翁長知事「訪米の成果」
翁長知事「訪米の成果」
{沖縄県;翁長知事「辺野古」の思い、米国へ}
沖縄県;翁長知事は27日、米国に向けて那覇空港を出発した。6月5日 までの日程でワシントン等を訪れ「米軍普天間飛行場の名護市辺野古への県内移設計画を断念せよ」と米政府高官等とも直接、精力的に会談し、『新辺野古基地を造らせない、造れませんよ』という思いを伝えていった。
{翁長知事:渡米前に日本記者クラブ・日本外国特派員協会で記者会見}
沖縄県;翁長知事は5月20日、日本記者クラブと日本外国特派員協会で相次いで記者会見し、米軍普天間飛行場の移設問題について「政府は工事を中断して沖縄と話し合ってをしてほしい」と求めた。27日から予定している訪米に関しては「辺野古移設が確認された日米首脳会談等があった中で大変厳しいと感じているが、『絶対に造らせない』と米国に伝えたい」と述べ、辺野古移設中止を米側に直接求める考えを示した。
翁長知事は、日本外国特派員協会での会見で戦後、日本が経済成長を進める一方で、沖縄が米軍による分離統治下に置かれた経緯に触れ、今なお沖縄に基地負担が集中する現状を説明。その上で「私は自由民主党の出身だから日米安保の大切さは理解できるが、それと辺野古の新基地建設を認めることは全く違う。将来の子や孫のために沖縄がどうあるべきかを、一番に考えるのが私の仕事だ」と述べ、基地負担や安全保障問題を日本全体で考えるべきだと強調した。
また政府が辺野古移設を進める根拠とする仲井真前知事による埋立承認に関しては「知事の権限等、法的な措置もいろいろある」と指摘。
撤回や取消しを含めて検討していく方針を示した。
翁長知事の発言に対し、菅官房長官は20日の記者会見で「辺野古移設は、日米同盟の抑止力の維持と普天間の危険除去、固定化を避ける意味で、唯一の解決策だ。できる限り地元に説明し、理解を求めながら進めていきたい」と改めて説明した。
沖縄が米軍普天間飛行場の名護市辺野古への県内移設阻止の熱気に包まれる中、本土でも沖縄の米軍基地問題に対する関心が高まり始めている。
沖縄では17日に約3万5千人が参加する県民大会があり、日米両政府に対して移設断念を求める決議が採択された。
そして本土の関心の高さを裏付ける数字もある。沖縄県議会議員らが移設反対の活動に充てるための「辺野古基金」の総額は15日現在で2億円を超え、その7割近くが本土の人達からの送金だった。(筆者も少額ながら寄付した)
その中で本土の方々の悩ましい声も聞こえてくる。北九州市在住の福原愛さん(32)は「辺野古移設の前に、政府は先ず中国と摩擦をなくす外交努力をすべきだ」。元那覇市職員の真栄里泰山さん(70)は「まだ十分だとは思わないが、本土の人達が沖縄に関心を持ち始めていると感じている。政府に毅然と対応する翁長知事を見て、本土の人達に『沖縄は本気なんだ』という思いが芽生えてきているのではないか」と話した。
{米国高官等との会談成果は?}
<マケイン軍事委員長らと会談>
翁長知事は、アメリカ議会上院のマケイン軍事委員長と会談し、アメリカ軍普天間基地の移設計画に反対する県の考えを説明した。これに対しマケイン議員は、日米両政府が決めた現在の計画を支持する考えを示し、会談は平行線に終わった。
会談は非公開で行われ、この中で翁長知事は「日米安保体制は十二分に理解している」と述べた上で、沖縄では先月、移設計画に反対する大規模な集会が開かれるなど、移設計画には反対の民意が示されていると説明した。これに対しマケイン軍事委員長は、会談後「翁長知事との会談では日米両政府が決めた現在の移設計画を引き続き、支持することを伝えた」とする声明を発表した。
また翁長知事の方は「どういうやり取りをしたかは申し上げられないが、『これからも話し合おう』ということにはなった。沖縄の気持ちを伝えられたのは大変、意義があった」と述べた。
<国防総省アバクロンビー次官補代理代行、国務省ヤング日本部長と会談>
翁長知事は6月3日、国防総省アバクロンビー次官補代理代行、国務省ヤング日本部長と会談した。翁長知事は米軍普天間飛行場の「辺野古移設」に反対する考えを伝えたが、アバクロンビー次官補代理代行らは「辺野古移設が同飛行場の継続使用を避ける唯一の方法」と主張した。
会談は非公開で1時間半近く行われた。会談後、取材に応じた翁長知事は代替施設の建設を伴う辺野古移設について「県民はもう我慢ができないと思っている」と訴えたことを明らかにした。
沖縄に国内の米軍専用施設の73・8%が集まり、負担に苦しみながら日米安保体制を支えた歴史も説明したという。
{米国高官等との会談を終えて}
米国高官等との会談日程を終えた翁長知事は、記者会見し「暗中模索の中から一筋の光が見えてきた」と述べ、移設計画の阻止に向けてアメリカ側の理解は進んだと強調した。
翁長知事は「日米両政府が辺野古への移設を唯一の解決策と決めて、成し遂げると信じられているが、実際には工事は前に進まないことも理解頂いたと思っている。暗中模索のなかから一筋の光が見えてきて、私達が望んでいるものに近づいている気がする」と述べ、今回の訪問でアメリカ側の理解は進んだと強調した。
その上で翁長知事は「今時点では、目に見える形での進展をさせないことが大きな眼目なので、一つ一つの節目を前にして私なりに考えていきたい」と述べ、移設計画の阻止に向けて今後、具体的な手段を講じていく考えを示した。
{翁長知事の自治体外交の成果と課題}
今回の翁長知事の「米国政府高官等訪問」で一気に風穴が開くというものではなく、元々「外交は国の施策」という基本的考え方がある上に今の安倍政権が「日米軍事同盟重視」が最大の基本政策である以上、安倍政権の沖縄に対する対応自身、冷ややかかつ強権的で「勝手に米国で冷たく足あらわれてこい」というのが本音だろう。
でも、そんなことは翁長知事自身、よく分かっている。翁長知事の訪米の本音の目的は、先ずは現地-沖縄の「辺野古移設反対」の声を理解して頂く「地ならし外交」の意味が大きい。それはおそらく今後、連発する「辺野古移設工事、差し止め法的措置」を行っていくにあたって、米国政府に沖縄県民の実態感情を直接にて知らしておくことは意味あることと理解できる。その意味では、マケイン軍事委員長と会談できた事自体、会談内容以上に意義深い事で、翁長知事自身が「一筋の光見えてきた」と言った意味も、そこにある。
翁長知事が当面の取組みについて「目に見える形での進展をさせないことが大きな眼目」のビジョンを信じて、とりあえずはヤマトンチュウでできる支援を、できることから、やってウチナンチュウと付き合って行こう!
<辺野古基金の振込先>
辺野古基金の主な振込先は次の通り(店番号-口座番号)。
送金先はいずれも「辺野古基金」。
▽みずほ銀行那覇支店 693-1855733
▽ゆうちょ銀行 708-1365941
▽沖縄県労働金庫県庁出張所 953-3406481
▽琉球銀行県庁 出張所 251-185920
▽沖縄銀行県庁出張所 012-1292772
▽沖縄海邦銀行県庁内出張所 102-0082175
*問合せは基金事務局=電098(943)6748=へ。
{沖縄県;翁長知事「辺野古」の思い、米国へ}
沖縄県;翁長知事は27日、米国に向けて那覇空港を出発した。6月5日 までの日程でワシントン等を訪れ「米軍普天間飛行場の名護市辺野古への県内移設計画を断念せよ」と米政府高官等とも直接、精力的に会談し、『新辺野古基地を造らせない、造れませんよ』という思いを伝えていった。
{翁長知事:渡米前に日本記者クラブ・日本外国特派員協会で記者会見}
沖縄県;翁長知事は5月20日、日本記者クラブと日本外国特派員協会で相次いで記者会見し、米軍普天間飛行場の移設問題について「政府は工事を中断して沖縄と話し合ってをしてほしい」と求めた。27日から予定している訪米に関しては「辺野古移設が確認された日米首脳会談等があった中で大変厳しいと感じているが、『絶対に造らせない』と米国に伝えたい」と述べ、辺野古移設中止を米側に直接求める考えを示した。
翁長知事は、日本外国特派員協会での会見で戦後、日本が経済成長を進める一方で、沖縄が米軍による分離統治下に置かれた経緯に触れ、今なお沖縄に基地負担が集中する現状を説明。その上で「私は自由民主党の出身だから日米安保の大切さは理解できるが、それと辺野古の新基地建設を認めることは全く違う。将来の子や孫のために沖縄がどうあるべきかを、一番に考えるのが私の仕事だ」と述べ、基地負担や安全保障問題を日本全体で考えるべきだと強調した。
また政府が辺野古移設を進める根拠とする仲井真前知事による埋立承認に関しては「知事の権限等、法的な措置もいろいろある」と指摘。
撤回や取消しを含めて検討していく方針を示した。
翁長知事の発言に対し、菅官房長官は20日の記者会見で「辺野古移設は、日米同盟の抑止力の維持と普天間の危険除去、固定化を避ける意味で、唯一の解決策だ。できる限り地元に説明し、理解を求めながら進めていきたい」と改めて説明した。
沖縄が米軍普天間飛行場の名護市辺野古への県内移設阻止の熱気に包まれる中、本土でも沖縄の米軍基地問題に対する関心が高まり始めている。
沖縄では17日に約3万5千人が参加する県民大会があり、日米両政府に対して移設断念を求める決議が採択された。
そして本土の関心の高さを裏付ける数字もある。沖縄県議会議員らが移設反対の活動に充てるための「辺野古基金」の総額は15日現在で2億円を超え、その7割近くが本土の人達からの送金だった。(筆者も少額ながら寄付した)
その中で本土の方々の悩ましい声も聞こえてくる。北九州市在住の福原愛さん(32)は「辺野古移設の前に、政府は先ず中国と摩擦をなくす外交努力をすべきだ」。元那覇市職員の真栄里泰山さん(70)は「まだ十分だとは思わないが、本土の人達が沖縄に関心を持ち始めていると感じている。政府に毅然と対応する翁長知事を見て、本土の人達に『沖縄は本気なんだ』という思いが芽生えてきているのではないか」と話した。
{米国高官等との会談成果は?}
<マケイン軍事委員長らと会談>
翁長知事は、アメリカ議会上院のマケイン軍事委員長と会談し、アメリカ軍普天間基地の移設計画に反対する県の考えを説明した。これに対しマケイン議員は、日米両政府が決めた現在の計画を支持する考えを示し、会談は平行線に終わった。
会談は非公開で行われ、この中で翁長知事は「日米安保体制は十二分に理解している」と述べた上で、沖縄では先月、移設計画に反対する大規模な集会が開かれるなど、移設計画には反対の民意が示されていると説明した。これに対しマケイン軍事委員長は、会談後「翁長知事との会談では日米両政府が決めた現在の移設計画を引き続き、支持することを伝えた」とする声明を発表した。
また翁長知事の方は「どういうやり取りをしたかは申し上げられないが、『これからも話し合おう』ということにはなった。沖縄の気持ちを伝えられたのは大変、意義があった」と述べた。
<国防総省アバクロンビー次官補代理代行、国務省ヤング日本部長と会談>
翁長知事は6月3日、国防総省アバクロンビー次官補代理代行、国務省ヤング日本部長と会談した。翁長知事は米軍普天間飛行場の「辺野古移設」に反対する考えを伝えたが、アバクロンビー次官補代理代行らは「辺野古移設が同飛行場の継続使用を避ける唯一の方法」と主張した。
会談は非公開で1時間半近く行われた。会談後、取材に応じた翁長知事は代替施設の建設を伴う辺野古移設について「県民はもう我慢ができないと思っている」と訴えたことを明らかにした。
沖縄に国内の米軍専用施設の73・8%が集まり、負担に苦しみながら日米安保体制を支えた歴史も説明したという。
{米国高官等との会談を終えて}
米国高官等との会談日程を終えた翁長知事は、記者会見し「暗中模索の中から一筋の光が見えてきた」と述べ、移設計画の阻止に向けてアメリカ側の理解は進んだと強調した。
翁長知事は「日米両政府が辺野古への移設を唯一の解決策と決めて、成し遂げると信じられているが、実際には工事は前に進まないことも理解頂いたと思っている。暗中模索のなかから一筋の光が見えてきて、私達が望んでいるものに近づいている気がする」と述べ、今回の訪問でアメリカ側の理解は進んだと強調した。
その上で翁長知事は「今時点では、目に見える形での進展をさせないことが大きな眼目なので、一つ一つの節目を前にして私なりに考えていきたい」と述べ、移設計画の阻止に向けて今後、具体的な手段を講じていく考えを示した。
{翁長知事の自治体外交の成果と課題}
今回の翁長知事の「米国政府高官等訪問」で一気に風穴が開くというものではなく、元々「外交は国の施策」という基本的考え方がある上に今の安倍政権が「日米軍事同盟重視」が最大の基本政策である以上、安倍政権の沖縄に対する対応自身、冷ややかかつ強権的で「勝手に米国で冷たく足あらわれてこい」というのが本音だろう。
でも、そんなことは翁長知事自身、よく分かっている。翁長知事の訪米の本音の目的は、先ずは現地-沖縄の「辺野古移設反対」の声を理解して頂く「地ならし外交」の意味が大きい。それはおそらく今後、連発する「辺野古移設工事、差し止め法的措置」を行っていくにあたって、米国政府に沖縄県民の実態感情を直接にて知らしておくことは意味あることと理解できる。その意味では、マケイン軍事委員長と会談できた事自体、会談内容以上に意義深い事で、翁長知事自身が「一筋の光見えてきた」と言った意味も、そこにある。
翁長知事が当面の取組みについて「目に見える形での進展をさせないことが大きな眼目」のビジョンを信じて、とりあえずはヤマトンチュウでできる支援を、できることから、やってウチナンチュウと付き合って行こう!
(民守 正義)
<辺野古基金の振込先>
辺野古基金の主な振込先は次の通り(店番号-口座番号)。
送金先はいずれも「辺野古基金」。
▽みずほ銀行那覇支店 693-1855733
▽ゆうちょ銀行 708-1365941
▽沖縄県労働金庫県庁出張所 953-3406481
▽琉球銀行県庁 出張所 251-185920
▽沖縄銀行県庁出張所 012-1292772
▽沖縄海邦銀行県庁内出張所 102-0082175
*問合せは基金事務局=電098(943)6748=へ。
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