劣化する安倍ファシズム政権と「リベラル野党共闘」の行程(60)

劣化する安倍ファシズム政権と「リベラル野党共闘」の行程(60)





   《【「川内原発再稼働」と「三反園知事の背信」】特集》

 「反・脱原発・川内原発再稼働反対」を掲げて7月に当選した鹿児島県-三反園知事が、10月頃から「反・脱原発グループ」をはじめとする良心的県民と距離を置き、今や「原発再稼働推進ではないか」との背信の弁や行動が際立ってきた。

 いったい三反園知事は何故、変質し、三反園知事の取り巻く状況に何があったのか、関連文書を掲載し、読者の考察に資したい。なお管理者は「原発マフィア」が三反園知事に何か、働きかけたのか、三反園知事自身の転向資質の問題なのか、両方なのか、管理者自身が腑に落ちず、本件問題の掲載が遅れた事をお詫びする。

<知事の背信:三反園訓の実相>

 定期検査のため停止中だった川内原発1号機(薩摩川内市)が12月8日、運転を再開した。「原発を止める」と公約した三反園訓鹿児島県知事だったが、再起動を容認。設置が決まった原子力問題検討委員会についても、人選を巡って反原発派との溝が深まる状況だ。検討委に反原発派を入れるという約束については今月1日、県議会で「私の記憶には定かでない」―。こう言い放った三反園知事に、県民から怒りの視線が向けられている。

〔注目される原発検討委の人選〕

 三反園知事が「みたぞのさとし後援会」のホームページで公表したマニフェストでは川内原発について『川内原発を停止して、施設の点検と避難計画の見直し』を行うとした上で『原子力問題検討委員会を県庁内に恒久的に設置』することを宣言していた。問題は、この検討委の人選だ。知事はこれまで、委員の顔ぶれについて一切、公表しておらず、検討委設置の是非を諮る県議会でもメンバーを伏せたまま。

 県は9日、ようやく委員に就任予定となっている専門家12人の構成を明かしたが、氏名や所属については、16日に予定される県議会本会議で補正予算案が可決されるまで公表しない方針だという。

 知事が、検討委に反原発派の有識者を入れたのかどうか―。

 焦点は、その一点に絞られている。なお管理者は12月17日現在、『原子力問題検討委員会:具体名委員』を把握していない。

 今年6月、三反園氏は知事候補を擁立していた反原発派に対し、川内原発を一時停止して再調査する事や、県庁内に原子力問題検討委員会を設置する事等を提案。これを評価した反原発派は三反園氏と政策合意を結び、立候補予定だった平良行雄氏を降ろして「反伊藤陣営」を一本化した。三反園氏の初当選が、その事前調整-一本化によるものである事は確か。ところが今月1日、検討委に関する提案をした三反園知事が、県議会で反原発派の識者を入れるという平良氏側との約束について「私の記憶には定かでない」と背信発言。記者団から「本当に記憶に定かでないのか」と問われ「時代は流れている。賛成・反対ではなく公平・公正という基準で選ぶ事にした」と嘯いた。僅か半年前の約束を「時代は流れている」として反故にする横暴。

 反原発派はもとより、知事を支持してきた多くの県民から呆れられる状況だ。

〔原発には無関心の権力亡者〕

 忘れることのできる話かどうか―関係者の話を総合する形で、政策合意までの経緯を振り返ってみた。三反園氏が知事選出馬を表明したのは昨年12月。この後、春先まで三反園氏は原発に関する考え方を明確にしなかった。“原発推進派の票も反原発派の票も欲しい”というのが彼のスタンスだったからだ。「反原発を明言した方がいい」という周囲の声にも、一切耳を貸さなかったという。

 関係者の一人はこう話す。-「元々、三反園さんは原発に関心がなかった。もちろん、原発についての専門的な知識もなかった。彼にあったのは“知事になりたい”という野心だけ。数年前から『国会議員か知事になりたい』が口癖だった。つまりは権力亡者。真剣に鹿児島県の未来を憂えての立候補ではないから、公約なんてその場限り。20万とも言われていた反原発派の票欲しさに平良さん達、反原発派を利用したのは事実だろう。知事当選後、自民党関係者には『反原発の人達とは会わない』と断言しているのだから、原発の検討委員会に反原発派を入れる訳がない。入れても一人か二人。12人の内の一人、二人が原発に異を唱えても、原発容認という検討委の方向性は、変わりはしない。反原発派の学者は、アリバイ作りに手を貸すだけに終わるだろう」 

〔“検討委に反原発派”は三反園の提案〕

 慎重な物言いを続けていた三反園氏が、密かに反原発派の代表と会ったのは今年の春。候補者一本化に向けた話し合いがスタートしたのは、その数週間後だった。この段階で「ミタゾノは食わせ物」―そう見切った関係者もいたという。案の定、協議は難航。5月末、一本化に向けた話し合いは物別れとなる。事態が動いたのは6月。

 三反園氏側が、反原発派に“川内原発の停止要請と反原発派を入れた検討委の設置”という提案を行った事で、両者は再度テーブルに着く事になる。以後、平良氏を交えて2度、鹿児島市内のホテルとビルの一室で両者の協議が行われた。ホテルでの協議は深夜にまで及び、ようやく基本ラインで合意。再度の協議で、平良氏との共同会見を嫌がった三反園氏もこれを了承したという。6月17日に三反園、平良両氏が揃って会見し、知事選立候補者を三反園氏に一本化することを発表していた。

 この席で、三反園氏自身が「(検討委には)反原発の方々など幅広い人に入ってもらう」と明言している。三反園氏との協議に立ち会った反原発団体事務局長の向原祥隆氏は、次のように話している。―「検討委に原発反対派を入れるかどうかがポイント。それまでは、知事を信じて見守りたい。これは県民との約束でもある。(反原発派を入れるという約束を)「記憶にない」と話したことが報じられているが、事実なら『それはないでしょう。あなたの方から持ってきた話ですよ』と言うしかない。記憶のないまま、検討委を原発推進派で固めてもらっては困る」

〔本音は原発容認〕

 九電への原発停止要請、検討委の設置…。一見、公約を守っている格好の三反園知事だが、中味はゼロ。全てパフォーマンスに過ぎないことは、就任以来の原発に関する彼の発言からも明らかだ。

 歯切れがよかったのは就任会見で「県民が不安に思う原発は一旦、停止すべきだ」と語った時まで。以後、九電に原発の停止要請を拒否されながらも「3、4歩くらい前進」、自民党県議団には「(原発に関する考え方は)自民党の方向性と同じ」。徐々に後退した原発への慎重姿勢は「私の記憶には定かでない」で仮面を剥いだ形となった。

 最後が「運転しようがしまいが、原発はそこにあり続ける」―。開き直ったこの姿こそが、三反園訓の実相なのである。

〔県民からも怒りの声〕

 知事選で、三反園候補に一票を投じたという鹿児島市在住の男性公務員はこう憤る。―「反伊藤、反原発といった考えを持つ県民の後押しで、大いに期待されて誕生したのが三反園知事です。成否は別にして、真っ先に九電に川内原発の停止要請をしたところまではよかったと思います。ですが、その後は最悪。伊藤県政の延長を、ただひた走るばかり。振り上げた原発停止の拳もすっかり隠してしまいました。聞こえて来るのは政治とカネの話。それに後援会をはじめ知事の当選に寝食を忘れて尽力してくれた支援者たちを『既に用なし』とばかりに切り捨てる不義理、非人情さだけです。これだけ有権者を裏切れば、次の選挙には出られないでしょう。鹿児島県議会の構成は最初から分かっていたはずですが、人の目も気にせず、自民党に擦り寄る姿は哀れという他ありません。元政治ジャーナリストとは思えぬ、その態度にも腹が立ってなりません。説明責任を全く果たさず、逃げ隠れするその姿には、鹿児島県民の代表としての品格等、あったものではありません。鹿児島の恥です。三反園知事にお尋ねしたい。貴方が選挙の際、そして当選直後に言われた『脱原発』とは、そして『県政刷新』とはいかなるものであったのか!答えられないというのなら、即刻辞任するべきだ。」お怒りはごもっとも。半年前に自分から言い出した話を「記憶にない」と明言する男に、県政を担う資格はあるまい。そして三反園知事に言いたい。

 原発マフィアや自民党等のバッシングや非情な攻撃よりも「良心的県民を裏切った報復の方が、もっと怖い」事を!(基本文献-ニュースサイトハンター/管理者:部分編集)



<三反園鹿児島県知事:後援会の実相>


 前述の三反園訓知事の「九電に対する川内原発(薩摩川内市)再稼働阻止」の公約違反-反原発派裏切りの中で、同知事を支えた後援会組織もゴタゴタ続きで多くが離反し、後援会長が辞意を漏らす事態になっている。一体何が起きているのか―。関係者に取材したところ、三反園知事の意外な一面が浮き彫りとなった。

〔分裂含みの後援会組織〕

 三反園知事の関連政治団体は、総務省届出の「みたぞのさとし後援会 三訓会」と鹿児島県選管届け出の「みたぞのさとし後援会」の2団体。

 三訓会は政治資金作りのための団体で、地元鹿児島での活動を支えてきたのは「みたぞのさとし後援会」だ。知事の出身地である指宿市の同窓生や県スポーツ関係者、反原発団体のメンバー、元自民党の地方議員など県政刷新を願う幅広いメンバーが集まり、寝食を忘れて三反園支援を呼び掛けたという。4選を目指した独裁者・伊藤祐一郎前知事との戦い。投開票日の夜、選挙事務所に集まった支援者が「当確」の報に喜びを爆発させたのは言うまでもない。しかし陣営内部では、この瞬間に分裂の萌芽が見え始めていた。鹿児島県で官僚出身者以外の知事が誕生したのは県政史上初。原発に慎重な姿勢を見せる知事の登場も初めての事だ。県政刷新への熱の高まりが生んだ結果だが、勝因の一つが、彼が掲げた公約―≪熊本地震の影響を考慮し、川内原発を停止して、施設の点検と避難計画の見直しを行う≫―だったことは疑う余地がない。

 熊本地震後、川内原発への不安が高まっていたからだ。

 実際、知事は公約を守る形で8月26日に九電に対し川内原発の一時停止を要請。拒否された後、再度の停止要請を行っている。

 原発立地自治体の首長が、電力会社に原発の停止を申し入れるのは異例。全国注視のやり取りとなったが、内容自体は陳腐なものだった。

 九電は肝心の原発停止を拒否、代わりに提示したのは「特別点検」「地震観測点の増設」「避難用福祉車両追加配備」等、原発事業者として当然やるべき内容ばかり。“一時停止”を除き、知事要請がハードルの低いものばかりだった証拠だ。しかし知事は、九電の対応を遺憾としながら「三歩ぐらいは進んだ」と一定の評価。出来レースを疑わせるようなやり取りに、反原発派から「騙されたのじゃないか」「アリバイ作りのパフォーマンス。停止要請の公約は、候補者一本化のための便法だった」といった声さえ上がっていた。不信は亀裂を生む。九電とのやりとりが続く中、原発停止を最大の公約に掲げた三反園知事が、何故か反原発派を遠ざけるように―。そして亀裂は後援会組織全体に拡がることになる。三反園氏の勝因は、原発だけではない。陣営には原発の是非に関係なく「反伊藤」という一点にかけた関係者も少なくなかった。

 むしろ最大の勝因は底流にあった「反伊藤」の感情。ある後援会関係者が、投開票日の夜に語った言葉が象徴的だった。

「三反園さんが勝ったんじゃない。伊藤さんの人格が、この結果を招いた。伊藤さんが負けたということ。三反園さんや側近が、勘違いするのが怖い」反原発、反伊藤―二つの大きな力が、三反園知事誕生の要因であることは確かだ。知事は当然、そうした声に応える動きをするものと思われていたが、九電への要請という大きな節目を過ぎた途端、後援会関係者が抱いていた“勘違い”への懸念が現実のものとなる。

 九電とのやり取りに注目が集まる中、知事は反原発派だけでなく、後援会の主力メンバーとも距離を置くようになったのだ。

 噴き出す不満の声。ある後援会関係者はこう語る。「選挙から2か月。後援会長がクビになったという噂が聞こえてきた。事実関係は分からないが、後援会の主要メンバーと三反園事務所側に険悪なムードが漂っているのは事実。知事もその事は承知している。多忙なのは分かるが、後援会の関係者と会わないどころか、連絡も取れないというのだから呆れる。付き合う人間を選別しているらしく、会っているのは自分に甘い言葉をかけてくれる人間ばかり。残念だが、三反園さんは、感謝という言葉を知らない。用が済めばポイ。それが彼の流儀なんだろう。今や後援会内部は爆発寸前。『騙された』『がっかり』という声がどんどん拡がっている」

〔「後援会長」は形だけ、届出書類では三反園氏が代表〕

 選挙に勝った陣営で、後援会長がクビになった話など聞いたことがない。取材してみたところ、表面上の後援会長が、実は正式な手続きを経ていない、便宜上の存在であったことが明らかとなった。

「みたぞのさとし後援会」が県選管に提出した政治団体設立届では代表者は、三反園氏本人となっており、10月11日現在も変更はない。(基本文献-ニュースサイトハンター/管理者:総合編集)

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(民守 正義)