劣化する安倍ファシズム政権と「リベラル野党共闘」の行程(78)

劣化する安倍ファシズム政権と「リベラル野党共闘」の行程(78)





《【マスコミの歪】シリーズ》

{安倍外交を持ち上げる大メディアの恐るべきトンチンカン}

 何が起きるか分からない。混沌の年の幕開けだ。今月20日には、米国で暴言王トランプが新大統領に就任。

 ドイツやフランスなど欧州各国でも重要な選挙が予定されていて、極右勢力の台頭に注目が集まる。米ロ関係、中国と各国との距離感をはじめ、国際情勢はガラッと変わり、これまで日本人が無自覚に受け入れてきた世界秩序が一変するかもしれない。ところが、相変わらず安倍(外交音痴)総理の言動を無批判に垂れ流し、日米同盟を盲目的に持ち上げているのが、この国の大メディアなのである。

 記憶に新しいところでは昨年末、安倍の真珠湾訪問を伝えた礼賛報道も酷かった。「耳を澄ますと、寄せては返す波の音が聞こえてきます。降り注ぐ陽の、やわらかな光に照らされた、青い静かな入り江。私の後ろ、海の上の、白いアリゾナ・メモリアル……」アリゾナ記念館をオバマ大統領とともに訪れた安倍が、強風に煽られて髪を振り乱しながら読み始めた演説は、聞いている方が恥ずかしくなるくらい甘ったるいものだった。「この地で命を落とした人々の御霊に、ここから始まった戦いが奪った、全ての勇者達の命に、戦争の犠牲となった、数知れぬ、無辜の民の魂に、永劫の、哀悼の誠を捧げます。戦争の惨禍は、二度と、繰り返してはならない」―。紋切り型の表現を羅列しただけの安倍演説には、歴史作家の保阪正康氏も「戦争の一部だけを切り取り、ポエムのように語っている感じだった」と苦言を呈していたが、お涙チョウダイの「ポエム」をメディアは殊更、感動的に取り上げ「歴史的瞬間だ」「和解の力だ」と称賛するのだ。政治評論家の森田実氏が言う。

「日本が米国の従属国という事実を覆い隠す事に、メディアや御用学者は必死です。日米同盟は厳然とした軍事同盟なのに、美しい友情で結ばれた気高い関係の如く賛美して、真実を見えなくしている。和解の力というなら、先ずは基地問題で対立する沖縄との和解の方が先でしょう。どっちを向いて政治をしているのかという話です。本土だって本質的には沖縄と同じで、米国に軍事的にも経済的にも支配されている。それを安倍政権やメディアは、友情の同盟等という架空の物語で隠蔽し、従属国の卑屈な行為を合理化しているのです」

<加害者側が「寛容」を求める筋違い>

 演説では、米国の作家アンブローズ・ビアスの詩「To e.s. Salomon」から「勇者は勇者を敬う」の一節を引用し、「戦い合った敵でも敬意を表する。米国民の寛容の心だ」と持ち上げていたが、安倍もスピーチライターも、この詩の本来の意味を理解しているのかどうか。「悪魔の辞典」で有名なビアスの作風は、徹底した冷笑とアイロニーで知られている。この詩も南北戦争で亡くなった南軍兵士を手厚く葬ることに反対した北軍士官の「非寛容」な態度を、痛烈に皮肉ったものだ。安倍のスピーチは、いつだって上っ面の言葉だけで奇麗事を並べ立てるのが特徴で、だから、こういうトンチンカンな引用になる。大体RPG(ロールプレーイングゲーム)の「ドラゴンクエスト」じゃあるまいし、戦没者に対して勇者、勇者の連呼はどうなのか。ゲームキャラのマリオに扮してご満悦の首相だから仕方ないのかもしれないが、悲惨な戦争も、所詮はゲーム感覚でしか捉えていないように見える。早大法学学術院教授の水島朝穂氏は、新年のブログでこう書いていた。〈そもそも安倍首相が「寛容の心」を語る事に違和感がある。「寛容の心」は侵略戦争を開始した側が侵略された側に示すものではない。中国や東南アジア、韓国等に対して、日本から「寛容の心」を求める事は筋違いである。米国との間で言葉だけの「寛容の心」を示して(戦争の性格等については棚上げして)、「過去」に強引に決着をつける。真珠湾攻撃とヒロシマ・ナガサキとを同列に並べて、日米が共に「寛容の心」を示して、謝罪なしに「和解」しようという段取りだとすれば、真の和解には繋がらない〉

 加害者側が謝罪もせずに、相手に「寛容」を求め、未来志向等と嘯くのは、言葉遊びでしかないという事だ。もちろん真珠湾で謝罪の言葉はなかった。「それどころか、真珠湾に同行した稲田防衛相は、帰国するなり靖国神社に参拝し、安倍首相はゴルフと娯楽映画観賞にふけっていた。あまりに不誠実な態度で、やはり真珠湾での不戦の誓いも口から出任せだったかと国際社会は呆れたはずです。

 米国に忠誠を誓う一方で、日本の侵略や戦争犯罪を頑として認めず、アジア諸国に対して一方的に和解と寛容を求める。

 そうやって不都合な事実にフタをしようとしているだけだと見抜かれています。そこをメディアがきちんと批判しないから、勘違い首相が益々つけ上がり、日本は世界から不信の目で見られる一方です」(政治評論家・本澤二郎氏)

■時代遅れの新自由主義に固執する愚

 年明けの新聞各紙の社説でも、安倍が自由主義世界の牽引役を務めるべし、みたいな論調が目立った。欧米で保護主義が台頭している事を憂う風を装いながら「日本が自由貿易の旗手になるべきだ」とけしかける。要はTPPの推進であり、安倍ヨイショの一環だ。中には「粘り強くトランプを説得すべし」なんて笑っちゃうような言説もある。

 核能力強化や軍拡競争にも言及し、次々と米国第一主義の本性を露わにするトランプを「説得する」事が、日米の力関係や、安倍個人の能力からいってあり得ないというだけでなく、時代の潮流が見えていない。トランプ大統領を誕生させたのも、欧州で極右勢力が支持を集めているのも、根底にあるのは経済問題だ。

 新自由主義に対する大衆の抗議、反発が顕在化した訳で、あちこちで資本主義の限界が露呈している。それなのに何周も遅れて「アベノミクス」等という新自由主義と心中しようとしているのが今の日本だ。

 そこに警鐘を鳴らすでもなく、アホノミクス推進を後押しするメディアのオメデタさは犯罪的と言うほかない。「国内の貧困問題を放置し、社会保障費を削ってでも軍事費を増大させる安倍首相は時代に逆行しているし、都合のいい美辞麗句で問題の本質にフタをしてしまう風潮は危険です。メディアがマトモに機能していれば、こんな無能独裁政権は三日天下で終わっておかしくないのですが、メディアが率先して安倍サマのお先棒を担いでいるのだから話になりません」(本澤二郎氏=前出)

 世界が激変する中、メディアが国民から情報を奪い、思考停止に導く閉鎖的な日本の現状。今年は「時代遅れの日本-沈没」がリベラル学者・海外メディア等で囁かれている。(基本文献-日刊ゲンダイ/管理者:部分編集)



<「安倍」の真珠湾訪問:マスコミを動員して作り上げた政治ショー。実質は「勝手にトランプに会ってゴメンネ」謝罪外交>

 新聞の見出しに、「歴史的な訪問だ」とある。

 どこが歴史的だったのであろうか。当初「現職首相初めての真珠湾訪問」と報じられた。しかし、それはデマまたは誤報道が判明!

 実は吉田首相、鳩山(一郎)首相、岸首相が現役で訪問していた実績がある。特に鳩山(一郎)首相の時には祝砲が撃たれ、国歌吹奏も行われ、今回「安倍-真珠湾訪問」より大々的である。

 「オバマ大統領と共に」は事実だが元々、オバマは毎年、暮れ真珠湾で過ごしており、この機会を「安倍-真珠湾訪問」政治ショー画策を、日本側が拝み倒したというのが事実のようだ(某報道記者情報)。

 では何故、こんな「臭い政治ショー」を行ったかというと、そもそも安倍(外交音痴)総理が、米国政府に断りもなくトランプ次期大統領に「会談」を申し込んだ事に始まる。米国政府に断りない勝手な「安倍-トランプ面談」は、「外務省筋情報-ヒラリー候補勝利」を信じて疑わなかった「安倍」官邸が「驚きのトランプ候補勝利」に自失茫然で「トランプに押しかけての会談」を申し込み、トランプが社交辞令的に「承諾した」というのが事実。しかし、この時点で米国政府は激怒!

「今の米国大統領はトランプでなくオバマだ!」と日本政府にも(ケネディ駐日大使も通じて)、トランプにも相当に抗議したという。(一部大手メディアでも既報済み)そこでトランプが米国政府に「もう、今回だけで大統領になるまで会わない」と謝罪。だから「たまたまトランプ宅に寄って面談」という事が、表向きで取り繕った名目としたのだ。

 こうした事実経過だからこそトランプ宅(トランプビル最上階)に案内したもののトランプ側のお土産はなし。「安倍」が「日米同盟基軸」を確認しようとしても、トランプが直ぐに「ゴルフの話」に切り替え「何ら実質的な話はなかった」というのも一部大手メディア報道のとおりだ。ただ同席したトランプ氏の長女のイヴァンカさんが、日本のメディアがこぞって『駐日大使に起用』と報道した事に憤慨して、安倍(外交音痴)総理に猛烈抗議!まさに外務省の鎖国的情報収集能力・安倍官邸と経産省(トランプ接触の段階で外務省は官邸から外された)幹部のトランプ接触の慌てぶり・日本メデイアの「安倍ドッコイショ」スクープ合戦による誤報道の連発と、「外交の体を成していないブサイク振り」を発揮にした「トランプ面談」ドタバタ劇場だったのだ。「今にして思えば、あんな会談はやらなければよかった」と勝手に突っ走た経産省幹部は「後悔しきり」だという。(某報道記者情報)なお一部大手メディアによると「安倍-トランプ面談」後、トランプ次期大統領は「安倍は手中で、どうにでもなるな」と漏らしたらしい。(一部大手メディア既報済み)

〔「オバマさん。ゴメンナサイ!」の真珠湾訪問〕

 上記のとおりオバマ政権を怒らせた安倍政権は、トランプが日米関係よりも米露・米中関係重視の発言を連発した事等を踏まえ、トランプに「日米同盟」を誇示する事で、トランプ次期大統領に「日米同盟関係を見直してもらいたい」との狙いがあること、オバマ大統領も「名ばかりノーベル平和賞」に相当、気にしているらしく、何らかの「平和への取組みらしき『実績』が欲しい事、加えてオバマ大統領にしてはトランプ次期大統領の政権移行パフォーマンスとオバマ大統領の行政実績(オバマケア等)全面否定発言が不愉快で「トランプ次期大統領の動きを牽制したい」との思いで双方の利害が一致。「真珠湾-日米政治ショー」画策に至ったと言われている。(某大手新聞社会部記者情報)逆に、それ以外に「真珠湾-日米政治ショー」を行う必然的理由が見当たらない。

〔不評で実の無い「安倍演説」〕

 大手メディアは「安倍演説」を反吐が出るほど、「歴史的」と持ち上げているが、実態は「美辞麗句を並べているが、実はない」というのが、米国を除く諸外国の評価だ。特に安倍演説で「日本は不戦の誓いを貫いてまいりました。戦後70年間に及ぶ平和国家としての歩みに、私達日本人は、静かな誇りを感じながら、この不動の方針を、これからも貫いてまいります」と述べたが、「集団的自衛権を認め、米軍世界戦略に自衛隊を売り込む」という真逆の事を行っている事は、世界は知っており、韓国・中国等を始め、国際的に反発を招き、シラケ捲くっている事は一般商業新聞でも、よく読めば記載されている。

 また美辞麗句も然る事ながら「戦争が終わり、日本が見渡す限りの焼け野原、貧しさのどん底の中で苦しんでいた時、食べるもの、着るものを惜しみなく送ってくれたのは米国であり、米国民でありました。皆さんが送ってくれたセーターで、ミルクで、日本人は未来へと命を繋ぐ事ができました」という件があるが、これは正確ではない。

 戦後、米軍経費負担を中心とする「終戦処理費」は1946年32%、47年31%、48年23%払っている。食料援助より遥かに大きい占領費を払っていたのである。

〔マスコミの「真珠湾-日米政治ショー」報道の犯罪性〕

 ここで、この程度の「安倍-真珠湾訪問」が「吉田首相、鳩山(一郎)首相、岸首相の首相現役訪問」での当時の新聞以上に、大々的に取り上げられているかが重大問題だ。少なくとも明確に言える事は、今日のマスコミは当時と比べ物にならない程度に首相の広報機関になってしまったということだ。もう一つの重大問題として朝日は、本訪問は、そもそも米側提案と報じている。どの様な形で実施するかも指示していたようだ。加えて米国務省報道官は「in a spirit of looking forward未来志向の精神で」と安倍(外交音痴)総理と同じセリフを述べている。これは仮にヒラリーであろうとトランプ次期大統領であろうと、今後とも集団的戦争(自衛)権で、自衛隊を米国戦略の一環として使う[具体的には①防衛費を増大させて、米国の軍事に利用する②米軍基地を拡充する、等]事を意味している。

 それが「日米共同合唱―『未来志向』」の隠語だと理解しておくべきだ。 最後に「真珠湾-日米政治ショー」の副作用として、トランプ次期大統領にしてみれば「オバマも安倍も一蓮托生」でトランプは安倍にも好意的に見ているとは到底、思えない。

 安倍(外交音痴)総理は『オバマさん。ゴメンナサイ!』謝罪外交ショーを演じた事で、トランプ次期大統領は、より一層、日本をビジネスライクに「市場マーケット」としてクールな対応が目に見えており、トランプ大統領以降の日米関係に大きなリスクを背負ったことになる。因みにトランプ大統領就任以降、早速、日米並行協議が待っている。(一部参考文献-孫崎享のつぶやき/文責:民守正義)

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  《1.22 高浜原発うごかすな! 関電包囲全国集会》

◎1月22日(日)16:00~17:30関西電力本店前

(前段デモ出発集会14:00~ 中之島公園(大阪市役所南側)

◎再稼働阻止全国ネット-ワーク・全国相談会

〇1月21日(土)14:00~21:00/1月22日(日)09:00~12:00

場所:エルおおさか(地下鉄・京阪、天満橋駅)

○高浜原発うごかすな、高浜原発再稼働阻止のための討論

○川内・伊方など全国各地からの報告

連絡先:再稼働阻止全国ネット-ワーク事務局

info@saikadososhinet.sakura.ne.jp/TEL 070-6650-5549/

たんぽぽ舎気付



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【本ブログ:http://blog.zaq.ne.jp/yutan0619/article/27/】

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(民守 正義)