リベラル国民の拡大・結集で憲法改悪阻止!(5)

《Ken Sway Kenと管理者の【緊急事態条項等、憲法改悪阻止】》
《「憲法をとりもどす」のはどっち?/あすわか「憲法カフェ」》

 憲法は、時代に、現実にあっていない!?本当でしょうか?あすわか(明日の自由を守る若手弁護士の会)に、語り合って頂いた。
**参加者***
K/黒澤いつき
 あすわか共同代表。やんちゃすぎる2児を追いかけ続ける毎日(弁護士業は一旦閉店中)
T/堅十萌子
 育児に家事に、仕事に…奔走するママ弁護士。
Y/弓削田理絵
 すっかり憲法を知った気になるも「自衛隊」は合憲?違憲?加憲論に惑わされる(司会-編集部員)
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Y:安倍さんが「憲法に自衛隊を明記する!」って言い出したじゃないですか。何かよく分からなくて。それで今度「憲法おしゃべりカフェ」に行ってきます!
K:ちょ、ちょっと待って!それって日本会議系のですよね?まぎらわしいけど(笑)。

 “本家本元”のあすわか(明日の自由を守る若手弁護士の会)の太田啓子弁護士がはじめた「憲法カフェ」とはだいぶ違うのです。
T:「憲法カフェ」は憲法を身近に感じられるように、「憲法を知る」=「知憲」を目的として始まったのだよね。今、各地であすわか弁護士が講師役となって勉強会が開催されています。
 それが効果的だと思われたのかな?憲法について皆で考え、語る事はいい事だと思う。

 でも、もし「嘘」を教えているとしたら大問題。
K:例えば〈東日本大震災を例にして、被災地ではガソリン不足で救える命が救えなかった。
 それは憲法に「緊急事態条項」がなかったからだ〉とか。でもガソリン不足はデマだったし、そもそも緊急時において必要なのは、権限を現場(地方自治体)に下ろす事だって、被災地の弁護士会は「自分達を改憲のダシにするな」と本当に怒っていたのだから。
T:緊急車両の往来に邪魔だからって、勝手に家を壊されたりしたら嫌でしょ?
 緊急時こそ、政府が私達の権利を侵害しないように、きちんと規定しないと。
 そもそも憲法は権力(者)を縛るもの。それを立憲主義って言うのだけど、中学や高校で習わないから皆、知らないのですよね。
K:大学の「講義では聴いた事がない」ってツイートした政治家もいたよね。
 東京大学法学部出身で自民党憲法改正推進本部の起草委員でしたけど。
Y:私も習ってないかも(苦笑)。

<誰が憲法を変えたいの?>

T:イメージでたとえると…、暴力団対策法を“○○組組長”が「より良く変えましょう!」と言ったとしたら賛成しますか?
Y:あ、それはイヤですね。だって都合よく変えられてしまうとも限らないですか!
T:今、安倍さんがしようとしていることはそれと同じ構図です。安倍さんは権力の中枢にいる人ですよね?憲法に縛られている側がその憲法(規制)を変えようと必死になっている。
 先ず、これが怖くないですか?
Y:怖いです。じゃあ災害救助で頑張っている自衛隊を憲法に明記するだけっていうのは?
K:安倍さんは「違憲の存在に貶められた自衛隊」みたいに言っているけど、自衛隊は違憲じゃないって長年言ってきたのは政府(≒自民党)でしょ。
T:そうそう。私は異論がありますが「自衛隊は違憲ではない」というのが従来の政府見解です。
K:それなのに改憲したいから今度は急に「違憲の存在」なんて言い出した…。
T:多くの人にとっての自衛隊のイメージって災害救助で頑張っている姿だと思うのです。
 でも安保関連法によって自衛隊は海外で武力行使や武力での協力ができるようになった。
 つまり多くの人が思い描いている今までの自衛隊像とは全く違う自衛隊を憲法に明記する事になるのですよ。
Y:ではミサイルを打ち上げている朝鮮民主主義人民共和国(以下「北朝鮮」)の脅威に備えるという理屈は?

K:はぁ…正確な事実を知ってほしい。ミサイルの落下地点の襟裳岬約1180キロメートルって、日本じゃないし「日本上空通過」って言うけど、国際宇宙ステーションより高い地上550キロの宇宙空間を通過している。どこの国の領空侵犯にもならないように合理的に計算して撃っています。それを、さも日本が狙われたかのように扱う日本政府やメディアの方が、よっぽど怖い。
T:9条を貫くと言うと「お花畑」と言われるけど、「武力で解決できる」と言う方が、よっぽど「お花畑」だと思いませんか?武力では何も解決できない事を私達は学びました。
 しかも日本は原発にミサイルを撃たれたら終わりなのに、政府は次々と稼働させている。
 矛盾もいいところ。私達は今一度、戦争の現実を思い出さないといけない。この間、北朝鮮のミサイル発射を受けてJアラート(全国瞬時警報システム)が発令されました。
 テレビ画面が突然変わり非常に緊張した空間になった。特に子供がいる家庭は「早く終わって!」と願い、画面が戻った時はホッとしたと思う。戦争というのはこの緊迫した空気が日常になるということなのです。
K:そう。対話で解決する方が、よっぽど現実路線です。

<隣の子もうちの子も>

Y:確かに…ただ万が一攻められたらって思うと不安です。
T:武力で自分や大切な人を守れると思いますか?そもそも戦う人は誰?決して他の誰かではない、私達なのですよ。「国を守る」=「自分達が守られる」ではないことに気づいてほしい。
 政治家の言う「国民を守るために戦います」って言葉は、「他国と揉めたから貴方達が戦争に行ってね」と言われている事と同じなのです。国のトップの人達が始めた戦争のために、私達が全てを犠牲にする。殺したり殺されたりすることなのです。
 それに「子どもを守るために戦う」と言う人もいるけど、それは戦争の実態を分かっていない。家族を守るための戦争なんてない。家族が犠牲になるだけ。
 家族を守るためには戦争をしない国にするしかないのです。
Y:自衛隊員でなければ戦争に巻き込まれないと思っていました。

T:自分達が自衛隊に入らない確証はありますか?今、非正規雇用の割合が4割で、これからもっと増える可能性だってある。そんな時、安定した職として自衛隊が魅力的に映る可能性は高い。現に米国では、既に低所得者層が軍隊に入る「経済的徴兵制」と言える状況が現れています。それに自衛隊員にならなくても、戦争になれば民間が軍事を請け負うのですよ。
 だから戦争とは関係ない仕事に就いたのに、ある日突然、戦争に巻き込まれる事だってある。また自分は高齢だから兵にならない、大丈夫と言う人もいますが、軍事社会で一番偉いのは軍人。戦えない人は冷遇(差別)されます。食事や医療費等、全て軍人が優先されるでしょう。戦争になれば無関係でいられる人は、全くいないのです。
K:軍事関連産業を国の基幹産業にしようという政策もあるみたいだけど、もしそうなって戦争によって職を得る人、戦争がないと食べられない人が生まれてしまうと…戦争と貧困から抜けられなくなります。自分は関係ないと思ったら間違い。
T:もし戦争になったら、戦いにいくのは私達です。だから戦いたくない、うちの子は行かせたくないと思うなら、どんな国であろうと話し合いしかないのです!

<戦争をしないために>

Y:そうですね。ただ「憲法おしゃべりカフェ」でも、戦争をしないために憲法を変える必要があるのだって言っています。
T:特定秘密保護法や安保法制、共謀罪に賛成し、憲法9条を変えようという人達も、その目的は、テロや戦争を無くす事だと言います。目的は私達と同じなのです。でも、その方法が正反対です。ではテロの温床となるもの、戦争の原因はなんだと思いますか?

Y:宗教や民族の対立…それに貧困、差別、著しい格差とか…。
T:そうですね。それらがテロや戦争の原因・温床なのです。戦争やテロをなくしたいなら、貧困、差別、格差、宗教や民族の対立等を撲滅させなくてはならないのです。
 これをしっかり覚えておかなくてはなりません。その上で、現行の憲法が対応していなければ、変える必要があるでしょう。
Y:憲法はそれに対応していますか?
T:14条(法の下の平等)、19条(思想および良心の自由)、20条(信教の自由)、24条(個人の尊厳、両性の平等)、25条(生存権)、26条(教育を受ける権利)には、民族や宗教、性別、思想や信条で差別されないし、皆、違っていていいこと、義務教育の無償化や健康で文化的に生きる権利があると書いてあります。また国家が個人の権利を不当に侵害しないように細かく刑事司法手続きを定めたのが31条から40条。そして個人の尊厳と自由を根底から侵害するものとして戦争と武力の保持を禁止した9条がある。
 憲法には戦争やテロをなくすための規定が網羅されていませんか。
 それは悲惨な戦争を経て、その経験と反省から得た人類の叡智だと思います。

<憲法に現実を合わせる>

Y:なるほど。憲法に書いてある通りにやればいいんですね。それなのに何故、変えようという声に賛成してしまう人達がいるのでしょう。
T:一つは、日本国憲法を知らないから。学校教育でしっかり教えられないですからね。
 そして、もう一つは憲法を体感できていないからだと思います。例え憲法を知っていたとしても、そこに書かれている自由や権利を体感できていなければ、その経験がなければ、こんな憲法なくなったっていいって思いますよね。安倍さんは「憲法を国民の手に取り戻す」と言いました。確かに今の憲法は現実と離れている。でも、それをどちらに取り戻すのか。
 憲法を現実に合わせるのか。現実を憲法に合わせるのか。そこが問われるのではないでしょうか。
K:戦後、憲法で男女平等が保障されたけれども、昭和40年代まで女性の定年は30歳でした。その時、憲法に男女平等って書いてあるのに何で定年に性差があるのか、と闘った女性達が、いたから男女同じ定年になった。憲法に書いてあるから無条件に権利が獲得できたのではなく、多くの人達が社会を憲法に近づけようと闘ったからこそ今がある。
 それこそが私達の手に「憲法を取り戻す」事ではないですか?憲法に書いてある事を実現するために私達も立ち上がって闘っていかないと。(基本文献-週刊金曜日/管理者:部分編集)


《【人権侵害】周南いじめ自殺:部活指導の適否、第三者委が判断放棄》

 山口県周南市で昨年7月、県立高校2年の男子生徒(当時17歳)が自殺した問題で、県教委設置の第三者委員会(委員長、田辺敏明山口大教育学部教授)は21日、記者会見し、生徒が自殺の8日前から参加していた野球部の練習で、顧問の指導が適切だったかについて、県教委に判断を委ねる方針を示した。遺族らは「第三者委の責務を放棄している」等と反発している。第三者委は記者会見で最終報告書の概要版(21ページ)のみを公表。
 本体の報告書(183ページ)は「生徒への聞き取りが、公表を前提にしたものでなかった」として非公表とした。毎日新聞が独自に入手した最終報告書には、学校生活で一部に苛めがあったと認定し、野球部での練習もストレス要因になったとした。
 一方、野球部の詳しい練習内容には踏み込まないまま「練習メニューに加減がなされていた」等の顧問の主張を載せ、顧問の指導について「練習における配慮が十分だったか検討の余地がある」と記載するに留めている。会見で顧問の指導の適切さを判断しなかった事について、田辺委員長は「運動部の練習が適切なのか客観的な基準が分からない」と述べ、県教委に判断を任せる意向を示した。遺族は「顧問の指導を含む教員の対応について第三者委の調査が不十分」として、村岡嗣政知事に第三者委の構成員を返る等して再調査するよう要望する意向だ。苛め調査に詳しい野口善國弁護士(兵庫県弁護士会)は「第三者委は顧問の言い分を鵜呑みにせず、別の教員や生徒の証言に照らして事実認定すべきだ」と指摘。

 また「学校事故事件遺族連絡会」世話人の山田優美子さんは「そもそも身内の県教委では信頼できないから第三者委を設置したはずだ。あくまで県教委は調査される側であり、県教委に判断を委ねるのは見当違いで、第三者委の責務を放棄している」と話している。

◆最終報告書の骨子

・男子生徒は学校生活で日常的に、からかわれる等“いじり”を受け、一部は苛めに該当する。
・個々の苛めや“いじり”は、多数あるストレス要因の一つで、一つ一つの影響は少ない。
 苛めのみを自殺の原因と考える事はできない。(管理者:「苛め」の被害者心理を全く理解しておらず、これ自身が「重大な人権侵害結論」だ)(基本文献-毎日新聞/管理者:部分編集)
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(民守 正義)