「叛-共謀罪」とリベラル勢力の統一へ(15)
《Ken Kenと管理者:民守の【叛-共謀罪】キャンペーン》
<【共謀罪-国会状況】金田法相:野党辞任要求「まだ質問しないで」文書配布>
8日、ついに4野党から金田勝年法相は辞任要求を突き付けられた。管理者もインターネット国会中継を見ていたが、答弁時間の8割は質問者の復唱。肝心の答弁2割は「質問外の自論」か「今は答えられない」の二点張り!さすがに、このマトモに答弁できず、審議も頻繁にストップする状況で予算委員長ですら、ヘキヘキ状態。そうしたヘキヘキ状態の揚げ句に「審議は法案提出後に」と求める文書の作成を法務官僚に指示し、委員会で内容問題視されると、簡単に撤回―。見るに堪えない「金田法務大臣一人ドタバタ喜劇」発揮ぶりだった。でも金田大臣は、一橋大卒の元大蔵官僚で経歴は秀才そのものだという。「学歴と仕事能力は別物」というが、それでも何故、“ボケ丸出し”が大臣に任命されたのか。任命された金田法務大臣も問題だが、任命した安倍(独裁)総理の“人選ボケ能力”にも呆れの極みを感じる。しかし、そこには自民党内部の人材在庫整理の事情もあるようだ。特に金田大臣の入閣は論功行賞による“在庫一掃”だ。昨年の参院選、野党統一候補に苦戦した東北6県で、地元・秋田だけ自民が勝利。その“ご褒美”に参院2期、衆院3期目にしてようやく初入閣を果たしたが、本人は身の程知らずというか、用意されたポストに不満タラタラ。「出身官庁の財務相をやりたかったようです。最近の法相は、大臣待機組の解消ポストといわれるほど軽量級の扱いになっています。元々プライドの高い人だけに、法相ポストをハナから舐めており、もちろん必死で共謀罪の勉強をする事等ない。おまけに常に上から目線で、他人を見下しがちだから、官僚のペーパーをそのまま読む事を良しとしない。生半可な知識しかないのに、出しゃばって“断定”したりするから手に負えません。答弁に矛盾が生じ、野党が反発するのは当然ですよ」(政界関係者)地元秋田の政界関係者もこう言う。「07年の参院選で金田さんは落選しました。自民王国の秋田では余程の事です。これは彼の傲慢な態度が有権者の反発を買ったからです。常に自分は大物だと見せたがる。諭すような話しぶりで、相手を小バカにするのです。国会の答弁を見ていても、普段そのままといった感じです」金田大臣は8日、「私もしっかりと誠心誠意、職責を果たす思いで臨んでまいりたい」と反省したが、リベラル野党の辞任要求に与党からも「やむを得ない」の声が-。どうやら金田法務大臣の「罷免」も「共謀罪-法案阻止」の闘争に巻き込まれたようだ。(参考文献-日刊ゲンダイ/文責:民守 正義)
<日本出版者協議会も「共謀罪-反対声明」>
[声明文:要約]
今国会に提案予定の共謀罪は、これまで何度か国会に提案されたが「市民団体、労働組合等も対象になる」「犯罪が実行されなくても、心の中で思った事で逮捕される」等の批判があり、その都度、廃案になっている。今回の共謀罪(「テロ等準備罪」)はおおよそ次のとおりである。①適用対象の「組織的犯罪集団」を〈刑務所に4年以上入ることになる犯罪〉の実行を目的する団体、処罰に関して②犯罪行為の具体的・現実的な「合意」③犯罪の計画だけでなく「凶器を買うお金の用意」「犯行現場の下見」など「準備行為」の実行を条件とする事で、これまでの共謀罪の適用範囲を限定するとしている。
犯罪行為が行われていない段階(犯罪を計画したとき)で処罰する点では、これまでの共謀罪と何ら変わりない。呼び名を改めて共謀罪を衣替えしたものと言える。共謀罪(「テロ等準備罪」)には様々な問題点がある。特に以下の5点は見逃す事ができない。
①依然として「組織的犯罪集団」の定義が曖昧であること。
②対象犯罪の範囲は絞るとしているが、300を超えていること。
③「合意」や「準備行為」等の「共謀」に関する捜査は、その集団の構成員の内心や、その集団の内部に及ばざるを得ないこと。
④国際組織犯罪防止条約に加わるための法整備に必要だとしているが、この条約は国境を越える経済的組織犯罪への対処を目的するもので、テロ対策とは全く関係ない。
⑤東京五輪・パラリンピックでのテロ対策としているが、日本は国連のテロ関連条約の全てに加盟し、国内法を整備しているので、新たなテロ対策の法律の必要性はない。
特に③の「共謀」の疑いを理由とする段階からの捜査が可能となれば、盗聴や捜査協力者を使った潜入捜査が多用される筝が予想される。そうした捜査は、市民団体や労働組合の活動内容に踏み込むおそれがある。それは市民団体や労働組合に参加する市民や労働者の「内心の自由」や表現活動等を萎縮させたり侵害する事に繋がる。
一般社団法人日本出版者協議会は、内心の自由や表現の自由を脅かす共謀罪(「テロ等準備罪」)を新設する法律案の国会への提出に強く反対する。
以 上
◎【ご案内】映画『共謀罪、その後』第1話
https://www.youtube.com/watch?v=wp1rz9dOovE
《今、何故「大阪万博」?(昨日からの続き)》
― 岡本太郎が込めた思い ―
現実味を帯び始めた2025年の大阪万博。昨日の記事の通り、理念を置き去りにした支離滅裂な構想案で、このままでは政財界の満足と利益のために、公金が食い物にされる事は避けられない。一方で「人類の進歩と調和」を掲げ、6421万人を超える入場者数を記録した1970年の大阪万博は、興行として成功を収めただけでなく、その後の社会のあり方に大きな影響を与えた。開催から半世紀近くが経ち、漠とした成功イメージだけが残りつつある今こそ先人達が、あの万博に込めた志や葛藤を振り返る必要がある。そうする事で、理念も議論も置き去りにした2025年構想のばかばかしさが浮き彫りになる。
■本当のテーマは「不調和」と「知恵」だった
1965年、日本政府が万博誘致のために設置した大阪国際博覧会準備委員会は、万博の理念を起草する「テーマ委員会」を立ち上げる。委員長は、物理学者で東大総長を務めた茅誠司。副委員長は、京都学派の中心的な存在だった桑原武夫。委員には日本人初のノーベル賞受賞者・湯川秀樹、ソニー創業者・井深大、建築家・丹下健三、作家・大佛次郎、ジャーナリスト・松本重治ら、そうそうたる名前が並んだ。あまり知られていないことだが、桑原らが中心を担ったテーマ委員会が当初、採用を検討した言葉は「不調和」と「知恵」だった。
念頭にあったのは例えば水俣病であり、ベトナム戦争だった。
科学技術文明がもたらした困難と、民族・国家・イデオロギーを巡る紛争。
そんな人類を巡る「不調和」に、どんな「知恵」を出し合えるのか。当時の世界を見渡して、そんな壮大かつ切実なテーマにこそ、取り組むべきだと見定めた。
通産省が当初、用意していたテーマ案は「産業発展と人類平和」「全ての国を先進国に」「豊かな生活を人類の手に」といったものだった。桑原らテーマ委員会の問題意識の鋭さは明らかだ。2025年構想における議論との落差を思わずにいられない。
■6421万人動員の原動力
最終的な表現は「人類の進歩と調和」に落ち着いた。過去の万博のテーマとの重複を避けるなど調整を重ねた末、より前向きな言葉が選ばれた。当時、小学生以上だった人であれば知らない人はいないであろうこの言葉が、右肩上がりの時代の追い風をめいっぱい受け止める帆の役割を果たした。'70版大阪万博の正式名称は「日本万国博覧会」だ。敗戦国として焼け野原から立ち上がり、高度経済成長を続ける中で、1964年には東京五輪を成功させ、先進国クラブと言われたOECD加盟も果たした。68年にはGNP世界2位を達成した。国家プロジェクトとして、新生・日本を世界にアピールするには「知恵」ではなく「進歩」「不調和」ではなく「調和」でなければならかったとさえ思える。大行列の発生源となったアメリカ館の「月の石」は「知恵」というよりは「進歩」の賜だろうし、77もの参加国を集めたのだから、課題としての「不調和」よりも、理想としての「調和」を強調するのが相応しい。
いずれにせよ2010年の上海万博が7308万人を記録するまで破られる事のない入場者数を記録できた事に「進歩と調和」が貢献したことは間違いない。
■シンポとチョウワの影
一方で、「知恵」が「進歩」に、「不調和」が「調和」に置き換えられた事で、桑原らテーマ委員会の問題意識がぼやけてしまった事も指摘しておかねばならない。
「進歩」が持つ強烈に明るいインパクトは、桑原らテーマ委員会が「知恵」に込めた近代主義、合理主義への懐疑を消し去ってしまった。万博を通じて人々が向ける視線は、現実の重苦しい難題というよりは、ひたすら明るい未来の方へ吸い寄せられた。
「不調和」から「不」の一文字が落とされた事で、桑原らが持っていた現状認識の冷徹さは後景に追いやられ、「調和」とは即ち、まだ珍しかった外国人と触れ合うよう、引っ込み思案の日本人の背中を押す程度の意味になった。通産官僚や財界関係者が仕切る万博協会側は、桑原らの問題意識を実際の万博運営に生かそうとしなかった。原爆展示の計画は、政府や自治体の「生々しすぎる」という横やりで内容変更を余儀なくされた。日本館の歴史展示は、明治から現代へと飛び越える事で戦争の記憶を消し去り、経済成長ぶりを前面に出した。開幕後も、会場入り口で署名とカンパを呼びかけた水俣の巡礼団に、万博協会側は署名・カンパ禁止の規則を理由に、カンパしようとした市民の手を押さえて制止までした。
加えて2011年3月11日の後を生きる立場から振り返れば、決して見逃す事ができない事実がある。1970年3月14日、大阪万博開会の日。敦賀原発1号機が営業運転を開始し、万博会場に初送電した。「原子の灯」の到着に、人々は喝采を送った。米GE社製の日本初の軽水炉。戦火を交えた二つの国が最先端の科学技術で切り開く未来―。これぞ「人類の進歩と調和」を象徴する出来事だと受け止められた。万博閉幕の半年後に運転を始めた東京電力福島第一原発に待ち構えている未来については語るまでもない。
■岡本太郎の反骨
テーマの持つ影響力は大きい。その事を最もよく分かっていたのは、桑原らの強い推薦を受け「人類の進歩と調和」を表現する「テーマ展示館」のプロデューサーに就任した岡本太郎だろう。岡本は万博の胡散臭さをかぎ取って「人類の進歩と調和」という言葉に疑問を投げかけ、それと対峙する「ベラボーなものをつくる」と宣言した。
テーマ展示の中心となった「太陽の塔」は「反博(=反万博)」だとも繰り返し公言した。本人の弁を引こう。エキスポ'70のテーマ・プロデューサーを引き受けたとき、私は、その中核に人間である事の誇り、生きている事の歓びを爆発させたいと思った。
テーマは「人類の進歩と調和」だ。正直に言って些か、この表現に抵抗を感じた。(中略)それ(科学工業力による膨大な生産力)が果たして真の生活を充実させ、人間的・精神的な前進を意味しているかどうかという事になると、たいへん疑問である。(中略)
アジアで初めて開かれる今度の万国博には、それらのAA(アジア・アフリカ)諸国も競って参加するだろう。それなのに今までの万国博のように科学や工業の成果ばかりを幻惑的に展示するというやり方だったら、開発途上にある新興諸国は肩身の狭い思いをしなければならない。富と巨大な力を誇る大国だけが大きな顔をしているなんて卑しい。「祭り」にならない。そのような進歩主義、近代主義的な意識を、この際ぶち破らなければ、と思った。
既にテーマ展示周辺の目玉企画は、モダニズム建築の伝道者、丹下健三の設計による「お祭り広場」に決まっていたが、岡本は丹下の反発を押し切り、お祭り広場の大屋根を文字通り、ぶち破って太陽の塔を建てた。再び本人の弁。人類は進歩なんかしていない。
何が進歩だ。縄文土器の凄さを見ろ。ラスコーの壁画だって、ツタンカーメンだって、今の人間にあんなもの作れるか。(中略)ガンガンとフェア―に相手にぶつかり合って、闘って、そこに生まれるのが本当の調和なんだ。(中略)太古の昔から、ドンと、そこに生えていたんじゃないかと思われるような、そして周囲と全く調和しない、そういうものを突きつける必要があったんだ。太陽の塔は縄文土器、埴輪、アステカ文明、イヌイットのトーテムポール、あるいはピカソにミロといった世界中の造形を取り込んでいる。
パリのソルボンヌ大学で民俗学者マルセル・モースの薫陶を受けた前衛芸術家の本領が結実した傑作と言えるだろう。
■2025年大阪万博のレガシーは
科学技術の粋を集めた数多のパビリオンが姿を消した千里丘陵に、その巨像は今も立っている。閉幕後に解体されるはずだったが、地元の小中学生まで加わった撤去反対運動が起こった。その妖気は、今なお見る者を惹き付けてやまない。太陽の塔は正真正銘、大阪万博のレガシーである。一方で今、同じ大阪で交わされている議論の軽さはどうだろう。日本維新の会が牛耳る府・市は、理念等どうでもいいと思っているのだろう。カネに絡んで辞職に追い込まれた猪瀬直樹・元東京都知事を府・市、揃って特別顧問に招いているのは、その証拠の一つではないか。大阪の副首都化と万博誘致に向け、助言を仰いでいるそうだが、彼から学ぶべきものがあるとすれば、「復興五輪」や「コンパクト五輪」等と、出来合いの売り文句で招致に成功したところで結局、ツケから逃れられる訳ではないという反省と教訓だろう。2025年の大阪万博にレガシーはあり得るか。人類と世界への切実な問題意識にかかっている。とりあえずカネが儲かればテーマなど何でもいいと思っているなら、それはかつて大阪で開かれた万博とは似て非なるものだ。先達の名を汚さぬよう、さっさと構想を取り下げるべきだ。(参考文献-ニュースサイトハンター/文責:民守 正義)
《関西マスコミ文化情報労組会議(関西MIC)主催学習会》
「共謀罪~警察が私たちの心に踏み込んでくる」
日時:2017年2月25日(土)午後1時半~5時頃
会場:エルおおさか(大阪府立労働センター)
(京阪・大阪市営地下鉄谷町線の天満橋から徒歩約5分)
参加費:一般800円(MIC参加組合の組合員は無料)
定員:50名
◯弁護士による解説:「共謀罪・何が問題か~安倍政権の狙い」
◯レクチャー:「警察捜査の正体と共謀罪」
講師・原田宏二さん(元北海道警幹部)
◯質疑・討論:<権力が私達の心の中に踏み込んでくる>
<申込み・問い合わせ>関西マスコミ文化情報労組会議(関西MIC)事務局
TEL:06-6316-7490 FAX:06-6314-3660
メール:shimbun-kinki@nifty.com
《【4月1日(土)13時半~】第1回:日本軍「慰安婦」博物館会議》
第1回日本軍「慰安婦」博物館会議を下記の通り開催します。
皆様の賛同支援カンパと御参加をお願いいたします。
日 時:2017年4月1日(土)13時半~(13時開場)
場 所:在日本韓国YMCA・地下スペースYホール/参加費:1000円
◎賛同・カンパのお願い
第1回日本軍「慰安婦」博物館会議の準備・開催には約200万円程度の出費を予定しています。この会議に賛同いただける団体・個人を募っています。
またカンパもぜひよろしくお願いします。
<賛同金>団体:5000円 個人:1000円
<振込先>
郵便振替口座: 00110-2-579814 名称 女たちの戦争と平和人権基金
銀行口座: 三菱東京UFJ銀行渋谷支店 普通口座 3345859
特定非営利活動法人 女たちの戦争と平和人権基金
*郵便振込の際は、通信欄に「博物館会議賛同」「博物館会議カンパ」と明記のうえ、賛同者名公表の可否をお知らせください。
*銀行振込の際は、賛同・カンパの別、お名前の漢字と賛同者名の公表可否確認のため、wam事務局までメールでご一報いただけると助かります。
主 催:第1回日本軍「慰安婦」博物館会議実行委員会
連絡先:アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam)気付
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18 AVACOビル2F
〔参照:HPアドレス〕http://wam-peace.org/20170111-3/
**********
(本件、呼び掛け人;社会学者イダ ヒロユキ/本ブログ管理者:民守 正義)
《ブログ「リベラル広場」では次の事業も行っています。》
①職場(仕事)における労働・人権相談
(ハラスメント・メンタルヘルス等、含む)
*大阪府労働相談経験10年以上。*産業カウンセラー資格、有り。
*但しメンタルヘルスの場合、もし心療内科等に受診されている場合、または、その受診の方が望ましい場合は、当該医師の指導を優先し、カウンセリングを断る事もありますので予めご了承ください。
②採用コンサルタント。
*著作[「公正採用」と「能力発見!」採用選考のコツ]
【本ブログ:http://blog.zaq.ne.jp/yutan0619/article/27/】
*著作「採用面接」労働条件確認
【本ブログ: http://blog.zaq.ne.jp/sp/yutan0619/article/29/】
◎なお寄せていただく相談・意見等は、とりあえず全てEメールで送信してください。
<送信先Eメールアドレス>yutan0571@yahoo.co.jp
●費用:交通費等、実費+α(若干-協議)
(民守 正義)
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