中原教育長に「懲戒処分」から「罷免」を!

中原教育長に「懲戒処分」から「罷免」を!

《中原教育長「パワハラ発言」第三者委員会報告→府教委公表の概要》
昨年10月、大阪府教育委員会議で立川さおり教育委員が告発して表面化した「中原徹教育長パワワラ発言」について、府教委は事実を客観的に明らかにするために、弁護士3人による「第三者委員会」を設置し、聞き取りなどを進めてきた。その結果、「第三者委員会」は立川さおり教育委員のみならず、事務局職員に対しても「パワハラ発言があった」と認定した報告書を府教委に提出。これを受けて府教委は20日、当該「報告書」を公表した。

《当の中原教育長、続投の意向。松井知事も続投を支持》
パワハラ発言を認定された当の中原教育長は「結果を重く受け止めるが、教育改革を進めたい」と述べ、教育長を続ける意向を示した。
また松井知事は「反省してしっかりやってほしい」と続投を支持した。
<パワハラ発言の具体的内容>
①「立川さおり教育委員に対するパワハラ発言」
10月21日 知事質問直前 12:00~12:30
出席:中原教育長、次長、課長、立川教育委員
(於;委員会室)

立川;私は委員である前に3歳児の母。当事者として、より少人数が理想だと思っている。答弁を否定するつもりはないし、嘘は言えない。
(中原教育長に、いつものとおり途中で遮られ)
教育長;何を言ってるんですか。(省略)共産党に利用されるだけ。
一緒にされますよ。良いんですか? (省略)単に言いたいだけでしょ。
目立ちたいだけでしょ。単なる自己満足でしょ。(省略)
立川さんなんか何か言っても何も変わりませんよ。(省略)
共産党と一緒に、後ろから知事を刺しに行くようなもの。
何のために、そんなこと言うのか。
立川;子どものため。
教育長;え??何をいってるんですか?誰のおかげで、教育委員でいられるのか、誰のおかげかって、大きな権限、こんな地位を与えられているのか、他でもない知事でしょ。
その知事をいきなり刺すんですか。知事だけではない、今、進んでいる施策も全部、無茶苦茶になる。台無しになる。
ここにいる、課長や次長の首もとぶ。いいんですか?
この人たちを無茶苦茶にする。責任を持てるのか。
僕も不信任、自分もやってられない。辞める。自分のキャリアに傷がつく。
損害賠償請求、告訴します。教育委員会事務局の全員を敵に回すだけ。
もう信頼されませんよ。
それでなくても、前からAさんや事務局に、偉そうにしているのに。
わかんないんですか。そんなこともわからない人とは思わなかった。
もう、何言ってもダメ?罷免要求出しますよ。(省略)
時間もないし、なんだか、バカらしくなってきた。どうするんですか?
②「事務局職員に対するパワハラ発言」(項目要旨)
(1)2013年5月~14年2月、施策の進め方に異論や慎重意見を示す4人の府教委事務局職員に対し「配置転換」や「解職を仄めかしたり」「大勢の前で叱責」したと認定。
(2)このうち1人には「精神構造の鑑定を受けないといけませんよ」とパワハラに加え、精神障害者への偏見を助長するような発言をした。
<第三者委員会コメント>
①「極めて不適切で人権侵害とも言うべきだ」と指摘。
②条例改正案に慎重な立川委員にちらつかせた罷免要求などを「パワハラと認定されても不合理とはいえない」とした。

《中原教育長には「懲戒処分」→「罷免」しかない》
中原教育長の「和泉高校長時代」からの不適格性については、すでに「コラムーひとりごと5「民間登用―是か非か」{教育行政(校長)における民間登用}で、基本的考え方を述べたところである。
(原文はブログ「リベラル広場」内。再読してください。)

<中原教育長の「教育行政」に関ることの問題>
①元々、教育行政に関る基礎教養、品格、人格等が欠けていることは言うまでもないが、そこは「評価」の問題だとしても、こと今回の「パワハラ発言」問題は、本人の認識はまだ甘く、「セクハラ」と同等の重大な人権侵害事案。教育行政の中枢にいるだけに「警察幹部が泥棒をした」と同様の犯罪的認識を持つべきである。ということは自ら辞任することが、まだ賢明であるが、「まだ教育長にしがみつきたい」ということなので、手続に則り、「懲戒処分」から「罷免」(知事の議会承認)を淡々と行うしかない。
②精神障害者への偏見を助長するかの発言。
○中原教育長は、事務局職員に対する発言の中で「精神構造の鑑定を受けないといけませんよ」という発言をしている。この発言が、どういう前後脈絡関係でしたのか、第三者委員会は調査したのか疑問だが、本来、他のパワハラ発言と同様扱いせずに「精神障害者への偏見を助長するものでなかったか」も、調査するべきで放置すべき問題ではない。申し訳ないが、第三者委員会も、まだ人権感覚が十分ではないと言わざるを得ない。ただ中原教育長は、精神医学の専門知識を持っている者とは思い難く、「精神構造の鑑定を受けないといけませんよ」との上から目線の発言は、精神障害への侮蔑意識と精神医学の認識・知識不足の潜在意識から口走った発言と見るのが妥当だろう。
私としては「精神障害者への差別者『府教委教育長中原』」が、一人の職員を退職するまで精神的に追い込んで、このまま教育長に居座ることは許せず、「こいつ若造」は去っていただく。

<松井知事の任命責任と「解らない」「解っていない」責任を問う>
①松井知事は、元々はパワハラ被害を告発した立川教育委員には「組織決定した後に従わなければ、組織にはいられない。まず自ら組織を出るべきだ」と「辞職勧告」。
その一方、中原教育長のパワハラ発言については「問題ない」と断言していた。
それが幾日も経たない昨年10月31日、「教育委員としての職務職責を果たしてもらいたい」と述べ、一転して委員の残留を支持する考えを示した。
②松井知事が何故、一転したかは解らないが、あのまま中原教育長には「問題無し」立川教育委員には「辞めるのは、お前の方だ」では、中原教育長に対しては相当に批判的で立川教育委員には同情的な世論の中で、松井知事自身の政治的立場を悪くするだけだろう。
③それにしても松井知事が中原教育長の言った暴言が「パワハラ(差別)発言」と認めた訳ではなく、橋下大阪市長の傀儡知事で右翼ポリシーはあっても人権ポリシーは持ち合わせていない彼にとっては「セクハラ・パワハラに対する人権感覚」は「解らない」し「解っていない」だろう。
④それにしても先程、述べた「警察幹部が泥棒をした」と同様に犯罪的な発言をした中原教育長を、橋下大阪市長の顔色を窺いながらも放置しておくことは、松井知事自身の「職務怠慢」のそしりは免れず、好むと好まざるに関らず、任命責任を取る手続に淡々と取って頂くしかない。

《最後に若干の感想》
そもそも元をただせば、橋下前知事が「民間登用」の名目で「お友達人事」として中原氏を和泉高校校長に登用したのが事の発端(口パクチェック等)であるが、この「民間登用」には、どうも不祥事が多い。加えて「話が違う」とお叱りを受けるかもしれないが、安陪総理の「お友達人事」である「NHK経営委員会長等の無責任・暴言発言」等を見ても、同様に人材発掘・活用のセンスが悪く、情緒的(観念論)人材活用感覚は、保守・右翼派の共通した感性なのかと思ってしまう。
とにかくは身内の「お友達人事」の義理・人情は割り切って、府民のためにテキパキと中原教育長の罷免等、風通しの良い府教委に取組んで欲しい。
(民守 正義)