劣化する安倍ファシズム政権と「リベラル野党共闘」の行程(68)
劣化する安倍ファシズム政権と「リベラル野党共闘」の行程(68)
《「人権」シリーズ》
<「トイレに行けず、枕カバーの中に排便」オーストラリア少年院で先住民虐待>
オーストラリアの2つの少年院で、収容されている先住民の少年受刑者達に刑務官が虐待を繰り返していた問題が、国を揺るがす問題となっている。この問題は、ノーザンテリトリー(北部準州)のアリススプリングスやドン・デールにある少年院で、少年達が手足を縛られたり催涙ガスを吹き付けたりする虐待が繰り返し行われたというもの。オーストラリアABCの時事ニュース番組「フォー・コーナーズ」が7月25日、調査報道で明らかにした。2014年に催涙ガスによる虐待を受けた6人の子供の内の1人ディラン・ヴォラー受刑者が12月12日、王立委員会で証言した。ドン・デール少年院で覆面を被されて写真を撮られた彼は、拘留されている間、定期的に裸にされて所持品検査をされたり、刑務官が受刑者から「家賃」を徴収していたと語った。
更にヴォラー受刑者は、アリススプリングス少年院に収監されている間、枕カバーの中に排便するよう強要されたと主張している。
「アリススプリングスの少年院で、独房に隔離措置されていたとき、私はトイレに行くために抜け出したのです。少なくとも4〜5時間はトイレに行かせてほしいとお願いし続けました」「刑務官達は『ダメだ』と言うだけでした。私は、とうとう枕カバーの中に排便するしかありませんでした、彼らがトイレに行かせてくれなかったからです。翌朝外に出られて、ようやく枕カバーを捨てる事ができました。「雑居房にいたときも、ドアの外や、裏窓の外に排尿しなければならなかったときもありました。職員達がトイレに行くのを認めなかったからです」
ヴォラー受刑者は、風呂に行った後で毎回、裸での所持品検査をされ、そしてある時、彼が監視カメラを遮るために紙を使ったところ、トイレットペーパーの使用を禁じられたと証言した。ヴォラー受刑者が枕カバーに排便した出来事があった後、彼がトイレに行くときは矯正官がトイレットペーパーを5枚くれるようになったという。
王立委員会で、次のような質疑応答があった。
―あなたは下着についても心配していたと言っていましたが、説明してくれますか?
A:もし自分の下着を買わなかったら、着用できるのは他の皆が着ている下着だけです。使っては洗いを繰り返し、ドン・デールにいる男性全員で共有されました。
―自分の下着は持っていなかったのですか?
A:買えなかったら手に入りません。
***********
彼は1度、寒い部屋の中で、裸で置き去りにされたと語った。
「服もマットレスもシーツも何もない状態で、夜の間中ずっと置き去りにされたときがありました。一晩中エアコンがオンになっているように感じて、凍えそうになりました。私はボタンを押して、本当に泣きながら毛布やシーツを求めました。あまりに寒かったから、肌がすっかりしわしわになり、震えていました」証言の間に、ヴォラー受刑者は頭巾を顔に被せられて椅子に3時間半、縛り付けられたときの恐怖について話した。椅子に縛り付けられている間、彼は覆面を頭に被せられたまま口の中に2、3回嘔吐したという。ヴォラー受刑者は刑務官を非難する一方で無力さを感じたと語った。「恐怖そのものでした。拘束椅子に縛り付けられたときの事は、これまで生きてきた中でで最も恐ろしい出来事でした。催涙ガスもそうです」また刑務官に楯突いたり暴言を吐くと、食事が与えられなかったと証言した。ある刑務官が同情し、朝の早い時間に食事を密かに持ってきてくれていたという。
ヴォラー受刑者はノーザンテリトリーの王立委員会で証言し、刑務官に拘束された様子を詳述した。ドン・デール少年院では受刑者が適切な行動に報酬を与える「トークン・エコノミー」方式で品物を入手でき、1日最大4.5ドルが報酬として得られるが、1.5ドルを家賃として失うと語った。「刑務作業で1日に幾ら稼げるかによって幾つかのグループに分けられました。各々『優秀』『態度が良い』『態度が悪い』といったランクです。もし従順でなければ、報酬はゼロになります。1日に稼げるのは最大で4.5ドルでしたが、刑務官は賃料として毎日1.5ドルを差し引きます。」
***********
―彼らはあなたから賃料を取っていたのですか?
A:はい、彼らは毎日、私たちの報酬から1.5ドルを取ります。
―少年院にいる賃料として?
A:そうです。
ヴォラー受刑者の証言は当初テレビで生中継される予定だったが、ノーザンテリトリーのソニア・ブラウンヒル法務局長が、生放送を禁止するための申請を土壇場になって提出した。ヴォラー受刑者の証言は傍聴禁止の状態で行われているが、少年院の職員が特定される可能性があるため、50秒遅れでストリーミング配信された。
管理者はインドネシア通の友人がいて「オーストラリアは、近隣諸国へ直ぐに軍艦隊が直ぐに領海侵入し脅威を迫ったり、白豪主義による人種差別意識は凄まじい」と聞いていたが、こんなに酷いとは-♭(基本文献- Huffpost Australia/管理者:一部編集)
<「内部告発への報復」が許される社会。しかし変化も>
主流秩序に抵抗する奴は潰す。それを見せしめに多くは怖がって、不正があっても主流秩序に従属する。
主流秩序にはそういう面がある。組織の不正を見つけた時の内部告発の制度が徐々に整えられつつあるが、まだまだ不十分で事実上「内部告発への報復」が行われている。京都市職員への懲戒処分等が、その典型だ。丁度、公益通報法改正の検討会で「証拠持ち出し-告発者免責」の方向がようやく打ち出されるという事になったので、その関連を少しまとめておく。多くの人は、内部告発したら自分が危ないだけでなく、組織もダメになって従業員が困るから「そんな正義感とか英雄気取りで内部告発なんかしない方がいい。不正にはダマっておけばいい」と思っている。 その状態を私は主流秩序従属状態という。
******
今回の決定に先立って2016年3月、公益通報者保護法の見直しを進めている消費者庁の検討会では、内部通報した労働者に報復的な人事をした企業には、指導や勧告、課徴金等の行政的措置を課せるよう法改正するべきだという意見でまとまっていた。そして今回、検討会の最終報告書に公益通報に必要な内部文書を職場から外部に持ち出す行為について、解雇等の不利益扱いから保護し、民事上の免責を認めるようにと書かれた訳だ。だが自民党政権が、素直にこのままの内容で法改正するか。
企業のために、またまた骨抜きにする可能性が高い。
公益通報者保護法は、組織内の犯罪など不正を勤務先に内部通報したり、行政機関や報道機関等に内部告発したりした事を理由に、解雇や降格、減給等の不利益な扱いをする事を禁じた法律で、2006年4月に施行された。これと別に政府機関が公益通報を受け付けた際の対応手順や秘密保持を定めるガイドラインを05年に作成。「公益通報」に当たらない通報への対応は「各行政機関が別に定める」としている。
だが実際は、内部告発者への報復が続いてきた。厚労省は08年に内部告発をした自治労共済職員の名を自治労側に伝える問題を起こし職員4人を処分した。オリンパス、東芝等で相次いで不祥事件が起こるが、内部告発者は不利益を被った。2016年2月には、内部通報を理由に不当な配置転換をされたオリンパスの男性社員が勝利和解したが、そこまでは苦労し続けた。精度は形骸化している。判例では不正疑惑解明という動機があっても、機密情報を不正に入手し、これを自らマスコミに積極的に情報を持ち込み、それを通じて当該情報が公にされる事を認識していた場合には、就業規則の懲戒処分事由該当性を認める傾向がある。内部告発は、通報対象とされた会社にとってみれば、秘密の流出や名誉・信用の毀損に繋がる面をもっているため、内部告発が在職中の労働者によってなされた場合,当該労働者に対し就業規則違反を理由として,懲戒処分や解雇を行う場合が多いのが現実。
内部告発の真実性に加え、手段・方法の相当性という事で追いつめられる事が多い。つまり告発先としては(1)企業内での通報(2)監督官庁(3)マスコミ等の第三者があるが、先ずは企業内部での改善努力を求める等の手続き上の制限があり、それが同法の立法趣旨の形骸化の大きな要因・歪みを生じさせている。
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(部分省略)
■明確な了承が必要
{公益通報制度に詳しい升田純中央大法科大学院教授(民事法)の話}
内部告発者の実名を伝えることが、不利益な取り扱いのきっかけになることもある。告発者が明確に了承していない限り、匿名のままにして保護すべきで、曖昧な回答や判断を基に伝えることは許されない。実名の取り扱いについて、告発者と外部窓口で認識が異なること自体が問題であり、公益通報制度の信頼性に関わる。
【管理者:管理者は同法形成過程で、大阪弁護士会PJでオブザーバー参加したので、それなりに詳しいが、当時は企業の不祥事が相次ぎ「企業のコンプライアンスが社会問題化」されたときで「公益通報した労働者保護」が立法趣旨であった。ただ同法制定過程では経営側の反発もあって、公益通報者の不利益処分に対する保護に当たっては、会社等内部に公益通報窓口がある場合は、当該窓口を第一次窓口にする事等、一定の手続き的制限が設けられた。(同法3条・5条)また同法の規定効果は、不利益処分を受けたときの訴訟上の対抗「正当根拠」として使われるが、使用者側の罰則規定まではない。】(参考資料提供-社会学者イダ ヒロユキ/文責:民守 正義)
<自立に甘い日本社会:CM批判に見る矛盾-フェミ的でない「女性差別」の利用>
少し古い情報だが、資生堂の化粧品ブランド「インテグレート」のCMに対し「女性差別」「セクハラ」との批判がネット上に出ていた事を受けて、10月に同CMのテレビ放映を取りやめる事件があった。CMの内容は2種類。9月3日にウェブ公開された第1弾のCMには、小松さん演じる「ナナ」が25歳の誕生日を迎えた事について、森さんと夏帆さんが演じる同性の友人が「今日からあんたは女の子じゃない」「もうチヤホヤされないし、誉めてもくれない」「カワイイという武器は、もはや、この手にはない」といった言葉を言う場面がある。
その後、こうした同性からの厳しい意見に触発された女性が「なんか、燃えてきた...」と決意する様子が映し出される。
このCMに対し、ツイッターでは「広告で何の疑問もなく女性差別をするって何考えているのだ」「えっ!何で、まだこの価値観???今昭和???」といった批判が女性ネットユーザーを中心に相次いだという。
次に10月1日にウェブ公開された第2弾のCMにも批判がきた。
その内容は、疲れた様子で仕事に打ち込むナナ(小松さん)に対し、男性上司が「(頑張っている様子が)顔に出ている内はプロじゃない」と指摘するという展開だ。これに対しても「オンナ脅しのセクハラCM」「女は仕事ができても疲れた顔しているとダメなんだ」といった指摘がネット上で相次いでいた。こうした批判を受け、資生堂は10月7日にCMのテレビ放映の終了を決定した。このCM、ネットの意見委は多様なものがあると思うので当たっている批判もあるだろうが、間違った批判もあるだろう。セクハラというのが、どういう意味で使われるかが問題。
私がぱっと思ったのは「25歳までは女の子で、チヤホヤされても当然で、カワイイという武器で生きていけばいい」という隠れたメッセージが、馬鹿じゃないのかと思った点だ。(それと企業戦士的に長時間労働は当たり前という古い感覚も。)25歳って大人過ぎるでしょ。22歳大学卒業でも大人だし、20歳超えたら大人だし、18歳から働いている人も多くいて、もう大人だし。18歳から選挙権あるし。16歳から女性は結婚できるし。バイトでも高校生の年齢では多くが働いている。
しかも女の子という事で、ちやほやされて可愛いだけで甘えるというのが女ジェンダーに甘えた姿勢という事では何歳でもだめだと思う。
で、だからこそ、このCMには大きな限界はあるが、少なくとも「もう25歳にもなったんだから、いつまでも10歳の女の子レベルの甘えた姿勢で生きているんじゃねーよ!」とカツを入れる面があるので、そこはセクハラじゃないと思う。「なんか元気出てきた」というのはそういう意味で、しっかりしてきた感じが出ていて悪くない。だからネットの中の「女性を年齢で、若くないという意味で、もう可愛くない、批判する、年齢差別して『年寄り扱い、おばさん扱い』する事に腹が立つ」といったニュアンスが入っている「女性差別だ」「セクハラだ」という批判は「甘えているねえ、ジェンダーに無批判だねえ、自立してないねえ」と思う。25歳で、おばさん扱いするなというのは、おばさん差別だし。
ネット・世間での「女性差別」という発言の方向性がフェミでないものもあるという話です。日本社会は、ほんと女性も自立していない人が多いし、ジェンダーに無批判な人が多くジェンダー秩序に従属しすぎ。(社会学者イダ ヒロユキ)
<電通、NHK取材に「自浄能力がない」と感想を述べた若手社員を「戒告」処分>
電通が、社長セッションの後でNHKの出待ち取材に答え「自浄能力がない会社だなと思う」等と感想を述べた20代社員に、始末書を書かせて「戒告」の懲戒処分を下していた事が分かった。
先週(11月21日の週)の局会や部会等を通して、大半の現場社員に知れわたった。社員からは「ごく普通の意見で何も処分されるような内容ではない」「経営側にとって都合の悪い話が出ないよう、締め付ける目的」「可哀そう」といった同情の声ばかりが聞かれた。
NHKは本人を特定できる形で、かつ「40代社員」と見た目で適当に判断して年齢を偽った報道を行い、翌日になって該当部分を丸ごと削除。
誤報の上、取材協力者に報道被害を与え、処分で電通社内を萎縮させ、視聴者には説明なく突然「なかった事」にするという報道倫理が欠落した、杜撰な仕事ぶりだった。
**********
《読者:佐藤 眞一さん提供「アベ政治ノー・取手集会(2016年12月17日)」》
www.facebook.com/100000203255545/videos/1587821511234609/
【ご案内1】
《政府と米軍、オスプレイに蹂躙される高江…「オスプレイ墜落事故後、飛行強行」》
オスプレイ墜落事故から僅か6日後、沖縄県民、国民の反対を押しきり、米軍と米軍追随の安倍政権はオスプレイの飛行を強行した。高江の民家上空数十メートルを、騒音を轟かせて超低空飛行する太い図体のオスプレイ。まさに "一触墜落" 大惨事の状況にある。これは東村高江地区でのオスプレイの飛行訓練の実態と地元住民の運動の記録である。(クローズアップ現代から)
https://www.facebook.com/kitamuratetsurou/videos/712297165595199/
【ご案内2】新着!
JCJ12月集会「TTP・アベノミクスー浜矩子さんが斬る」
https://www.youtube.com/watch?v=7mLKHADLVsg
《ブログ「リベラル広場」では次の事業も行っています。》
①職場(仕事)における労働・人権相談
(ハラスメント・メンタルヘルス等、含む)
*大阪府労働相談経験10年以上。*産業カウンセラー資格、有り。
*但しメンタルヘルスの場合、もし心療内科等に受診されている場合、または、その受診の方が望ましい場合は、当該医師の指導を優先し、カウンセリングを断る事もありますので予めご了承ください。
②採用コンサルタント。
*著作[「公正採用」と「能力発見!」採用選考のコツ]
【本ブログ:http://blog.zaq.ne.jp/yutan0619/article/27/】
*著作「採用面接」労働条件確認
【本ブログ: http://blog.zaq.ne.jp/sp/yutan0619/article/29/】
◎なお寄せていただく相談等は、とりあえず全てEメールで送信してください。
<送信先Eメールアドレス>yutan0571@yahoo.co.jp
●費用:交通費等、実費+α(若干-協議)
《在日女性監督朴壽南(パク・スナム、81歳)の最新作ドキュメンタリー『沈黙』完成と全国上映に向けてご支援下さい!》
2016ソウル国際女性映画祭出品、監督朴壽南(パク・スナム、81歳)の最新作『沈黙』。「慰安婦」被害者15名の密着記録と現在をつなぐドキュメンタリー全国上映に向け完成・配給宣伝費用にお力を貸して下さい!
◎2016年9月30日 映画『沈黙』は、韓国DMZ国際ドキュメンタリー映画祭にて<特別賞>を受賞しました!しかし資金不足のため、音楽やサウンド編集を完成させる事が出来ず、ソウル映画祭では<限定版>として上映、日本公開のためには日本語字幕・サウンド編集の製作費、配給宣伝費用が必要です。ぜひ皆様のお力をお貸し下さい!
*詳しくはHP「在日女性監督朴壽南(パク・スナム、81歳)の最新作ドキュメンタリー『沈黙』完成と全国上映に向けてご支援下さい!
【https://motion-gallery.net/projects/silence】をご参照ください。
《「人権」シリーズ》
<「トイレに行けず、枕カバーの中に排便」オーストラリア少年院で先住民虐待>
オーストラリアの2つの少年院で、収容されている先住民の少年受刑者達に刑務官が虐待を繰り返していた問題が、国を揺るがす問題となっている。この問題は、ノーザンテリトリー(北部準州)のアリススプリングスやドン・デールにある少年院で、少年達が手足を縛られたり催涙ガスを吹き付けたりする虐待が繰り返し行われたというもの。オーストラリアABCの時事ニュース番組「フォー・コーナーズ」が7月25日、調査報道で明らかにした。2014年に催涙ガスによる虐待を受けた6人の子供の内の1人ディラン・ヴォラー受刑者が12月12日、王立委員会で証言した。ドン・デール少年院で覆面を被されて写真を撮られた彼は、拘留されている間、定期的に裸にされて所持品検査をされたり、刑務官が受刑者から「家賃」を徴収していたと語った。
更にヴォラー受刑者は、アリススプリングス少年院に収監されている間、枕カバーの中に排便するよう強要されたと主張している。
「アリススプリングスの少年院で、独房に隔離措置されていたとき、私はトイレに行くために抜け出したのです。少なくとも4〜5時間はトイレに行かせてほしいとお願いし続けました」「刑務官達は『ダメだ』と言うだけでした。私は、とうとう枕カバーの中に排便するしかありませんでした、彼らがトイレに行かせてくれなかったからです。翌朝外に出られて、ようやく枕カバーを捨てる事ができました。「雑居房にいたときも、ドアの外や、裏窓の外に排尿しなければならなかったときもありました。職員達がトイレに行くのを認めなかったからです」
ヴォラー受刑者は、風呂に行った後で毎回、裸での所持品検査をされ、そしてある時、彼が監視カメラを遮るために紙を使ったところ、トイレットペーパーの使用を禁じられたと証言した。ヴォラー受刑者が枕カバーに排便した出来事があった後、彼がトイレに行くときは矯正官がトイレットペーパーを5枚くれるようになったという。
王立委員会で、次のような質疑応答があった。
―あなたは下着についても心配していたと言っていましたが、説明してくれますか?
A:もし自分の下着を買わなかったら、着用できるのは他の皆が着ている下着だけです。使っては洗いを繰り返し、ドン・デールにいる男性全員で共有されました。
―自分の下着は持っていなかったのですか?
A:買えなかったら手に入りません。
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彼は1度、寒い部屋の中で、裸で置き去りにされたと語った。
「服もマットレスもシーツも何もない状態で、夜の間中ずっと置き去りにされたときがありました。一晩中エアコンがオンになっているように感じて、凍えそうになりました。私はボタンを押して、本当に泣きながら毛布やシーツを求めました。あまりに寒かったから、肌がすっかりしわしわになり、震えていました」証言の間に、ヴォラー受刑者は頭巾を顔に被せられて椅子に3時間半、縛り付けられたときの恐怖について話した。椅子に縛り付けられている間、彼は覆面を頭に被せられたまま口の中に2、3回嘔吐したという。ヴォラー受刑者は刑務官を非難する一方で無力さを感じたと語った。「恐怖そのものでした。拘束椅子に縛り付けられたときの事は、これまで生きてきた中でで最も恐ろしい出来事でした。催涙ガスもそうです」また刑務官に楯突いたり暴言を吐くと、食事が与えられなかったと証言した。ある刑務官が同情し、朝の早い時間に食事を密かに持ってきてくれていたという。
ヴォラー受刑者はノーザンテリトリーの王立委員会で証言し、刑務官に拘束された様子を詳述した。ドン・デール少年院では受刑者が適切な行動に報酬を与える「トークン・エコノミー」方式で品物を入手でき、1日最大4.5ドルが報酬として得られるが、1.5ドルを家賃として失うと語った。「刑務作業で1日に幾ら稼げるかによって幾つかのグループに分けられました。各々『優秀』『態度が良い』『態度が悪い』といったランクです。もし従順でなければ、報酬はゼロになります。1日に稼げるのは最大で4.5ドルでしたが、刑務官は賃料として毎日1.5ドルを差し引きます。」
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―彼らはあなたから賃料を取っていたのですか?
A:はい、彼らは毎日、私たちの報酬から1.5ドルを取ります。
―少年院にいる賃料として?
A:そうです。
ヴォラー受刑者の証言は当初テレビで生中継される予定だったが、ノーザンテリトリーのソニア・ブラウンヒル法務局長が、生放送を禁止するための申請を土壇場になって提出した。ヴォラー受刑者の証言は傍聴禁止の状態で行われているが、少年院の職員が特定される可能性があるため、50秒遅れでストリーミング配信された。
管理者はインドネシア通の友人がいて「オーストラリアは、近隣諸国へ直ぐに軍艦隊が直ぐに領海侵入し脅威を迫ったり、白豪主義による人種差別意識は凄まじい」と聞いていたが、こんなに酷いとは-♭(基本文献- Huffpost Australia/管理者:一部編集)
<「内部告発への報復」が許される社会。しかし変化も>
主流秩序に抵抗する奴は潰す。それを見せしめに多くは怖がって、不正があっても主流秩序に従属する。
主流秩序にはそういう面がある。組織の不正を見つけた時の内部告発の制度が徐々に整えられつつあるが、まだまだ不十分で事実上「内部告発への報復」が行われている。京都市職員への懲戒処分等が、その典型だ。丁度、公益通報法改正の検討会で「証拠持ち出し-告発者免責」の方向がようやく打ち出されるという事になったので、その関連を少しまとめておく。多くの人は、内部告発したら自分が危ないだけでなく、組織もダメになって従業員が困るから「そんな正義感とか英雄気取りで内部告発なんかしない方がいい。不正にはダマっておけばいい」と思っている。 その状態を私は主流秩序従属状態という。
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今回の決定に先立って2016年3月、公益通報者保護法の見直しを進めている消費者庁の検討会では、内部通報した労働者に報復的な人事をした企業には、指導や勧告、課徴金等の行政的措置を課せるよう法改正するべきだという意見でまとまっていた。そして今回、検討会の最終報告書に公益通報に必要な内部文書を職場から外部に持ち出す行為について、解雇等の不利益扱いから保護し、民事上の免責を認めるようにと書かれた訳だ。だが自民党政権が、素直にこのままの内容で法改正するか。
企業のために、またまた骨抜きにする可能性が高い。
公益通報者保護法は、組織内の犯罪など不正を勤務先に内部通報したり、行政機関や報道機関等に内部告発したりした事を理由に、解雇や降格、減給等の不利益な扱いをする事を禁じた法律で、2006年4月に施行された。これと別に政府機関が公益通報を受け付けた際の対応手順や秘密保持を定めるガイドラインを05年に作成。「公益通報」に当たらない通報への対応は「各行政機関が別に定める」としている。
だが実際は、内部告発者への報復が続いてきた。厚労省は08年に内部告発をした自治労共済職員の名を自治労側に伝える問題を起こし職員4人を処分した。オリンパス、東芝等で相次いで不祥事件が起こるが、内部告発者は不利益を被った。2016年2月には、内部通報を理由に不当な配置転換をされたオリンパスの男性社員が勝利和解したが、そこまでは苦労し続けた。精度は形骸化している。判例では不正疑惑解明という動機があっても、機密情報を不正に入手し、これを自らマスコミに積極的に情報を持ち込み、それを通じて当該情報が公にされる事を認識していた場合には、就業規則の懲戒処分事由該当性を認める傾向がある。内部告発は、通報対象とされた会社にとってみれば、秘密の流出や名誉・信用の毀損に繋がる面をもっているため、内部告発が在職中の労働者によってなされた場合,当該労働者に対し就業規則違反を理由として,懲戒処分や解雇を行う場合が多いのが現実。
内部告発の真実性に加え、手段・方法の相当性という事で追いつめられる事が多い。つまり告発先としては(1)企業内での通報(2)監督官庁(3)マスコミ等の第三者があるが、先ずは企業内部での改善努力を求める等の手続き上の制限があり、それが同法の立法趣旨の形骸化の大きな要因・歪みを生じさせている。
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■明確な了承が必要
{公益通報制度に詳しい升田純中央大法科大学院教授(民事法)の話}
内部告発者の実名を伝えることが、不利益な取り扱いのきっかけになることもある。告発者が明確に了承していない限り、匿名のままにして保護すべきで、曖昧な回答や判断を基に伝えることは許されない。実名の取り扱いについて、告発者と外部窓口で認識が異なること自体が問題であり、公益通報制度の信頼性に関わる。
【管理者:管理者は同法形成過程で、大阪弁護士会PJでオブザーバー参加したので、それなりに詳しいが、当時は企業の不祥事が相次ぎ「企業のコンプライアンスが社会問題化」されたときで「公益通報した労働者保護」が立法趣旨であった。ただ同法制定過程では経営側の反発もあって、公益通報者の不利益処分に対する保護に当たっては、会社等内部に公益通報窓口がある場合は、当該窓口を第一次窓口にする事等、一定の手続き的制限が設けられた。(同法3条・5条)また同法の規定効果は、不利益処分を受けたときの訴訟上の対抗「正当根拠」として使われるが、使用者側の罰則規定まではない。】(参考資料提供-社会学者イダ ヒロユキ/文責:民守 正義)
<自立に甘い日本社会:CM批判に見る矛盾-フェミ的でない「女性差別」の利用>
少し古い情報だが、資生堂の化粧品ブランド「インテグレート」のCMに対し「女性差別」「セクハラ」との批判がネット上に出ていた事を受けて、10月に同CMのテレビ放映を取りやめる事件があった。CMの内容は2種類。9月3日にウェブ公開された第1弾のCMには、小松さん演じる「ナナ」が25歳の誕生日を迎えた事について、森さんと夏帆さんが演じる同性の友人が「今日からあんたは女の子じゃない」「もうチヤホヤされないし、誉めてもくれない」「カワイイという武器は、もはや、この手にはない」といった言葉を言う場面がある。
その後、こうした同性からの厳しい意見に触発された女性が「なんか、燃えてきた...」と決意する様子が映し出される。
このCMに対し、ツイッターでは「広告で何の疑問もなく女性差別をするって何考えているのだ」「えっ!何で、まだこの価値観???今昭和???」といった批判が女性ネットユーザーを中心に相次いだという。
次に10月1日にウェブ公開された第2弾のCMにも批判がきた。
その内容は、疲れた様子で仕事に打ち込むナナ(小松さん)に対し、男性上司が「(頑張っている様子が)顔に出ている内はプロじゃない」と指摘するという展開だ。これに対しても「オンナ脅しのセクハラCM」「女は仕事ができても疲れた顔しているとダメなんだ」といった指摘がネット上で相次いでいた。こうした批判を受け、資生堂は10月7日にCMのテレビ放映の終了を決定した。このCM、ネットの意見委は多様なものがあると思うので当たっている批判もあるだろうが、間違った批判もあるだろう。セクハラというのが、どういう意味で使われるかが問題。
私がぱっと思ったのは「25歳までは女の子で、チヤホヤされても当然で、カワイイという武器で生きていけばいい」という隠れたメッセージが、馬鹿じゃないのかと思った点だ。(それと企業戦士的に長時間労働は当たり前という古い感覚も。)25歳って大人過ぎるでしょ。22歳大学卒業でも大人だし、20歳超えたら大人だし、18歳から働いている人も多くいて、もう大人だし。18歳から選挙権あるし。16歳から女性は結婚できるし。バイトでも高校生の年齢では多くが働いている。
しかも女の子という事で、ちやほやされて可愛いだけで甘えるというのが女ジェンダーに甘えた姿勢という事では何歳でもだめだと思う。
で、だからこそ、このCMには大きな限界はあるが、少なくとも「もう25歳にもなったんだから、いつまでも10歳の女の子レベルの甘えた姿勢で生きているんじゃねーよ!」とカツを入れる面があるので、そこはセクハラじゃないと思う。「なんか元気出てきた」というのはそういう意味で、しっかりしてきた感じが出ていて悪くない。だからネットの中の「女性を年齢で、若くないという意味で、もう可愛くない、批判する、年齢差別して『年寄り扱い、おばさん扱い』する事に腹が立つ」といったニュアンスが入っている「女性差別だ」「セクハラだ」という批判は「甘えているねえ、ジェンダーに無批判だねえ、自立してないねえ」と思う。25歳で、おばさん扱いするなというのは、おばさん差別だし。
ネット・世間での「女性差別」という発言の方向性がフェミでないものもあるという話です。日本社会は、ほんと女性も自立していない人が多いし、ジェンダーに無批判な人が多くジェンダー秩序に従属しすぎ。(社会学者イダ ヒロユキ)
<電通、NHK取材に「自浄能力がない」と感想を述べた若手社員を「戒告」処分>
電通が、社長セッションの後でNHKの出待ち取材に答え「自浄能力がない会社だなと思う」等と感想を述べた20代社員に、始末書を書かせて「戒告」の懲戒処分を下していた事が分かった。
先週(11月21日の週)の局会や部会等を通して、大半の現場社員に知れわたった。社員からは「ごく普通の意見で何も処分されるような内容ではない」「経営側にとって都合の悪い話が出ないよう、締め付ける目的」「可哀そう」といった同情の声ばかりが聞かれた。
NHKは本人を特定できる形で、かつ「40代社員」と見た目で適当に判断して年齢を偽った報道を行い、翌日になって該当部分を丸ごと削除。
誤報の上、取材協力者に報道被害を与え、処分で電通社内を萎縮させ、視聴者には説明なく突然「なかった事」にするという報道倫理が欠落した、杜撰な仕事ぶりだった。
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《読者:佐藤 眞一さん提供「アベ政治ノー・取手集会(2016年12月17日)」》
www.facebook.com/100000203255545/videos/1587821511234609/
【ご案内1】
《政府と米軍、オスプレイに蹂躙される高江…「オスプレイ墜落事故後、飛行強行」》
オスプレイ墜落事故から僅か6日後、沖縄県民、国民の反対を押しきり、米軍と米軍追随の安倍政権はオスプレイの飛行を強行した。高江の民家上空数十メートルを、騒音を轟かせて超低空飛行する太い図体のオスプレイ。まさに "一触墜落" 大惨事の状況にある。これは東村高江地区でのオスプレイの飛行訓練の実態と地元住民の運動の記録である。(クローズアップ現代から)
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《在日女性監督朴壽南(パク・スナム、81歳)の最新作ドキュメンタリー『沈黙』完成と全国上映に向けてご支援下さい!》
2016ソウル国際女性映画祭出品、監督朴壽南(パク・スナム、81歳)の最新作『沈黙』。「慰安婦」被害者15名の密着記録と現在をつなぐドキュメンタリー全国上映に向け完成・配給宣伝費用にお力を貸して下さい!
◎2016年9月30日 映画『沈黙』は、韓国DMZ国際ドキュメンタリー映画祭にて<特別賞>を受賞しました!しかし資金不足のため、音楽やサウンド編集を完成させる事が出来ず、ソウル映画祭では<限定版>として上映、日本公開のためには日本語字幕・サウンド編集の製作費、配給宣伝費用が必要です。ぜひ皆様のお力をお貸し下さい!
*詳しくはHP「在日女性監督朴壽南(パク・スナム、81歳)の最新作ドキュメンタリー『沈黙』完成と全国上映に向けてご支援下さい!
【https://motion-gallery.net/projects/silence】をご参照ください。
(民守 正義)
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