劣化する安倍ファシズム政権と「リベラル野党共闘」の行程(77)
劣化する安倍ファシズム政権と「リベラル野党共闘」の行程(77)
《【企業優遇・杜撰行政】シリーズ》
{水俣病認定「厳しい姿勢を」チッソ救済時、国が要求}
水俣病の原因企業チッソが、患者への補償で経営危機に陥った1970年代、国が公的支援を決めるまでの詳しい経緯が、同社元副社長による内部メモから明らかになった。前例のない公害原因企業の救済に際し、補償費の負担を抑えようとする政府高官らの発言が生々しく記載されていた。メモをまとめたのは77~89年にチッソ副社長を務めた久我正一氏(故人)。93年3月の作成とみられ、同社が保管していた。
<「補償金支払が激増し、経営は逼迫の度を深めた」>
チッソは73年、患者家族による初の損害賠償請求訴訟(第1次訴訟)で敗訴した後、患者認定を求める人の急増で補償費支出が急拡大していた。久我氏や島田賢一社長らチッソ幹部は74年以降、環境庁幹部や自民党国会議員らに支援を要請。
630億円の総資産に対し906億円の負債を抱える深刻な債務超過に陥った77年度以降は頻繁に陳情を重ねた。「苦境を訴え、具体的方策の実現を執拗にお願いした」。相談を受けた元環境庁事務次官は、逆に久我氏に地元の世論工作の必要性を説いた。「市長を馬鹿騒ぎさせよ」「水俣市の存亡にかかわるとして社会問題化させないと容易でないぞ」
元環境庁次官は、大蔵省時代の部下で参院議員1期目だった藤井裕久氏に、チッソ救済方法の検討を要請。チッソが上場廃止の方針を決めた後の77年秋、藤井氏を中心に関係省庁担当者による非公式の検討会が発足した。検討の結果、「地方債発行による支援が最善」と方向づけた。
一方で国は1600万~1800万円の慰謝料等の支払いを核とする「補償協定」を問題視。内閣官房の高官はチッソに繰り返し見直しを注文した。
「補償協定の改定、あるいは破棄をせよ」「今のままでは、ザルに水を注ぐがごとしだ」。補償費の増大を警戒し、補償切り下げを求めた事が窺える。78年3月に熊本県知事と面会した当時の官房副長官が、患者認定のあり方を問題にした記述もあった。
「補償金支出の歯止めが欠落しているとして、認定について厳しい姿勢を求めた」。福田赳夫内閣は78年6月、県が県債を発行して国等から資金を調達し、チッソに貸す救済策を閣議了解。
その約2週間後、環境庁は患者の認定審査を厳格化する次官通知を出した。以降、水俣病の認定申請を棄却される人が急増した。管理者も当時の「水俣病認定闘争」に多少、加わったが「恨」のノボリを立て、激しい企業と国の責任を求める住民の強い抗議行動の一方、「遺伝的な狂い病」との差別的流言飛語により(後に国が流した「デマ宣伝」との証言も出されている)患者住民の中には、認定申請を自粛した者も少なからずいて、それが一層「水俣病認定闘争」が長引かせたと言われている。さて藤井氏は「相当、正確に書かれている。真実だと思う」と証言する一方、検討会では補償費の抑制は議論していないとした。自治省の審議官として藤井氏らと県債方式を検討し、後に官房副長官を務めた石原信雄氏は「患者と水俣市民を守り、地域社会を守るにはやむを得ないと結論した」と話す。
メモの作成経緯や内容について、チッソ総務部広報室は「当社と致しましては申し上げることはありません」と回答した。
■藤井・元財務相「チッソが無くなれば、被害者救済できない」
チッソ救済策の検討会を主宰した藤井裕久-元財務相が経緯を語った。
要旨は次の通り。「検討会では『チッソを潰しては』との意見も出たが議論しなかった。潰したら国が直接(補償を)やらざるを得ず、大変な事になると、腹の中で思っていたから。県債は元環境庁次官の案で、僕もそれしかないと思った。公のお金だが、あくまでチッソの『借金』。説明がつく。水俣市幹部も僕のところへ来て『チッソが無くなれば困る』と言った。『水俣は企業城下町。潰したら地域経済が成り立たず被害者救済もできない』と我々も認識していた。(補償協定や患者認定の議論は)していない。別に進められた話だと思う。」とのこと。しかし先述の自粛していた被害住民が、後ほど患者認定申請をした事もあり、その認定範囲の争いや漁業補償協定をどうするかが、まさに「水俣病認定闘争」の最も先鋭化した対立軸と言っても言い過ぎでなく、そこが今なお「内部メモ」により語られないところが、「企業と国の責任認定闘争」であった事が、逆に証明している。
◇
〈今も続く水俣病〉チッソ水俣工場(水俣市)が不知火海に流した廃水のメチル水銀が原因で生じた公害病。1956年5月に粘り強い研究者の取組みもあって公式確認された。熱さ等が感じにくくなる感覚障害や思うように体が動かない運動失調、見える範囲が狭くなる視野狭窄等の症状がある。今年10月28日時点の認定患者は2282人(内1894人が死亡)。未認定でも政治決着や訴訟等で約7万人の被害が認められたが、今も2147人が患者認定を求め、約1400人が訴訟で損害賠償等を求めている(11月末時点)。(文責:民守正義)
{経産省、繊維統計を改竄:請負業者が告発!回答数を水増し、年内に廃止へ}
経済産業省は26日、繊維製品の在庫量等を調べる「繊維流通統計調査」で長年、実態と異なる数値を記載していたと発表した。40超の品目ほぼ全てで改竄がみられ、10年以上前の数値がそのまま記載され続け、実際の数値と最大で10倍程度の差が生じた例もある。11月に経産省から業務を請け負う業者の告発があり不正が発覚した。同統計は1953年から実施しているが、同省は不正発覚を受け年内で廃止する。政府は統計の精度を高める取り組みを進めているが、同省の対応はあまりに杜撰!経産省によると、繊維業の所管部署が調査の回答企業数を水増しし、2016年9月分は有効回答数258社に対し、調査票を配った733社の95%以上が回答した事にしていた。
各項目の数値も調査票が十分回収できていた当時の数値を“横置き”してそのまま使い続けていた。不正開始時期は不明だが、経産省が発足した01年当時の数値のままだった項目もある。
13年4月には、回答が全く得られない項目等で6年かけて数値をゼロに減らすと担当部署で決定。事実を公表せずに修正をしようとした事になる。同日会見した風木淳参事官は「事態を深刻に受け止めている。事実確認を徹底し、内規に従い早急に関係者を処分する」とした。しかし国の行政事務が「法令解釈」や「統計資料の作成から活用方法(伊勢志摩サミットでの「リーマンショック資料」等)等々、「よう、こんなの決裁する方もアホ(失礼)か~!」と地方自治体も呆れるほど杜撰、エエ加減な実態に「腐蝕政権」を感じざるを得ない。(文責:民守正義)
{地味にヒドイ!官邸の日本語:毎日新聞校閲記者が徹底“赤入れ”}
話題を呼んだドラマ「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」では、納得できないと黙っていられない校閲者が描かれた。そこで『毎日新聞』校閲記者が、首相官邸の記す言葉に我慢ならず、“謹んで”誤りを指摘する。「慎んで新年のご祝辞を申し上げます」―年賀状にこんな字があれば、殆どの人は「慎んで」が「謹んで」の誤りと気づくのではないだろうか。しかし首相官邸では、重要な文章に「慎んで」を繰り返していた。先ずは10月27日。〈三笠宮崇仁親王殿下の御訃報に接し、悲しみの念に堪えません〉から始まる「内閣総理大臣謹話」の最後はこうあった。〈ここに国民と共に慎んで心から哀悼の意を表します〉「謹んで新年のご祝辞を」の場合と同じように、「謹話」の「つつしんで」の漢字も「謹んで」が適切である事は言うまでもない。「慎んで」だと「控えめに」という意味になってしまう。
安倍(反知性)首相が「控えめに」哀悼の意を表する意図で「慎んで」の語を使った-等というつもりはない。官邸スタッフの単純ミスだろう。だが同様の間違いは、この件だけではない。
今年8月15日の全国戦没者追悼式の首相の式辞。〈本日ここに、天皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、全国戦没者追悼式を挙行するにあたり、政府を代表し、慎んで式辞を申し述べます〉昨年の8月15日の追悼式式辞も〈戦禍に遭われ、あるいは戦後、遥かな異郷に命を落とされた御霊の御前に、政府を代表し、慎んで式辞を申し述べます〉。
3度もあると、官邸スタッフの漢字知識を疑いたくなる。実は、毎日新聞校閲グループが運営するサイト「毎日ことば」で、11月6日に以上の内容を発表したところ、8日に官邸ホームページでは、この3件の「慎んで」は「謹んで」に修正された。
内閣広報室に電話をすると、官邸内外で謹話の「慎んで」の字が適切でないのではという声があり、作成部署で検討した結果、ホームページ上では直したという。「内容が変わるわけではないので」、修正は公にしていないそうだ。この言い訳自体が官僚の杜撰さを温存している事に気が付かないところが情けない。
しかし三笠宮様逝去に関して官邸のフェイスブックでは、12月2日現在「慎んで」のままだ。更にキューバのカストロ前国家評議会議長の死去を受けて安倍(反知性)首相は11月26日〈キューバ共和国政府及び同国国民、並びに御遺族の皆様に対し、ご冥福をお祈りします〉とコメントを発表した。「冥福」は「死後の幸福」(広辞苑)。
つまりキューバ国民皆の死後?さすがにフェイスブックでは今「……に対し」が削除されている。まだまだある。以下、官邸ホームページより。昨年9月の首相挨拶では〈安倍普三〉の文字が「ふぞう」!それって誰?2014年1月の首相の施政方針演説中、〈水揚げに湧く漁港〉。漁港が温泉か虫のように湧いてくる訳ではない。
「沸く」が適切だ。この「水揚げに湧く漁港」という文言は同年の東日本大震災3周年追悼式の式辞でも用いられ、今も修正されていない。
漢字の使い分けがよく分かっていないなら、いずれも平仮名にすればよかったのだが。
漢字に詳しい笹原宏之-早稲田大教授によると「首相官邸の使用表記は、現在だけでなく、後世からみても『当時の公的、正式な表記だった』と解釈される可能性がある」という。厳重なチェックがあるべきだ。その他、先ず問題のある部分を挙げた上で、後でどう直すべきか記そう。
(1)〈食べ物が底を尽き〉(2)〈この誓いを一早く形にすべく〉
(3)〈臨時国会を招集し〉(4)〈法の支配を、揺るがせにしなかった日本〉(5)〈一面を、業火と爆風に浚わせ、廃墟と化しました〉
<内容そのものが疑われる恐れも>
(1)「尽き」→「突き」。「食べ物が尽きる」ならよいのだが「底をつき」だと「突き」となる。(今年1月の施政方針演説)(2)「一早く」→「いち早く」。漢字だと「逸早く」。「一早く」は誤りと断る辞書もある。逸は読みにくい上、当て字とされるので「いち早く」と仮名書きにした方がよい。但し笹原教授によると「一早く」も当て字としては世上に生じていて「比較的新しい解釈と表記の反映」という。(15年9月の挨拶)(3)「招集」→「召集」。地方議会や一般の会議等は「招集」でよいが、国会の場合は「召集」。関係者には自明の使い分けだが…。(13年7月の講演)(4)「揺るがせ」→「ゆるがせ」。物事をいいかげんにする様を表す漢字は「忽せ」。読みにくいので「ゆるがせ」と仮名にした方がよい。(同)(5)広島「原爆の日」の平和記念式典で、2年連続で全体的に、ほぼ同じ文言が使われ「コピペ」と話題になった文章の一部。「業火」は本来、罪人を焼く地獄の炎のこと。
「浚(さら)う」は「水底の泥やごみを取り除く」という用法が多い言葉。共に原爆死没者を追悼する言葉としては「悪質使用」だ。「一面を、猛炎と爆風にさらし」等が適切ではないか。(13、14年8月の挨拶)『学研現代標準国語辞典』の編者、林史典聖徳大教授(筑波大名誉教授)によると、これらは「パソコンによる文書作成で起こり易いものも含め、いずれも不適正な表記や表現。国民に向けた公式の広報は特に分かりやすく、正しい言葉で行われるべきで、表記や表現があまり乱れると、広報に対する姿勢が問われる。場合によっては内容そのものが疑われる恐れもある」という。「地味にヒドイ」日本語は世に出したくないものだ。しかし、まあ誰とは言わないが、東大出のキャリアが「立憲主義を知らない」とか「法的安定性なんて関係ない」というほどの低レベルな事が、まかり通ってユルシテアゲル「安倍(反知性)政権」時代。「日本の官僚国家」も、この程度と諦めるしかない。(基本文献-毎日新聞校閲グループ/管理者:総合編集)
**********
《在日女性監督朴壽南(パク・スナム、81歳)の最新作ドキュメンタリー『沈黙』完成と全国上映に向けてご支援下さい!》
2016ソウル国際女性映画祭出品、監督朴壽南(パク・スナム、81歳)の最新作『沈黙』。「慰安婦」被害者15名の密着記録と現在をつなぐドキュメンタリー全国上映に向け完成・配給宣伝費用にお力を貸して下さい!
◎2016年9月30日 映画『沈黙』は、韓国DMZ国際ドキュメンタリー映画祭にて<特別賞>を受賞しました!しかし資金不足のため、音楽やサウンド編集を完成させる事が出来ず、ソウル映画祭では<限定版>として上映、日本公開のためには日本語字幕・サウンド編集の製作費、配給宣伝費用が必要です。ぜひ皆様のお力をお貸し下さい!
*詳しくはHP「在日女性監督朴壽南(パク・スナム、81歳)の最新作ドキュメンタリー『沈黙』完成と全国上映に向けてご支援下さい!」
【https://motion-gallery.net/projects/silence】をご参照ください。
《ブログ「リベラル広場」では次の事業も行っています。》
①職場(仕事)における労働・人権相談
(ハラスメント・メンタルヘルス等、含む)
*大阪府労働相談経験10年以上。*産業カウンセラー資格、有り。
*但しメンタルヘルスの場合、もし心療内科等に受診されている場合、または、その受診の方が望ましい場合は、当該医師の指導を優先し、カウンセリングを断る事もありますので予めご了承ください。
②採用コンサルタント。
*著作[「公正採用」と「能力発見!」採用選考のコツ]
【本ブログ:http://blog.zaq.ne.jp/yutan0619/article/27/】
*著作「採用面接」労働条件確認
【本ブログ: http://blog.zaq.ne.jp/sp/yutan0619/article/29/】
◎なお寄せていただく相談等は、とりあえず全てEメールで送信してください。
<送信先Eメールアドレス>yutan0571@yahoo.co.jp
●費用:交通費等、実費+α(若干-協議)
《【企業優遇・杜撰行政】シリーズ》
{水俣病認定「厳しい姿勢を」チッソ救済時、国が要求}
水俣病の原因企業チッソが、患者への補償で経営危機に陥った1970年代、国が公的支援を決めるまでの詳しい経緯が、同社元副社長による内部メモから明らかになった。前例のない公害原因企業の救済に際し、補償費の負担を抑えようとする政府高官らの発言が生々しく記載されていた。メモをまとめたのは77~89年にチッソ副社長を務めた久我正一氏(故人)。93年3月の作成とみられ、同社が保管していた。
<「補償金支払が激増し、経営は逼迫の度を深めた」>
チッソは73年、患者家族による初の損害賠償請求訴訟(第1次訴訟)で敗訴した後、患者認定を求める人の急増で補償費支出が急拡大していた。久我氏や島田賢一社長らチッソ幹部は74年以降、環境庁幹部や自民党国会議員らに支援を要請。
630億円の総資産に対し906億円の負債を抱える深刻な債務超過に陥った77年度以降は頻繁に陳情を重ねた。「苦境を訴え、具体的方策の実現を執拗にお願いした」。相談を受けた元環境庁事務次官は、逆に久我氏に地元の世論工作の必要性を説いた。「市長を馬鹿騒ぎさせよ」「水俣市の存亡にかかわるとして社会問題化させないと容易でないぞ」
元環境庁次官は、大蔵省時代の部下で参院議員1期目だった藤井裕久氏に、チッソ救済方法の検討を要請。チッソが上場廃止の方針を決めた後の77年秋、藤井氏を中心に関係省庁担当者による非公式の検討会が発足した。検討の結果、「地方債発行による支援が最善」と方向づけた。
一方で国は1600万~1800万円の慰謝料等の支払いを核とする「補償協定」を問題視。内閣官房の高官はチッソに繰り返し見直しを注文した。
「補償協定の改定、あるいは破棄をせよ」「今のままでは、ザルに水を注ぐがごとしだ」。補償費の増大を警戒し、補償切り下げを求めた事が窺える。78年3月に熊本県知事と面会した当時の官房副長官が、患者認定のあり方を問題にした記述もあった。
「補償金支出の歯止めが欠落しているとして、認定について厳しい姿勢を求めた」。福田赳夫内閣は78年6月、県が県債を発行して国等から資金を調達し、チッソに貸す救済策を閣議了解。
その約2週間後、環境庁は患者の認定審査を厳格化する次官通知を出した。以降、水俣病の認定申請を棄却される人が急増した。管理者も当時の「水俣病認定闘争」に多少、加わったが「恨」のノボリを立て、激しい企業と国の責任を求める住民の強い抗議行動の一方、「遺伝的な狂い病」との差別的流言飛語により(後に国が流した「デマ宣伝」との証言も出されている)患者住民の中には、認定申請を自粛した者も少なからずいて、それが一層「水俣病認定闘争」が長引かせたと言われている。さて藤井氏は「相当、正確に書かれている。真実だと思う」と証言する一方、検討会では補償費の抑制は議論していないとした。自治省の審議官として藤井氏らと県債方式を検討し、後に官房副長官を務めた石原信雄氏は「患者と水俣市民を守り、地域社会を守るにはやむを得ないと結論した」と話す。
メモの作成経緯や内容について、チッソ総務部広報室は「当社と致しましては申し上げることはありません」と回答した。
■藤井・元財務相「チッソが無くなれば、被害者救済できない」
チッソ救済策の検討会を主宰した藤井裕久-元財務相が経緯を語った。
要旨は次の通り。「検討会では『チッソを潰しては』との意見も出たが議論しなかった。潰したら国が直接(補償を)やらざるを得ず、大変な事になると、腹の中で思っていたから。県債は元環境庁次官の案で、僕もそれしかないと思った。公のお金だが、あくまでチッソの『借金』。説明がつく。水俣市幹部も僕のところへ来て『チッソが無くなれば困る』と言った。『水俣は企業城下町。潰したら地域経済が成り立たず被害者救済もできない』と我々も認識していた。(補償協定や患者認定の議論は)していない。別に進められた話だと思う。」とのこと。しかし先述の自粛していた被害住民が、後ほど患者認定申請をした事もあり、その認定範囲の争いや漁業補償協定をどうするかが、まさに「水俣病認定闘争」の最も先鋭化した対立軸と言っても言い過ぎでなく、そこが今なお「内部メモ」により語られないところが、「企業と国の責任認定闘争」であった事が、逆に証明している。
◇
〈今も続く水俣病〉チッソ水俣工場(水俣市)が不知火海に流した廃水のメチル水銀が原因で生じた公害病。1956年5月に粘り強い研究者の取組みもあって公式確認された。熱さ等が感じにくくなる感覚障害や思うように体が動かない運動失調、見える範囲が狭くなる視野狭窄等の症状がある。今年10月28日時点の認定患者は2282人(内1894人が死亡)。未認定でも政治決着や訴訟等で約7万人の被害が認められたが、今も2147人が患者認定を求め、約1400人が訴訟で損害賠償等を求めている(11月末時点)。(文責:民守正義)
{経産省、繊維統計を改竄:請負業者が告発!回答数を水増し、年内に廃止へ}
経済産業省は26日、繊維製品の在庫量等を調べる「繊維流通統計調査」で長年、実態と異なる数値を記載していたと発表した。40超の品目ほぼ全てで改竄がみられ、10年以上前の数値がそのまま記載され続け、実際の数値と最大で10倍程度の差が生じた例もある。11月に経産省から業務を請け負う業者の告発があり不正が発覚した。同統計は1953年から実施しているが、同省は不正発覚を受け年内で廃止する。政府は統計の精度を高める取り組みを進めているが、同省の対応はあまりに杜撰!経産省によると、繊維業の所管部署が調査の回答企業数を水増しし、2016年9月分は有効回答数258社に対し、調査票を配った733社の95%以上が回答した事にしていた。
各項目の数値も調査票が十分回収できていた当時の数値を“横置き”してそのまま使い続けていた。不正開始時期は不明だが、経産省が発足した01年当時の数値のままだった項目もある。
13年4月には、回答が全く得られない項目等で6年かけて数値をゼロに減らすと担当部署で決定。事実を公表せずに修正をしようとした事になる。同日会見した風木淳参事官は「事態を深刻に受け止めている。事実確認を徹底し、内規に従い早急に関係者を処分する」とした。しかし国の行政事務が「法令解釈」や「統計資料の作成から活用方法(伊勢志摩サミットでの「リーマンショック資料」等)等々、「よう、こんなの決裁する方もアホ(失礼)か~!」と地方自治体も呆れるほど杜撰、エエ加減な実態に「腐蝕政権」を感じざるを得ない。(文責:民守正義)
{地味にヒドイ!官邸の日本語:毎日新聞校閲記者が徹底“赤入れ”}
話題を呼んだドラマ「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」では、納得できないと黙っていられない校閲者が描かれた。そこで『毎日新聞』校閲記者が、首相官邸の記す言葉に我慢ならず、“謹んで”誤りを指摘する。「慎んで新年のご祝辞を申し上げます」―年賀状にこんな字があれば、殆どの人は「慎んで」が「謹んで」の誤りと気づくのではないだろうか。しかし首相官邸では、重要な文章に「慎んで」を繰り返していた。先ずは10月27日。〈三笠宮崇仁親王殿下の御訃報に接し、悲しみの念に堪えません〉から始まる「内閣総理大臣謹話」の最後はこうあった。〈ここに国民と共に慎んで心から哀悼の意を表します〉「謹んで新年のご祝辞を」の場合と同じように、「謹話」の「つつしんで」の漢字も「謹んで」が適切である事は言うまでもない。「慎んで」だと「控えめに」という意味になってしまう。
安倍(反知性)首相が「控えめに」哀悼の意を表する意図で「慎んで」の語を使った-等というつもりはない。官邸スタッフの単純ミスだろう。だが同様の間違いは、この件だけではない。
今年8月15日の全国戦没者追悼式の首相の式辞。〈本日ここに、天皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、全国戦没者追悼式を挙行するにあたり、政府を代表し、慎んで式辞を申し述べます〉昨年の8月15日の追悼式式辞も〈戦禍に遭われ、あるいは戦後、遥かな異郷に命を落とされた御霊の御前に、政府を代表し、慎んで式辞を申し述べます〉。
3度もあると、官邸スタッフの漢字知識を疑いたくなる。実は、毎日新聞校閲グループが運営するサイト「毎日ことば」で、11月6日に以上の内容を発表したところ、8日に官邸ホームページでは、この3件の「慎んで」は「謹んで」に修正された。
内閣広報室に電話をすると、官邸内外で謹話の「慎んで」の字が適切でないのではという声があり、作成部署で検討した結果、ホームページ上では直したという。「内容が変わるわけではないので」、修正は公にしていないそうだ。この言い訳自体が官僚の杜撰さを温存している事に気が付かないところが情けない。
しかし三笠宮様逝去に関して官邸のフェイスブックでは、12月2日現在「慎んで」のままだ。更にキューバのカストロ前国家評議会議長の死去を受けて安倍(反知性)首相は11月26日〈キューバ共和国政府及び同国国民、並びに御遺族の皆様に対し、ご冥福をお祈りします〉とコメントを発表した。「冥福」は「死後の幸福」(広辞苑)。
つまりキューバ国民皆の死後?さすがにフェイスブックでは今「……に対し」が削除されている。まだまだある。以下、官邸ホームページより。昨年9月の首相挨拶では〈安倍普三〉の文字が「ふぞう」!それって誰?2014年1月の首相の施政方針演説中、〈水揚げに湧く漁港〉。漁港が温泉か虫のように湧いてくる訳ではない。
「沸く」が適切だ。この「水揚げに湧く漁港」という文言は同年の東日本大震災3周年追悼式の式辞でも用いられ、今も修正されていない。
漢字の使い分けがよく分かっていないなら、いずれも平仮名にすればよかったのだが。
漢字に詳しい笹原宏之-早稲田大教授によると「首相官邸の使用表記は、現在だけでなく、後世からみても『当時の公的、正式な表記だった』と解釈される可能性がある」という。厳重なチェックがあるべきだ。その他、先ず問題のある部分を挙げた上で、後でどう直すべきか記そう。
(1)〈食べ物が底を尽き〉(2)〈この誓いを一早く形にすべく〉
(3)〈臨時国会を招集し〉(4)〈法の支配を、揺るがせにしなかった日本〉(5)〈一面を、業火と爆風に浚わせ、廃墟と化しました〉
<内容そのものが疑われる恐れも>
(1)「尽き」→「突き」。「食べ物が尽きる」ならよいのだが「底をつき」だと「突き」となる。(今年1月の施政方針演説)(2)「一早く」→「いち早く」。漢字だと「逸早く」。「一早く」は誤りと断る辞書もある。逸は読みにくい上、当て字とされるので「いち早く」と仮名書きにした方がよい。但し笹原教授によると「一早く」も当て字としては世上に生じていて「比較的新しい解釈と表記の反映」という。(15年9月の挨拶)(3)「招集」→「召集」。地方議会や一般の会議等は「招集」でよいが、国会の場合は「召集」。関係者には自明の使い分けだが…。(13年7月の講演)(4)「揺るがせ」→「ゆるがせ」。物事をいいかげんにする様を表す漢字は「忽せ」。読みにくいので「ゆるがせ」と仮名にした方がよい。(同)(5)広島「原爆の日」の平和記念式典で、2年連続で全体的に、ほぼ同じ文言が使われ「コピペ」と話題になった文章の一部。「業火」は本来、罪人を焼く地獄の炎のこと。
「浚(さら)う」は「水底の泥やごみを取り除く」という用法が多い言葉。共に原爆死没者を追悼する言葉としては「悪質使用」だ。「一面を、猛炎と爆風にさらし」等が適切ではないか。(13、14年8月の挨拶)『学研現代標準国語辞典』の編者、林史典聖徳大教授(筑波大名誉教授)によると、これらは「パソコンによる文書作成で起こり易いものも含め、いずれも不適正な表記や表現。国民に向けた公式の広報は特に分かりやすく、正しい言葉で行われるべきで、表記や表現があまり乱れると、広報に対する姿勢が問われる。場合によっては内容そのものが疑われる恐れもある」という。「地味にヒドイ」日本語は世に出したくないものだ。しかし、まあ誰とは言わないが、東大出のキャリアが「立憲主義を知らない」とか「法的安定性なんて関係ない」というほどの低レベルな事が、まかり通ってユルシテアゲル「安倍(反知性)政権」時代。「日本の官僚国家」も、この程度と諦めるしかない。(基本文献-毎日新聞校閲グループ/管理者:総合編集)
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《在日女性監督朴壽南(パク・スナム、81歳)の最新作ドキュメンタリー『沈黙』完成と全国上映に向けてご支援下さい!》
2016ソウル国際女性映画祭出品、監督朴壽南(パク・スナム、81歳)の最新作『沈黙』。「慰安婦」被害者15名の密着記録と現在をつなぐドキュメンタリー全国上映に向け完成・配給宣伝費用にお力を貸して下さい!
◎2016年9月30日 映画『沈黙』は、韓国DMZ国際ドキュメンタリー映画祭にて<特別賞>を受賞しました!しかし資金不足のため、音楽やサウンド編集を完成させる事が出来ず、ソウル映画祭では<限定版>として上映、日本公開のためには日本語字幕・サウンド編集の製作費、配給宣伝費用が必要です。ぜひ皆様のお力をお貸し下さい!
*詳しくはHP「在日女性監督朴壽南(パク・スナム、81歳)の最新作ドキュメンタリー『沈黙』完成と全国上映に向けてご支援下さい!」
【https://motion-gallery.net/projects/silence】をご参照ください。
《ブログ「リベラル広場」では次の事業も行っています。》
①職場(仕事)における労働・人権相談
(ハラスメント・メンタルヘルス等、含む)
*大阪府労働相談経験10年以上。*産業カウンセラー資格、有り。
*但しメンタルヘルスの場合、もし心療内科等に受診されている場合、または、その受診の方が望ましい場合は、当該医師の指導を優先し、カウンセリングを断る事もありますので予めご了承ください。
②採用コンサルタント。
*著作[「公正採用」と「能力発見!」採用選考のコツ]
【本ブログ:http://blog.zaq.ne.jp/yutan0619/article/27/】
*著作「採用面接」労働条件確認
【本ブログ: http://blog.zaq.ne.jp/sp/yutan0619/article/29/】
◎なお寄せていただく相談等は、とりあえず全てEメールで送信してください。
<送信先Eメールアドレス>yutan0571@yahoo.co.jp
●費用:交通費等、実費+α(若干-協議)
(民守 正義)
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