シリーズ7 「橋下市長」「大阪都構想」批判
シリーズ7
「橋下市長」「大阪都構想」批判
【①「大阪都構想(特別区に再編)」住民投票が告示日4月27日(月)告示、5月17日(日)投票で決定した。特に、この住民投票は「賛成」又は「反対」/投票総数(投票率は関係ない)で過半数を得た方に決定するため「関心がない」とか「よく解らない」「反対だから」といって棄権すると実質的に「賛成」と同様の効果をもたらす。ぜひ投票所に行って「反対」の記入をして欲しい。(投票は「反対」「賛成」を自分で記入する「自書方式」である。「○・×」方式ではない)
②なお今後、投票日まで随時、ブログ「リベラル広場」に「標題名」を「シリーズ掲載」していく。ぜひ趣旨に賛同の方は、大阪市内在住の方を中心に本ブログ「リベラル広場」を宣伝・拡散して欲しい。(市選挙管理委に「公選法違反」にならない事を確認済み)】
《総括的「世論調査」結果と分析》
元々、「世論調査」結果は4月5日前後では「産経」「共同通信」が「『反対』が『賛成』を上回る」と報じた他は概ね「拮抗」。4月12日に実施された「統一地方選挙(前半)」の出口調査によると「拮抗」で出揃ったため、基本的には「統一地方選挙(前半)」出口調査をベースに論評する。
(但し公明党に関しては別途、まとめて論評する)
【「大阪都構想(特別区に再編)」賛成48%、反対47%(朝日)】
◎政党支持率は「維新の党」35%「自民党」24%「公明党」12%「共産党」10%「民主党」4%「無党派層」12%だった。
◎支持政党別「大阪都構想(特別区に再編)」賛否はをみると「大阪維新の会;支持層」の内「賛成」が92%だった。「自民党;支持層」の内「反対」が67%ある一方、「賛成」も28%で、自民党見解が徹底しているものでもないようである。
◎住民投票については「必ず行く」と答えた人が79%「できれば行きたい」が16%、「行かない」が3%で「世論調査」出口調査結果だけを見ると高投票者数が期待できる。
◎「必ず行く」と答えた層の内「賛成」51%「反対」46%だった。
◎「橋下」の支持率53%、不支持率43%。「橋下」支持率53%の内87%が「大阪都構想(特別区に再編)」に賛成、不支持率43%の内93%が反対している。
◎共産党は賛成9・6%、反対81・9%(前回調査=賛成16・2%反対68・9%)と更に「反対」が大きく伸ばした。
◎無党派層12%の内「反対」58%「賛成」33%で「反対」が大きく上回った。
◎なお住民投票に「関心ない」が計32%あり、この内「大阪都構想(特別区に再編)」に「反対」は62%である。
◎加えて今回の「世論調査」出口調査結果では「橋下市長の説明が十分ではない」と答えた比率は「大阪都構想(特別区に再編)」-「反対」で90・1%「賛成」で55・2%と共に高い。橋下市長が自らタウンミューティングを約600回も実施しながら、この結果と言うのは元々、間違っている「大阪都構想(特別区に再編)」の無理筋説明の証とも言える。(松井府知事は「メディアもきちんと伝えて」とメディアに甘えている)
【「大阪都構想(特別区に再編)」賛成43%反対41%(共同通信-電話調査)】
◎橋下徹市長(大阪維新の会代表)の説明に70.1%が「十分ではない」と回答。「十分だ」とした22.8%を大きく上回った。
◎「賛成-43%」の内、賛成理由のトップは「二重行政が解消される」49.8%。次いで「思い切った改革が必要」19.3%だった。
◎「反対-41%」の内、反対理由トップは「メリットが分からない」35.0%。
次いで「住民サービスが良くならない」16.3%だった。
◎住民投票に「行く(「必ず」+「たぶん」)」と答えた割合は92.8%だった。
◎また「賛成」意思で「行く」と答えた者は97.2%「反対」意思で「行く」は90.7%だった。
◎「大阪都構想(特別区に再編)」内容を「よく理解している」が5.8%「ある程度理解している」49.7%「あまり理解していない」31.8%「ほとんど理解していない」が11.9%。
この程度の理解度で「住民投票に行く」92.8%の内「賛成」が97.2%もあるということは真に具体根拠無く「橋下イメージ」で決めている方々が多いことを物語っている。
◎「橋下-支持」は52.4%「同-不支持」は39.6%だった。
◎「橋下-支持」52.4%の内、最も多い支持理由は「改革のリーダーシップがある」72.9%、「同-不支持」39.6%の内、最も多い不支持理由は「進め方が独善的だ」66.7%だった。率直に言って「改革のリーダーシップがある」という理由には「独善的・独裁的」の実態とイメージ混乱しているのではないか。少なくとも大阪府知事時代の幹部も含めた職員信頼度は約8割が「信頼できない」だった。(ある自民党府議会議員が行った「職員アンケート」結果による)「改革のリーダーシップがある」という有権者の方には、具体的に「ここが改革のリーダーシップがあるところだ」と示して欲しい。有権者にも、そこまで「説明・自己責任」が求められているのだ。とりあえず「イメージ」だけで言ったのなら一旦、撤回して欲しい。
《公明党の方針転換に関る「世論調査」結果と評価等》
公明党大阪が「大阪都構想協定書」に反対しながら「住民投票には賛成」と「方針転換」した理由はシリーズ3で述べているが、もう一度、簡略すれば以下の図式だ。
【公明党大阪が一昨年1月「法定設置協議会」で「大阪都構想協定書」に正式反対→激怒した橋下市長、松井府知事が報復的に公明党幹部が地盤とする大阪3区(佐藤茂樹)と16区(北側一雄)に各々、対抗馬(橋下、松井両氏)を出すと恫喝→公明党中央は「住民投票の実施位は賛成すれば-」と譲歩案を出す→公明党大阪が、やむなく受入れ】が概ねの真相だ。この公明党大阪の方針転換で一旦、葬られた「大阪都構想(特別区に再編)」は、ゾンビのように息吹き返した。なお公明党大阪は今更になって「公党としての『大阪都構想(特別区に再編)』に臨む基本的見解と態度」を明らかにせず「自主投票」として「公党責任」を放棄している。公明党は「政権与党」として自民党と「維新」との関係バランスにも配慮しており、どちらにも舵(勝ち馬)が取れるよう実にズルイ。
【公明党支持者の内「大阪都構想(特別区に再編)」賛成21%反対71%(朝日)】
◎公明党大阪が「『大阪都構想(特別区に再編)』には反対、『住民投票実施は容認』」という解りにくい「方針転換」に公明党支持者は「分からない・無回答」が前回の13・0%から25・3%に倍増し混乱している。
◎なお知人の「公明党筋」によると「公明党大阪としては、内部的には『大阪都構想(特別区に再編)』-住民投票には『反対』で意思統一している」との情報も入っているが、その信憑性や、コロコロ変わる公明党体質からして予断はできない。
<ただ「賛成」「反対」が拮抗しているだけに多少、気に食わないが、公明党大阪支持者の「投票行動」がキャッシングボードを握っている事だけは確かだ>
*次回は民主党大阪⇔連合大阪について論評する。
(民守 正義)
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