「戦争法案-反対」から「安倍政権‐打倒へ」(10)

「戦争法案-反対」から「安倍政権‐打倒へ」(10)

《「戦争法案」衆議院平和・安全保障特別委員会「ついに強行採決」!》
<7月15日-無秩序・大混乱の暴挙!国民の反発、必至!>
同特別委員会は15日午前9時から始まった。主な概要として先ず長妻委員(民主)が冒頭から「世論調査等でも過半数以上の国民が『反対』または『理解できていない』等々、否定的意見ばかりだ。その中で本日、強行採決を行うのか?」と切り出した。これに対し安倍総理は「安保条約もPKO法も当初は国民の賛意は得られなかったが、その内、時間の経過と共に理解が得られるようになった。本法案も丁寧に説明を続ける中で国民の理解は得られると思う」とかわした。次に辻元委員(民主)は、これまでの安倍総理の一貫性のない答弁や矛盾点を具体的に指摘して追及したが、安倍総理は質問と関係無い答弁でのらりくらり。
辻元委員が「この事を聞いているのだ!」と迫ると、具体性のない短絡的な答弁で逃れる姿勢に終始した。更に辻元委員が以前に請求した「防衛関係資料」が、まだ提出されていない事を指摘し、理事会に再確認を求めた結果、「本日中に提出する」と言うことだったので、辻元委員は「資料提出まで待って質疑中断する」と意思表示した。そこで浜田委員長(自民党)が「資料は資料として質問を行うように」と促し、結果的に辻元委員も質問を切替えた。
次に赤嶺委員(共産)も、以前に求めた「防衛関係資料」について、約束の提出時期に提出されていなかったため辻元委員と同様に資料提出まで特別委員会での審議継続動議を提案したが、浜田委員長は直ちに裁決を行い否決された。問題の強行採決は、その直後で浜田委員長は「戦争関連法案」の与党・「維新」の総括発言と採決を行うことを宣言。野党の「ヤジ・怒号」そして浜田委員長を「強行採決‐反対!」のプラカードで囲み実態上、採決の体も成していない状況下で「混乱の強行採決」が行われた。

<国会周辺では「抗議行動」の群衆!>

国会周辺では本日早朝から「強行採決‐阻止!」に向けた群衆が集まり、同特別委員会の審議成行き状況を見守っていた。強行採決が行われた12時半頃、国会包囲する人々にも伝わると「怒りの喚声」が沸き上がり、いつまでも抗議の太鼓・掛け声が続いた。
本日(15日)、夕方から改めて国会周辺等で「抗議集会」等が行われた。

<いよいよ「ガチンコ勝負!」の本番!>

本日(15日)の「強行採決」は、残念な事ではあるが、ある意味、安倍政権の目論み・予定のコース。審議は参議院に舞台が移行するが、参議院では野党の方が多く、そう簡単に審議進行する事は考えにくい。加えて「残業代ボッタクリ法案」や「アベノミックスの明確な破綻(既に最も重要指標である実質賃金が5期連続下落している)」等、「安倍政権のアキレス腱」とも言うべき重要案件が山積している。そこに「安陪内閣の止まらぬ支持率の低下」だ。まさに参議院を舞台に「火に油を注がれた如く『反対運動』の盛上がり、年内『安陪内閣‐打倒!』」が現実的闘争日程に成り得る。大切な事は「怒り」と、その「大衆運動エネルギー」を持続させる事だ。我々の最大の武器であり味方は「戦争関連法案‐反対!安陪内閣打倒!」の国民世論と大衆行動だ。さあ!「『ガチンコ勝負!』の本番は、これからだ!」

《特別【秘密】報告-そこまで強行採決?》

 ジャーナリスト安田純平さんが、今現在「シリア武装勢力に拘束された」との未確定情報(官邸は否定)が入ってきた。完全な事実確認はされておらず、現在事実確認中。
ただ、ほぼ事実のようだ。
官邸が否定するのは「戦争関連法案-強行採決」に影響するからだと言われている。
ちょうどイスラム国人質・殺害事件(政府は、後藤さんが11月下旬にはイスラム国人質になって後藤さんの妻がイスラム国と身代金交渉を一人、行っていて政府は放置。外務省が口止めだけ命じたことがWEBニュース等で明らかになっている。「アベ」は、それでも解散総選挙を行ったのだ。本件については詳細が解るごとに読者にお知らせする。

《「戦争関連法案‐反対!」の声・抗議行動が、まだ押し寄せる!》
<美輪明宏「安倍首相も自民党に投票した人も自分が戦地に行きなさい!」>
美輪明宏さん(以下、敬称略)が安倍首相らにこんな提言をしている。
「(人間は)失敗を繰り返してばかりいる。安倍さんや石破さんや麻生さんにしても皆さん、言い出しっぺの責任を取って頂いて、 徴兵制になるならば先ず、ご自分が年齢に関係なく、鉄砲を担いで鉄兜をかぶって、先ず第一線に出て頂く。それからお子さんも、孫も兄弟も、それから娘さんのボーイフレンドも、全部一緒に連れ立って第一線に、先ず最初に出て頂く。もちろん一兵卒でね」それほど戦争がしたいのならば、首相自ら親族も含めてお手本を見せてもらいましょう──記事を通読すれば、これは冗談でも皮肉でもなく、美輪の本気だということがわかる。ある年代より下の人達からしてみると、あの紅花色の髪色と『オーラの泉』などでの“スピリチュアル”イメージが強いだろうが、今年80歳になった美輪は、長崎で原爆にも被爆している戦争体験者である。ある対談の中では、むしろ冷徹なまでの口調で安倍政権の本質をえぐり、安保法制について、自身の戦争体験談を交えながら分析する。
「私は笑っていますね。学習能力がないという事でしょう。第二次大戦と同じ。歴史に学んでいないのです。日本は、実は戦争ができない国、不可能な国です。大正10(1921)年に暗殺された原敬が言っていたように、日本には何の資源もない。石油も鉄もニッケルも、何も採れない。食料自給率も今や40%を切って、殆ど輸入に頼っている」「とにかく知力が足りないのです。あるのはやまいだれの方の『痴力』。それと情念。それだけ」美輪は、太平洋戦争は“横綱に赤ん坊が戦いを挑んだようなもの”として、日本が「知力が足りない」為政者によって、いかに無謀な戦争へと突き進んでいったか強調した上で、安倍首相が「またそれと同じような事をやろうとしている」と言うのだ。
そして“現在の日本は世界最強のアメリカの手先になろう としている”と指摘に対して「そんなに甘く考えたら大間違いですよ。だってアメリカ国債を世界で一番持っているのは日本だったけれど、それが追い抜かれちゃって、中国が世界一になった。最近、中国がちょっと景気減速して日本がまた抜き返したけれど、それでも中国はアメリカ国債を大量に保有しています。アメリカ経済をガタガタにしようと思ったらできる。なんでアメリカが日本だけの味方をしてくれます? 甘いですよ」
 更に安倍首相が安保法制で法制化させようとする自衛隊による後方支援については「要するに兵站でしょう」「その兵站を叩くのは戦争の常識です。そこらへんのシビアさというのは、戦時中の人間でないとわかりません。戦争ってそれぐらい卑劣なものですから」と断じて、さらにこう畳み掛けるのだ。「もう一つ、日本は(戦争を不可能にする)抑止力を自分達で作っちゃったんです。原発です。日本の沿岸をなぞるように50数カ所も原発を作っちゃった。今は特攻隊の時代じゃない。ミサイルや無人爆撃機の時代です。原発を狙われたら一巻の終わり」美輪は、安倍首相が防衛力増強の重要性を語りながら、その一方で国防上の弱点である原発という“爆弾”を維持し続けているという矛盾を鋭く指摘。そして手厳しい批判を、安倍政権だけでなく、選挙で与党に票を投じた人々にも投げかけるのだ。冒頭に引用した“安倍首相とその家族自らが先に戦地へ行け”という発言は、こう続く。「それから、それに賛成している選挙民の人達も、自分が支持して選んだんだから選挙民も先ず一家を挙げて、どうぞ出征してくださいって。男の方達は、自分が殺し殺されにいきたいんでしょ。どうぞ、いらしてください。それだけですよ」そこで「国民に対して伝えたい事は何か?」と訊いても「別にないですね。そのときにならなければ人間というのは解らないのです」と冷たく言い放つのだ。美輪がここまで国民の責を問うのには訳がある。確かに安倍自民党は、先の衆院選でアベノミクスによる経済成長を掲げて議席を守った。しかし美輪は、安倍政権の真の狙いが安保法制であることを早くから見抜き、メディアを使って発信してきた。例えば衆議院選の直前、スポーツ新聞のインタビューではこう語っている。「国民は経済問題ばかりに目を奪われてはいけません。実はその裏に日本の将来を揺るがしかねない重要な争点が隠されているのです。それは『集団的自衛権』行使の問題です。(略)きっと首相は、国会で自分の都合よく安保関連法案を通すためには、この時期に選挙をしておくのが最も良いタイミングと判断したのでしょう。(略)ここで再び衆議院で安定多数の議席を確保しておけば「国民からの信任を得た」と、任期の向こう4年間、首相はやりたい放題好き勝手に、きな臭い「積極的平和主義」とやらを進められると踏んだに違いありません。(略)
 いつの時代も犠牲を強いられるのは、弱い立場の人間です。こういう世の中で果たしていいのでしょうか。そういう流れを止めるのも、有権者みなさんの大切な1票に他なりません。よくお考えになり、投票所に足をお運び下さい。日本の未来を良くするも悪くするも貴方の責任なのですから」 少なくともあのとき、国民は安倍政権の本質を見抜いていなければならなかったのだ。いち早く安倍政権が目指す「戦争のできる国」に抗ってきた美輪明宏だからこそ忸怩たる思いで「殺し殺されに行け」と強い言葉を投げかけるのだろう。
美輪が言うように「そのとき」になるまで、我々は過ちに気がつけないのか。現在の安倍政権は、誰がどう見ても完全に“暴走状態”に突入している。そんな中、我々にできることはなにか。一つは国民の声で安倍政権の支持率を更に下げ、解散に追い込み、次なる選挙で自民党にだけは問う票しないようにすることだが──。

<安倍総理ウソ答弁暴露「戦闘地で撤退は通用せず」>
安倍首相が15日の特別委員会で「戦争法案」強行採決を行う。採決を急ぐ理由は明らかで、審議をやればやるほど議論が深まるどころか、ボロが出るのだ。例えば安倍首相は自衛隊が戦争に巻き込まれない根拠として「戦闘が起きれば、直ちに部隊の責任者の判断で一時中止、あるいは退避する」と繰り返している。ところが安倍首相自身が「そんな事できる訳がない」と語っていたのが、国会で暴露されたのである。質問したのは今や、安倍首相の天敵になってきた民主党‐辻元衆議院議員。突き付けたのは2013年、ワックから出された安倍首相と百田尚樹氏との対談本「日本よ、世界の真ん中で咲き誇れ」だ。そこで安倍首相はこう語っていたのである。
〈私はASEANの国に説明しました。「オランダ軍が攻撃を受けて、日本に助けを求めてきた際、日本は『ここは戦闘地域になったので、私達はこれから撤退します。お先に失礼しますが、オランダ軍の皆さん、どうか頑張ってください』と言い残して帰国することになるんです」と。このように説明をすると ASEANのどの国のリーダーも大変驚かれます。(百田氏が「国際社会では通用しませんね」と言うと)通用しません。そんな国とは活動したくないと思われて当然です〉
 辻元議員は「総理は国際的に通用しないことを自衛隊にやらせようとしているのか」と詰め寄ったのだが、安倍首相の答弁は意味不明だった。
 「辻元さんが言っているのはPKOですね。いや、イラクのですね。それは結構。後方支援活動ではない。駆けつけ警護的な活動になる。PKOにおける駆けつけ警護を念頭に置きながら述べた訳でございまして。新たな法制については、今までとは変わり、新たな建て付けになるわけです。今度の法改正では駆けつけ警護ができるようになった訳です」安倍首相が対談で語っていたのはイラクのサマワで自衛隊が行った復興支援活動の事であって、PKOではないが、新たな法改正により、重要影響事態法における後方支援でもPKO活動でも自衛隊は戦闘に巻き込まれるリスクを負う。
 「その時に逃げていたら、他国軍のお荷物になるだけです。自衛隊OBの泥憲和さんは『安全な場所で活動なんてきれいごとに過ぎない』『弾が飛んできて逃げたら、格好の標的になるだけ』と語っています」戦争法案のインチキ、ペテンは今や、誰の目にも明らかだ。
               
(民守 正義)


【戦争法案は廃案に!おおさか1万人大集会】

7月18日(土)PM5時扇町公園
集会後、パレードをおこないます。
カンパにご協力ください。
郵便振替00910-4-331584
「平和憲法パレードの会」