リベラル勢力総結集で政権交代!(63)

《Ken Sway Kenと管理者の【緊急事態条項等、憲法改悪阻止】》

《【九条改憲】麻生派提言は「悪魔のささやき」/高田 健(戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会共同代表)》

 自民党の総裁選挙で「憲法改正」が主要な争点になったのは今回が初めてだ。
 安倍(改憲)首相は総裁選直前には、秋の臨時国会に自民党の改憲原案を提出すると述べた。
 先に自民党麻生派は安倍支持のための政策提言で「(参院選で改憲派が3分の2を割り込めば改憲発議ができなくなるので)改憲の国民投票を来年夏の参議院選挙までに実施する」よう求め、安倍(改憲)首相はこれに賛意を示した。一方、石破茂元幹事長は「正直・公正」を掲げて安部政権の政治姿勢を厳しく批判しながら、改憲問題で急ぐべきは参院選の合区解消と大規模災害に備える緊急事態条項の創設だと主張。自衛隊明記の改憲には緊急性がなく時間をかけて9条2項削除、軍の保持を定めるべきだと主張した。
 安倍(改憲)首相は「国民が(憲法「改正」の是非を問う)国民投票をする権利を奪うことは、国会のサボタージュとなる」(『産経新聞』9月1日付)と強調した。
 しかし私達には「憲法『改正』国民投票」に反対する「権利」もある。
 この「権利」を行使するか、しないかは、主権者が決めることだ。『産経新聞』は、8月28日、「自衛隊明記の意義を説け!ゴールは『2項削除』と確認を」との主張を載せ「国民投票で自衛隊明記を決めることは、命をかけて日本と国民を守る自衛隊を国民が支える意志表示にもなる」と述べた。そして「9条2項を削除して自衛隊を軍に改め….るようにすることが憲法改正のゴールであるべきだ。衆参各院での3分の2勢力の形成に必要な公明党の理解が直ぐに得られる段階ではないが、これなくして日本の安全保障改革は完成しない」と露骨に本音を述べた。安倍(改憲)首相は26日、改めて改憲を訴え「今まで以上に全ての人生を懸け、努力を重ねる」と前のめりな発言をした。それでいて「(憲法改正の国民投票について)日本を、どのような国にしていくかという観点から1票を投じるものだ」「政権選択の投票でないと明確にしないといけない」(『読売新聞』31日付)等として、投票結果は自らの進退に直結しないとの予防線を張るのを忘れなかった。安倍(改憲)首相は、かつて総裁選での一般党員票で石破氏の得票を下回った事を想起しながら、今回は全力で党内の抵抗勢力である石破氏を叩き潰して、その勢いで改憲に向かって暴走しようとしている。

 しかし例え、党員票の多数を獲得したとしても、党内に安倍9条改憲と安倍政治に抵抗感を持つ勢力が相当数、存在することを示したことになり、9条改憲に消極的な連立与党の公明党等の動向にも重大な影響を与えかねない。臨時国会に自民党改憲案を提出しても、世論の支持は極めて厳しい情勢だ。保守傾向の共同通信社8月の世論調査でも、提出に「反対」が49.0%、「賛成」が36.7%。参院選前に改憲国民投票を実施するためには、現行の改憲手続法(国民投票法)によれば国会の発議(改憲案採決)後、投票日までに60日~180日の「国民投票運動期間」を設けなければならない。憲法の根幹に関わる9条等の課題の改憲国民投票を最小限度の60日で行なうということは、熟議を尽くすという法の本来の趣旨からして有り得ない事だ。参院選前の発議が日程から見ても困難極まりないことは、既に火を見るより明らかだ。10月から始まった臨時国会では、憲法審査会の議論は前国会で継続審議にした改憲手続法の「改正」法案の議論から始めなくてはならない。
 野党は同法の他の条項の改正も求めている。この議論は容易ではない。
 改憲発議を強行採決で行なえば、国民投票で世論が反発するのは必至だ。
 盟友麻生派の「提言」は、安倍(改憲)首相にとって難局に誘われる「悪魔の囁き」でしかない。(基本文献-週刊金曜日/管理者:部分編集)


《【沖縄基地問題の本質】沖縄問題は本土問題/阿部 岳(『沖縄タイムス』記者)》

 沖縄県知事選で、佐喜真淳氏と玉城デニー氏は同じ目標を掲げた。米軍基地問題を「終わらせる」こと。もちろん手法はだいぶ違う。佐喜真は安倍政権の全面バックアップを受けた。選挙期間中は言質を取らせなかったが、当選すれば国策である辺野古新基地建設を受け入れる以外にない。県民は選挙や県民大会で、新基地反対の民意を何度も示してきた。
 ところが政権は耳を貸さずに工事を強行し、埋め立て土砂を投入する直前まで既成事実を積み上げた。佐喜真は「対立、分断から対話、交渉、要望へ」と訴える。「そろそろ抵抗は潮時ではないか」と。知事が抵抗をやめれば工事は加速する。沖縄に今ある基地は米軍占領下の強権を背景に造られた。辺野古は、沖縄が認めて造らせる初めての基地になる。
 県民は、そのことも知っている。見え見えの争点隠しに騙される訳でも、振興策で命を売るわけでもない。「これ以上の基地はいらない」という極、自然で控えめな選択肢を、政権は奪おうとしている。基地を押し付けられて見返りを得るか、基地を押し付けられて、しかも見返りすらないか、という歪んだ二者択一を強いる。狙うのは2月の名護市長選の再現。
 新基地に反対で、痛みを覚えながら佐喜真に投票する人は確実にいる。
 ただ結果は、佐喜真の敗北だったが、それは多くの県民が、佐喜眞が知事になっても基地問題は決着しない事を解っていたからだろう。今も現場の抗議行動は続く。

 それを押し潰して新基地を完成させても、普天間飛行場の輸送機オスプレイが同じ沖縄の中で移動するだけ。巨大な嘉手納基地をはじめ、多くの米軍基地が、何の返還計画もないまま沖縄に留まる。一方、当選した玉城知事は、辺野古新基地建設を断念させることを目標に掲げた。今後、政権が工事を完成させるには当初計画の変更と、知事の承認が必須になる。
 その権限を最大限に生かす「翁長雄志知事の遺志を継ぐ」と主張する。
 しかし当選後は、いばらの道が待っている。安倍政権は、知事選終了後、直ちに工事を再開した。「沖縄の心に寄り添う」が真っ赤で悪質なウソを自ら露呈した。
 ヒトラーまがいの安倍政権は、まだ尚ある知事に残された権限も、「強行採決」で取り上げてしまう可能性も大だ。実際、新基地建設なしの普天間飛行場返還等、一切、検討していない。翁長氏が遺した、こんな印象的な言葉がある。「ウチナーンチュはずっと、自分達が持ってきた訳でもない基地を挟んで、いがみ合ってきた。それを上から見て笑っている人がいないか」。政権の権力者達が笑っている様子が目に浮かぶ。それだけではなく「もう一種類の人達がいる」と私は思う。いがみ合っている沖縄の方を見もせず、笑いもせずに、頬かむりをしている人達。「沖縄問題」は「本土問題」。圧倒的多数の力で沖縄に封じ込めた不条理を終わらせられるのは本土だけだ。基地の「本土並み」を約束した沖縄返還から半世紀近く。今、目を向けてほしいのは目先の結果でも勝因敗因でもない。
 またしても基地を沖縄の選挙の争点にさせてしまったことの罪である。(基本文献-週刊金曜日/管理者:部分編集)


《【右翼排外主義闊歩】幅を利かせる右翼排外主義政治:欧州統合がもたらす欧州の分裂/同志社大学教授-浜 矩子》

 欧州の欧州離れが進んでいく。欧州が欧州でなくなっていく。この頃、筆者にはそう思えてならない。実に気がかりだ。ハンガリーやポーランドで右翼排外主義政治が幅を利かせている。チェコ共和国でも、似たような傾向が現れている。言論と思想信条の自由が踏み躙られていく。基本的人権が危機に晒されていく。イタリアでも、オーストリアでも、スウェーデンでも、そしてドイツでも、政治の雲行きが怪しい。ハンガリーのビクトル・オルバン首相は、自分が確立したい体制は「不自由な民主主義(illiberal democracy)」なのだと豪語している。自由無き民主主義とは、一体何事か。人々の人権と自由が保障されているからこそ、民主主義なのである。こんなにも当たり前のことを、頭から否定しようとする人間達がいる。そのような人々が「統合欧州」の名を掲げる共同体の中に存在する。こんなことがあっていいのか。EU(欧州連合)が、この状態を放置していいはずがないだろう。
 さすがに、ブラッセルの欧州委員会本部においても、欧州議会においても、「不自由な民主主義」を掲げるオルバン氏に対しては、厳しい制裁につながる動きを立ち上げようとしている。ポーランドに対しても、行政による司法の蹂躙を止めるよう厳しく発信してはいる。
 ただ、ここで厄介なのが、実をいえばEUの存在それ自体が、オルバン氏や彼の仲間達の出現に一役買っているということだ。EUとしての一律のルールを、お仕着せられたくない。
 ブラッセルのEU官僚どもに「ああせい、こうせい」といわれるのは、まっぴら御免だ。
 祖国に自由を!自由無き民主主義を掲げながら、オルバン氏は、こんな類の事もいう。
 EUを敵に仕立て上げることが、右翼排外主義者達にとって結構、都合がいいのである。

 ポピュリスト達の求心力形成材料として、EUの存在が使われてしまう。
 EUに中央集権制を持たせようとすればするほど、そういうことになってしまうのである。
 この問題は、EUがEUである限り、つきまとってくる問題だ。基本的人権と民主主義と自由。これらの原理を高く掲げる。それが欧州の本源的な心意気のはずだ。
 だが、その旗印の下に「一つの欧州」を声高に唱えれば唱えるほど、そのことが、人々を相互に離反させる国粋主義のメッセージに勢いを与えてしまう。大いなる矛盾だ。
 これがあるから、筆者はどうしても欧州統合という概念に懐疑的になる。なまじEUがあるばかりに、欧州の中に欧州らしからざる人権侵害や国家主義が芽生えてしまう。
 統一を進めようとすればするほど、分裂の種を撒く事になってしまうのである。
 人権と民主主義を高く掲げてこその欧州だ。この欧州的なるものから、欧州の一部が遠ざかっていく。いや、一部ではないかもしれない。櫛の歯が抜け落ちるが如く、欧州の欧州離れが進んでいく。そのようなことを許していいのか。欧州の欧州離れをどう食い止めるか。
 統合がもたらす分裂にどう歯止めをかけるのか。答えよ、欧州。(基本文献-週刊金曜日)
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《【グループZAZA・連続講座】メディアの現場から
-歴史を振り返り、今を考える-》

◎講師:斉加 尚代さん(MBS放送番組ディレクター)
◎日時:2018年11月25日(日)午後2時~
◎場所:エルおおさか6階大会議室(大阪市中央区北浜東3-14)
 ●Osaka Metro(旧大阪市営地下鉄)谷町線・京阪天満橋2番出口より徒歩約670m


《2018南京の記憶をつなぐ映画祭》

◎日時:2018年12月2日(日)午前9時50分~午後4時まで(開場受付9:30~)
◎場所:エルおおさか南館5階ホール(大阪市中央区北浜東3-14)
 ●Osaka Metro(旧大阪市営地下鉄)谷町線・京阪天満橋2番出口より徒歩約670m
◎費用:一日通し券/前売り1500円/当日2000円/単券800円
◎主催等:「2018南京の記憶をつなぐ」実行委員会/連絡先:銘心会南京090-8125-1757


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(民守 正義)