【不満一言】 「戦争法案」発言、何が悪い! 「安倍談話」-「過去の反省」に触れず

【不満一言】
「戦争法案」発言、何が悪い!
「安倍談話」-「過去の反省」に触れず!



 「リベラル広場」では今まで「シリーズ『橋下市長』『大阪都構想』批判」とコラム、そしてタイムリーなテーマの「基本的見解」を随時掲載する三本柱で自筆論文等を掲載してきたが、今回から、これに加えて日々のニュース・問題を多少、感情的に取上げる【不満一言】を加えることにした。今回は、その第一回目。少々、過激な発言も混じるがそこは「率直表現」として御理解頂ければありがたい。

《「戦争法案」発言、何が悪い!》
 社民党福島議員が4月17日、参院予算委員会で安倍首相に質問した際、政府が提出をめざす安全保障関連法案を「戦争法案だ」と批判。これに対して安倍首相は「レッテルを貼って、議論を矮小化していくことは断じて甘受できない」と反論したが、福島議員は重ねて「戦争ができるようになる法案だ」と指摘。この質疑を受けて、岸委員長(自民)が「不適切と認められるような言辞があったように思われる。理事会で速記録を調査の上、適当な処置をとる」と述べ、自民党理事は17日、一方的な表現だとして修正を求めた。そもそも国会発言を削除・修正するのは国会の権威や人権を傷つけたり、事実関係を間違えたりした例が大半で、政治的な信条に基づく「言語表現」に修正を求めるのは異例かつ「言論の府-国会」で明らかな言論封殺だ。
 自民党は、福島議員の質問について福島議員と面会して「『戦争法案』を『戦争関連法案』等に修正するよう要求したが、福島議員は拒否したという。当然だ!自民党も「関連」を付けたらいいなんて愚か過ぎて子供も笑えない。加えて福島議員は面会後、朝日新聞の取材に「国会議員の質問権を、こういう形で抑え込もうとするのは極めておかしい。表現の自由に関わる」と述べたというが、こんなバカバカしいイチャモンに真面目に答えなくてはならない福島議員の方が可哀想だ。
 このまま福島議員と自民党理事が平行対立すると、一連の質疑が「未定稿」として扱われ「議事録非公開」の可能性もあるらしいが「かまわへん!」。実態は新聞にもWEBニュースにも流れ、もう皆、総理「アベ」がまた「気弱な暴君の我儘」を言っている事は知っている。ハッキリ言って自民党と社民党とは政治的に真逆の立場。「戦争法案」と言われたぐらいで、直ぐに「ギャーギャー」言うな。かつて小渕元首相が共産党議員から周辺事態法案の事を「戦争法案」と批判したことについて「御党から言えば、戦争法案ということであると思うが」とウイットを効かして答弁している。同じ自民党総理経験者でも「気短・オボッチャマ総理」と「忍耐・誠実」だった小渕元総理とは人間の「ラベル」が違う。実際、社民党やリベラル派にとってみれば「戦争法案」の方が的確かつ解り易い。福島議員の替わりに私が言ってやる。「集団自衛権」は「米国一番弟子戦争追随権」「周辺事態法案」+「自衛隊海外派遣恒久法」は「いつでもどこでも『我が軍』派遣法案」、他にも「経団連代弁-残業代不払い合法化法案・いつまで経っても派遣労働者改悪法案」と、いくらでも「的確表現」してやる。さあ私には、どんな処分が下るのですか?
 ただ「積極的平和主義」は明らかに総理「アベ」は日本語として誤用している。「積極的平和主義」とは非軍事部門による平和外交政策のことだ。参院予算委員会岸委員長は、それこそ安倍総理に真逆誤用として「警告・議事録修正」を命じるべきだ。
 なお一応、参考かつ真面目に紹介するが、前田幸男・東京大准教授(政治学)は「与党にとって都合が悪いから直せと言うのであれば、国会の議論の抑圧につながりかねない。『言論の府』である国会で、あってはならないことだ」と指摘している。

《やっぱり、そうか「安倍談話」》
 安倍首相は20日「戦後70年談話」 について「侵略、植民地支配、痛切な反省、 心からのお詫び等の言葉が入るのか」という質問に対し「歴史認識においては書かれていることを引き継いでいくと言っている以上、 もう一度書く必要はないだろう」「私の場合は安倍政権として、先の大戦に対する反省を基にした平和国家としての歩み、これから更に地域や世界の平和に貢献していく決意を発信したい。同じことを言うなら談話を出す必要がない」と明確に「過去の文言使わず」を表明した。しかし「『村山談話』や『河野談話』の歴史認識は全体として引き継ぐから」と言っているが、これはウソツキ総理「アベ」の詭弁。本音は「過去の『侵略行為』謝罪文言」自体を記載したくないのだ。
 その証拠に第一次安陪内閣のときに「『村山談話』に違和感がある」「いつまで謝罪しなくてはいけないのか」と見直しを示唆・検討したことがある。でも今「村山談話」「河野談話」の歴史認識からの見直しを言えば韓国・中国からの強烈批判は当然のこと、米国だって「敗戦後の日本の独立・再出発の原点」も否定される訳で総理「アベ」は米国に「いい加減にしなさい」と叱られるのがオチだ。でも「過去の侵略行為の反省は入れたくない」だったら今回表明ぐらいの詭弁しか言いようがない。問題は、これでも中国・韓国等が納得するかどうかだ。こうした「政府談話」は自国の基本見解・政策を国際的に明らかにするもので「条約に近い拘束性がある」という説もある。それだけに安倍総理の書き振りによっては、返って新たな近隣諸国との軋轢を生じる可能性もある。
 実際に「安倍談話」を作成するのは「有識会議」があっても最終的には安倍総理が朱を入れるらしいが、安倍総理が言う「同じ事を言うなら出す必要は無い」は結論的に正しくて、私と同様、偏差値の低い国語力でヘタな「安倍談話」を出して揉める位なら、いっそのこと見送った方がよいかもしれない。(民守 正義)