リベラル勢力総結集・奴隷労働法制等阻止!(82)

《Ken Sway Kenと管理者の【緊急事態条項等、憲法改悪阻止】》

《【インタビュー】官僚らによる一連の不始末-官僚らによる一連の不始末:物語のない夢のよう/辺見庸(小説家)》

 「夢をみているようだ」と作家、辺見庸さん(73)は言う。財務省の官僚らによる一連の不始末のことだ。「この国はすでにファシズムに侵されている」と10年以上も前から語り続けてきた辺見さんなら、鋭い批判をするものと思っていたら、珍しくボーとした顔で「夢」や「ばか」の話を始めた。どういうことだろう。
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<社会もメディアも批判力を失った>

 「僕は老人だから、うつらうつらしている事が多いのだけど、なんだか夢をみている気がするね」。悪夢なのか。「いや悪夢とも言えない、滑稽でもなく面白くもない、語るに値しないくだらない夢」森友学園の公文書改竄を巡る佐川宣寿前国税庁長官、加計学園問題についての柳瀬唯夫元首相秘書官、テレビ朝日の記者に対するセクハラ問題で辞任した福田淳一前財務事務次官らの一連の報道に、さほど興味をそそられないと言う。「話すにも力が入らない。話すべき物語なんか全然ないから」辺見さんは昨年秋から小説「月(にくづき)」の執筆に没頭している。2016年夏に相模原市で起きた障害者施設殺傷事件に想を得た幻想的フィクションで、現在原稿用紙400枚分ほどがKADOKAWAの書籍PR誌「本の旅人」に連載されている。「僕は飽きっぽい方だけど、あの事件には興味が尽きない。考えを深めるほどブーメランのように自分の日常を壊してくるから、考えるのが辛いし、難しいのだけど、止められない」人権、共生といった理念のほころび、「純粋」と背中あわせの激しい倒錯…つまり現代の人間の謎を探れば探るほど、これまで気づかずにきた異様な病巣が見えてきたという。対して一連の官僚の堕落はあまりに低次元で、論ずる気にもなれない、ということだ。
 「顔貌」という言葉がある。顔だち、面構えのことだ。
 新作「月」には登場人物達の顔貌が事細かに描かれるが「一連のキャリア官僚は顔に面白さがない。子供にだってわかるウソをシレっと言う顔には人間の不可解さも何もない。石の如き無感情だけ」。顔貌といえば、英国のブレア首相、米国のライス大統領補佐官(いずれも当時)が思い浮かぶ。03年に始まったイラク戦争の前と後で同じ人間かと疑うくらい変わり果てた。イラクに大量破壊兵器があるとウソをつき通したせいか、瑞々しかった顔が、何かにつかれたように精気を抜かれていた。そんな話を差し向けると辺見さんは「顔の時代が終わったってことじゃないのかな」と言う。「安倍もそうでしょ。病気を理由に辞めた第1次安倍内閣の末期の惨めな顔ったらなかった。癌の治療中だった僕と同じ病院に入院したときは亡霊のような顔をしていた。でも今のあの人は国会で何を言われても平気な顔だね。ブレアだってライスだって、一定の羞恥心、挫折が顔に出ていたのだけどね。今は顔が“表象”たりえない時代なのだよ」ウソをついても顔色一つ変わらない。

 恥に苛まれる事もないのは何故なのか。「社会の方も、けしからんという義憤が爆発しないだよね、フェイク(偽)が常態化したから」。ウソを語る人間だけでなく、それを聞く社会の方も、すっかりウソと偽善に慣れっこになった、ということだ。
 福田のものとみられるセクハラ発言には、性的な面だけでなく、他人を見下した態度を私は感じる。キャリア官僚やその家族が気軽に「民間の人達は気さくでいいですね」「それは民間の人に声を上げて貰わないと」と口にするのを何度か耳にしてきた。
 そこには自分達と民間人とは違うという意識がある。官僚達の振る舞いの底には、そんな民間人軽視、蔑視があるのではないか。そんな直感をぶつけると、共同通信の記者時代、官僚とも接してきた辺見さんは「違うよ」と否定した。「官僚は蔑視とも軽視とも思っていないよ。単に民間人なんて眼中にない。欧州や中国と比べてみても、日本のキャリア官僚は数も少ないし、住居など福利厚生、身分保障でも高い位置にいる。明らかな特権階級で、その分、優秀だと言われてきた」確かに政治は三流だが、官僚は一流といった「神話」を、かつて聞いたことがある。「何が優秀かといえば、とにかく上に徹底的にへつらうところ」そこで辺見さんは「ばか」という言葉を持ち出した。「語源の一説が中国にある」。
 秦の時代に権力のある宦官が自分の敵を探し出すため、ある策を考えた。
 宮中に鹿を持ち込み「珍しい馬です」と皇帝に捧げた上で宦官は「これは馬だな」と一同に聞いた。彼を恐れた役人は「馬」と答えたが、彼を恐れなかった者は「鹿」と言ったため、殺されてしまったという話だ。「アホな上司に異を唱えないで、一緒になって『馬』だと言う。今、問題になっている官僚達は、これを地でいく話で基本構造は同じ。安倍(首相)が『馬』だと言い張れば、それに隷従するのが美徳だから、みんなして『馬』だと口裏を合わせる。中には苦しむ役人もいたり、気合の入った役人が『あれは鹿じゃないですか』と言ったりすれば、暗殺はされなくても、酷い目に遭う」ここ10年ほどで急速に時代が変わったと辺見さんはみる。「隷従を嫌う“義人”が、かつては結構いて、若者達が拍手を送ったが、今は怒る者が浮いちゃって異常視される。一生懸命語り、興奮して論を展開すると『この人おかしい』『精神が変』『何かの組織に入っているのじゃない?』という目で見られる。社会もメディアも批判力がとことん落ちた。テレビキャスターがこんなにも薄っぺらな、あんちゃん風になった時代ってないんじゃないの。ファシズムの時代って、全てが子供っぽくなるのだよ」6月16日から岩波ホール(東京・神保町)で公開されるドイツのドキュメンタリー映画「ゲッベルスと私」は、ナチス・ドイツの宣伝相の元秘書で106歳まで生きた女性の独白を映し出す。「私は言われた事をタイプしていただけです」と語り、自責の念を見せない姿は、ドイツの哲学者ハンナ・アーレントが描き出したホロコーストの責任者、アイヒマンの「悪の凡庸さ」をマイルドにしたものに見える。犯した事のスケールは遥かに違うが、「国会で証言する官僚達の迷いの無さ、石のような無表情、鉄面皮に通じる」と辺見さん。「証言する際、特段の人格崩壊も号泣も葛藤もない。ドイツはまだしも、日本は戦中も戦後も大して変わらない官僚制が続き、一度も断絶することがなかった。そういう面では、今の官僚の姿は何も珍しくはない。これからも変わる機会はなく、鹿を馬だと言い続けるだろうね。絶望的だね」絶望から脱する道はあるのだろうか。「絶望を絶望として正視すれば、ひょっとしたら、フェイクではない何かが見えてくるかも。でも希望なんかないよ」

■人物略歴:へんみ・よう
 1944年宮城県生まれ。早稲田大卒、共同通信記者時代の78年に中国報道で日本新聞協会賞、91年「自動起床装置」で芥川賞、94年「もの食う人びと」で講談社ノンフィクション賞。96年に独立。2016年に「増補版1★9★3★7」で城山三郎賞。(毎日新聞)


《【訃報】毎日新聞社特別編集委員:岸井成格さん(73歳)ご逝去:お世話になりました》

 毎日新聞社特別編集委員でニュース番組のコメンテーター等を務めた岸井成格さんが15日、肺腺癌のため自宅で死去した。後日、お別れの会を開く。東京生まれ。
 1967年慶応大法学部卒。同年毎日新聞社入社。ワシントン特派員、政治部長、論説委員長、主筆等を歴任した。コメンテーターとして、テレビやラジオ等に数多く出演。
 2013年から16年までTBSの夜のニュース番組「NEWS23」では、ニュースを分析し、掘り下げて伝えるアンカーを務めた。分かりやすい解説と歯に衣着せぬ発言で定評があり、14年には優れたテレビ作品等に贈られる「橋田賞」を報道番組の解説者として受賞した。
 16年にはTBSと専属契約を結んで「スペシャルコメンテーター」に就任した。
 実は数年前、岸井さんとは阪大松下講堂での講演(パネルディスカッション)で出会い、講演後、私は厚かましくも押しかけ、本ブログ「リベラル広場」を紹介し、それから個人的にも読者として、あるニュース等の裏話的な情報提供や意見交換にも付き合って頂く等、本当に気さくに接して頂いた。具体的に、どのニュースとは言い難いが、今までの「特ダネ情報」と銘打った記事には、岸井さん情報も、実は含まれている。それだけに岸井さんの御逝去に涙が止まらない。最後に岸井さんから頂いた言葉「これからは、君のような、まじめな市民メディアがマスコミの健全化に貢献する。ぜひ頑張ってくれ」という心遣い溢れる御言葉を身に染み込ませて、哀悼の意を表したい。(参考文献-毎日新聞/文責:民守 正義)


《【南北デタント】朝鮮中央通信「拉致は解決済み」米朝首脳会談は<「南北+米」「南北+米中」で行いたい>が南北の意向。益々「蚊帳の外」の安倍》

<「拉致は解決済み」朝鮮中央通信、安倍政権を批判>

 朝鮮民主主義人民共和国(以下「北朝鮮」)の朝鮮中央通信は12日、「日本人拉致問題の解決」を嘯いている安倍(戦争)首相らを名指しし「日本の反動層が既に解決した『拉致問題』を再び持ち出し世論化するのは、稚拙で愚かな醜態だ」と非難する論評を配信した。
 「拉致問題解決済み」の本ブログ「リベラル広場」見解は【「叛-安倍」リベラル勢力の総結集!(1-74) 《宋日昊・朝日国交正常化交渉担当大使が警鐘:「安倍」の圧力一辺倒は半島有事の引き金になる/ 成田俊一(ジャーナリスト)》】に掲載済み。
 論評は「全世界が来たる朝米首脳会談を朝鮮半島の素晴らしい未来の一歩と積極的に支持歓迎している時に、日本だけが捻じれて進んでいる」と指摘して「安倍政権が北朝鮮への制裁と圧力の継続を訴えている」と批判した。北朝鮮メディアは、トランプ米大統領が首脳会談に応じると表明した3月以降、米国への非難を大幅に減らす一方、安倍政権への批判を強めている。一方、南北関係筋によると、金正恩朝鮮労働党委員長は4月27日の南北首脳会談の際、日本人拉致問題について、北朝鮮が公式の立場として繰り返してきた「解決済み」という言葉を使わなかったという。

<評価>

1:先ず北朝鮮は、現在の米朝関係等の問題解決にあたって、安倍自身が「日米一体」と豪語している事から、日本の必要性を感じていない。核兵器廃棄問題をはじめとする枠組みを、南北朝鮮プラス米国、ないし南北朝鮮プラス米国、中国を想定している。
ここには日本要因の討議は当面、不要である。米国に関しては、米朝首脳会談を前に、北朝鮮に抑留中の米国人3人が釈放されたが、それは米朝関係の雰囲気改善のための環境づくりであり、「制裁と圧力の効果」等、関係ない。加えて朝鮮戦争では、日本は「戦争特需」で、ウハウハ儲けていただけであり当然、交渉の当事者ではない。
2:仮に日本側が「拉致問題」を持ち出したいとしても、米国トランプが言うとおり「日朝二国間問題」であり、トランプや文大統領に「言っておいてチョウダイ」という話ではない。だから金労働党委員長は「何故、直接に言いに来ないのか」と32歳の北朝鮮指導者に舐められるのだ。要は百歩譲って「拉致問題」を対話の俎上に上げるなら、基本的に良好な二国関係が成立、ないし成立の見通しがある時でなければ話にならない。
ましてや「北朝鮮に圧力をかければいい」という対応で拉致問題が進む訳がない。
3:拉致問題については、基本的に北朝鮮のみならず、蓮池透氏等や「一部家族の会」は、安倍に対し、拉致問題を自己の国内基盤を固めるために利用しているとして、強い不信感を持っている。(参考文献-孫崎享のつぶやき/文責:民守 正義)
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職場(仕事)における労働・人権相談(ハラスメント・メンタルヘルス等、含む)
*大阪府労働相談経験10年以上。*産業カウンセラー資格、有り。
*但しメンタルヘルスの場合、もし心療内科等に受診されている場合、または、その受診の方が望ましい場合は、当該医師の指導を優先し、カウンセリングを断る事もありますので予めご了承ください。【費用:交通費等、実費+α(委細相談)】
②「企業内人権研修」等の講師派遣も行います。【但し有料(2万円程度-委細相談)】
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(民守 正義)