の念を抱く」二度と戦争を起こさないために、絶対に必要な登竜門だ!今「アベ」は「70年談話」で「全体として歴代内閣の内容を引き継ぐ」と言いながら「自分の言葉」では何も謝罪も侵略行為も認めていない。(それで内閣支持率が下げ止まったとしたら国民の国語能力も疑いたくなる。真の愛国者は、過去の非行から逃れてはならない)
 それどころか日露戦争(ロシアとの植民地奪い合い戦争‐戦地は朝鮮・中国で相当の民間人が殺戮されている)を美化する始末だ。また右翼ゴロツキ「百田」等々は「日本の中国の蛮行・従軍慰安婦はなかったこと(or国としては関与していないこと)等とデマ捏造しているが、本当に戦地に行った「戦争経験者」からすれば「何も知らない若造が‐」と思いながら、自分の戦争経験として実際にあった事だけに苦々しく笑うしかないらしい。とにかく今の本当の「戦争経験者」は高齢で「戦友会」もあまり開けないらしいが「従軍慰安婦」や「初年兵に銃剣の試し切り」をさせる事などは、当り前のようにあったことは普通に会話している。(ある戦争経験者から直接、聞いた)だから、この「戦争法案」も「アベ」の言う「安全な所から後方支援」なんてチャンチャラおかしくて「ルールがないのが戦争」。「ウソを言って参議院でも強行採決」の安倍(戦争)総理の目論見がスケスケ。少なくとも「世論調査」で「戦争法案‐反対」あるいは「今国会で早急に決めるべきでない」が、読売・産経でさえ過半数を超えているのだから「社会的強行採決」の指摘は免れない。
 「アベ」の祖父、岸元首相さえ「触れてはならない」とした集団的自衛権。祖父、岸元首相の事が好きらしいが、顔にドロを塗っている「アベ」。本当に「精神的ノックアウト」の前に打倒するからな!

<国会周辺では12万人・警察発表3万人:随分、差があっても戦後最大!>
国会前を埋め尽くした人、人、人。地鳴りのように響き渡る「戦争法案絶対反対」コール。
その中を静かに風船が上がり「安倍やめろ!」の垂れ幕が曇天の空に広がった。主催者発表12万人・警察発表3万人であるが、少なくとも目標10万人は確実に達成されたようだ。
(主催者延べ人数見込み&マスコミ空撮による)警察発表が相当に低めに発表するのは世の常だが、その警察発表でも戦後最大らしい。弁護士の太田啓子さんは「これぞ市民革命」とSNSに書き込んでいたが大げさではない。
国会前の広い道路は、映画のワンシーンのように人が溢れ、そこから流れる人々の列が国会を取り囲んだ。それでも地下鉄の入り口からは次から次へと人が溢れ出てくる。シールズのツイッターによると、最終的には延べ人数で35万人が集まったという。スピーチをした法大教授の山口二郎氏はこう言った。「これまでのデモとは全く違う熱気でした。特に国会正面前の車道をも埋め尽くした人々の光景は感動的でした」この大衆を前に野党4党首(民主、共産、社民、生活の党)が次々に壇上に立って挨拶した。「おそらく、これだけの反対運動を見せつけられても安倍政権は『戦争法案』を強行するのでしょう。安倍(戦争)総理の頭は普通じゃないから。
 しかし、それで国民の怒りが収まると思ったら大間違いです。この闘争は長く続く。野党が一致団結し、国民の怒りを受け止める受け皿をつくれば、間違いなく安倍政権は倒れると思いましたね」
 国会前を埋めた群衆は当初、歩道に押し込められていた。しかし、あまりの人数に警察が固めていた鉄柵が決壊、車道は瞬く間に大群衆で埋め尽くされた。同じくマイクを握った佐高信氏はこう言った。「雨が降っている日曜日なのに、お年寄りが集まった。子供連れの女性もたくさん来ていました。これは、これまでの運動と全く違うところです。安倍自民党がいくら、その場しのぎの狡猾な政権運営をしても、国民は冷静に見据えて、それを凌駕する行動に出ている。自民党ならぬ非自由非民主党、公明党ならぬ蝙蝠政党の正体は見透かされていて、最終的にはひっくり返る。そんな予感がしました」
 ミュージシャンの坂本龍一氏は「現状に絶望していたが希望があるなと思った。日本人の中に9条の精神が根付いていることに勇気づけられた。憲法を血肉化することが大事だと思う」と訴えた。作家の森村誠一氏、ルポライターの鎌田慧氏も次々にマイクを握り、その度に「安倍辞めろ」コールが盛り上がった。驚くべきは、こうした反対運動が全国350カ所で沸き起こった事だ。
 大阪の扇町公園も反対運動の2万5千人で埋め尽くされたし、広島は5百人、名古屋は2百人、新潟は2千人、秋田は8百人、山形も8百人(いずれも主催者発表)が一斉に反対運動に参加した。秋田では慶大-小林名誉教授が「安倍首相のやり方は裏口入学。民主主義に対する重大な挑戦」と切り捨てた。安倍政権が強行突破しようとしている「戦争法案」に対する国民の答えは、これ以上ないくらいに明確に示されたのである。

〔警察の過剰警備は後ろめたさの裏返し〕
国会前には本来のデモ警備の2倍にあたる警察官が集結したという。その数、ざっとみても数百人、警察車両は数十台。官邸に絶対に近づけさせないという“異常”な警戒ぶりだった。国会正門前は丁字路になっているが、両脇を機動隊のバスで固め、国会前には警察車両とバスで二重のバリケードを敷いた。
フツー、混乱を避けるために警察は出てくるものだが今回は逆。多くの人が正門前に押しかけ「警備はいらない」と警察官と揉み合った。鉄柵が倒れる事態も起こり、2人が公務執行妨害で逮捕される等の小競り合いも各地で起きた。参加者からは「鉄柵や誘導等が多く、人を分断して集まりづらくさせているのでは」との声も上がった。
 最近は警察の過剰警備が心配されてきた。「SEALDs」等の団体や弁護士が今月14日、国会周辺の警備があまりに過剰だとして、警視庁に抗議を申し入れた。抗議スペースをちいさくするなどデモへの抑圧が目立っていたからだ。民主党や社民党の有志が28日、警察が表現の自由を抑圧するような過剰な警備をしないかを監視する「国会議員監視団」を結成。昨日は約20人の国会議員がタスキをかけ巡回し、警察官とデモ参加者が衝突した際の仲介も行った。
監視団の一人で、参議院議員の有田芳生氏はこう言う。「以前の国会前デモでは69歳のデモ参加者が行かせろ、行かせないという事だけで逮捕された事もあった。
 今回も監視をしていましたが、やはり過剰警備だったと思います。スペースがあるのに後から参加者を入れないように誘導していました」過剰な警戒は、群衆が国会と官邸を完全に取り囲むのを避けたかったように見える。反対運動を小さく見せかけようとしたのであれば、後ろめたさの裏返しとしか思えない。(日刊ゲンダイ)

<野党4党首、デモそろい踏み=「戦争法案」反対で共闘>
民主党の岡田克也代表ら4野党の党首は30日、国会正門前で行われた「戦争関連法案」廃案を求めるデモに揃って参加し共闘をアピールした。
岡田代表は演説で「憲法違反の法案を通す訳にはいかない。国民が怒っている事を安倍政権に分からせないと駄目だ」と強調した。
 共産党の志位和夫委員長は「自衛隊の戦争参加に白紙委任状を与えることになる。戦争法案は廃案しかない」と指摘。社民党の吉田忠智党首は「立場の違いを超えて安倍政権打倒に全力を挙げる」と訴え「生活の党と山本太郎となかまたち」の小沢一郎代表は「岡田代表らと力を合わせ戦い抜く」と語った。

<雨ニモ負ケズ「戦争法案反対」 学生たちのハンスト続く>
26日から「戦争法案」に反対する学生たちのハンストに入った。時の東京地方は10月初旬の肌寒さ。冷たい風と共に雨が横から降りつける。人通りもまばらな土曜日の国会前、ハンスト実行者の4人は傘をさして座り込みを続ける。座り込みのスペースをビニールシートで覆ったりすると、警察から工作物と看做され強制排除される恐れがあるからだ。
「何が今、一番つらいか?」と尋ねた。「空腹よりも寒さです」。4人は異口同音に答えた。
パーカーの上にヤッケを羽織る等して体温を奪われないようにしているが、それでも寒くて仕方がないようだ。寒さを忘れるためだろうか。4人とも差し入れの本を読みふける。
維新の党の分裂もあり「戦争法案」は参院で9月11日にも採決されるとの見方もある。
「採決は許さないつもりでハンストを続けたい」
 Aさんは、寒さを吹き飛ばすように熱っぽく語った。
(民守 正義)

《ガイド》
【拡散希望】SADL主催デモ情報「戦争法案に反対する関西大行動」
月日: 9月13日(日) 集合:16:00
*安倍(戦争)総理は9月14日にも参議院特別委員会での「強行採決」を仄めかしています。(8月31日:自民党幹部会議)
場所: 大阪 うつぼ公園
「戦争法案」に反対する全ての人に呼びかけます。関西の底力みせてやる。