リベラル勢力総結集で政権交代!(402)

《Ken Sway Kenと管理者の【緊急事態条項等、憲法改悪阻止】》

*明日(11/3)は、夜間の取り組みにより休刊します。

《【賃金不払い一掃】労働基準法を遵守し、「不払い」を解消せよ!立ち上がるホームヘルパー達/西村 仁美(ルポライター)》

 超高齢社会を迎えている日本。国は、「施設から在宅へ」を掲げて、在宅介護を推進しているが、これを担うホームヘルパーの労働条件は、労働基準法さえ守られず、未だに低賃金のままだ。
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 少子高齢化社会を担う介護職員の低賃金が叫ばれて久しい。厚生労働省の調査によれば、常用フルタイムの介護職員の平均賃金(月額)は約30.1万円(「平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果」)。一般労働者の平均賃金約42.3万円(平成30年度、毎月勤労統計調査)と比べ、約12万円低い。しかも介護職員の中でも、全国で約13万人とされる短時間労働(パートタイム労働)のホームヘルパー(訪問介護職員)の場合、平均賃金(月額)は、なんと約8.3万円。同じ短時間労働の介護職員である福祉施設介護員(約30万人)の平均賃金(月額)約10.8万円と比較しても約2.5万円も低い。(厚生労働省平成30年賃金構造基本統計調査より)何故、これほどまでに低賃金なのか。データを詳細に見ていくと、時給は平均1447円。先の福祉施設介護職員の平均1125円よりも300円以上高いし、他業種と比べて極端に低い訳ではない。大きく違うのは、1日当たりの実労働時間数だ。ホームヘルパーの場合は平均3.6時間。同じ短時間労働者でも、福祉施設介護員平均6.1時間、看護士6.0時間、保育士5.6時間等と比較すると4割前後少ない。実は、この異常に少ない1日当たりの実労働時間数には、ホームヘルパーの理不尽な労働環境の問題が圧縮されているのである。

<「不払い」だらけの訪問介護事業所>

 東京のA事業所に登録してホームヘルパーとして働く藤原るかさん(63歳)。
 介護保険法ができる以前から公務員ヘルパー(家庭奉仕員)として働き、2000年の同法施行と同時に辞職、民間のヘルパーとなって約20年目だ。「2011年の介護保険法改正に伴い、国は、翌年4月から訪問介護サービスの生活援助中心型(洗濯や掃除など生活全般の援助を行なう)の基準となる時間区分を、60分から45分に切り下げました。60分未満、60分以上で分けていたものを、45分以上、45分未満としたのです(注1)。15分も短縮されました」当然、短縮分の賃金は減った。藤原さんが作成したある日の勤務状況表を見てみよう。
 この日は6件の介護保険サービス利用者宅の訪問があり、賃金に反映されるのは、生活援助(225分)と身体介護(60分)に要した合計285分間分とのことだ。
 しかし、この日の業務開始は、事業所に出勤した午前8時20分で、業務終了は事業所を退勤した午後5時55分(17時55分)だった。つまり1日の拘束時間は、9時間35分(575分)にもなる。先の285分との差、290分中、昼食時間を仮に60分として除いても(実際には自転車で移動しながらパンを食べるなど慌しいそうだが)、230分が「不払い」の扱いになるという。
 どういうことか。訪問介護では、賃金に反映する労働時間の条件について、以下のような考え方をとっている事業所が殆どという実態があるというのだ。
①業務の開始・終了は、利用者宅の出退勤時間とし、業務報告書作成や、利用者宅の鍵の管理等を目的とする、事業所の出退勤は労働時間と看做されない。
②利用者宅から利用者宅への移動時間や、次の利用者宅での業務開始までの待ち時間(待機時間)は労働時間と看做されない。③利用者が、うっかり介護サービスの日時を忘れたり、病気になったりして、突然キャンセルになっても、休業補償(休業手当)がなされない。
 この他にも、事業所で求められる技能を磨く研修の時間も不払い、利用者の突然の入院で、その人が自宅に戻るまでの「待機」時間も休業補償はない。もちろん、こうした状況は、労働基準法等関係法令に照らして「賃金、労働時間等に係る法定労働条件が適正に確保されていない状況」(後述の厚労省通知より)だ。実際、厚労省は、事業所でのこうした不当な労働条件を是正するよう、過去2回も都道府県労働局長宛ての通知を出している(注2)が、未だに実態は改善されていないという。藤原さんは、日々このような状況で、フルタイム労働者並みの拘束時間にも関わらず、収入は月におよそ12万円程度という。

<不当な労働環境改善へ国賠訴訟>

 利用者宅間の移動に関わる問題としては、東京など大都市にはない、地方ならではの問題もある。福島県郡山市在住の佐藤昌子さん(64歳)は、直行直帰型の事業所で登録ヘルパーとして働き、4年目。「地方だと、訪問先まで車でも30分以上かかるのが普通です」「(地方は)都市に比べ人口密度が小さく、ヘルパーも少ない。地域格差があるのに、国の介護報酬にガソリン代等の移動費は含まれておらず、移動費が出ていない事業所も多い」と憤る佐藤さん。更に雪が降ると、交通渋滞に巻き込まれやすくて時間がかかる上に、駐車のために訪問先の利用者の雪かきも必要になるが、当然のように無給の作業となる。
 こうした不当で過酷な労働環境を、これ以上放置してはおけないとして、藤原さんを含めた4人が原告となって、9月下旬に国家賠償訴訟を起こす予定だ。2人が相談をしている山本志都弁護士に話を聞いたところ、第一に訴えたいのはむろん、労基法の遵守だ。
「引き継ぎや業務報告書の作成、研修、訪問先から訪問先への移動。これらは当然賃金が発生する『労働時間』です。ところが多くの場合、正確に把握されていませんし、適正な支払いも行なわれていません。有期労働契約締結時の労働条件も、明示できないケースが殆どです」だが最も問題なのは別のところにあると言う山本さん。「介護労働者の権利を守るために労働法をきちんと遵守し、安全衛生を確保すると、今度は介護保険制度が成り立たないような仕組みになっていることです」つまり特定の事業体だけの問題ではなく、介護が単位に細分化され、積み上げていく方式で報酬支払いが行なわれるという介護保険の根本を問い直していく必要があるというのだ。

<介護保険制度の構造的問題>

 「介護保険制度が、私達の働き方を壊しているのです。以前は、公務員に準ずるお金が人件費として自治体から常勤のホームヘルパーに支払われ、固定給が保障されていました。ところが介護保険法が成立する1997年に、それを見越して、人件費方式ではなく、介護サービスに対して支払われる『出来高払い』制が導入されました」そう語るのは、介護福祉士で、登録ヘルパーの伊藤みどりさん(66歳)。ヘルパー歴は8年目。「はたらく女性の全国センター」(ACW2)共同代表も務める。藤原さんと共に、国賠訴訟の準備をする1人だ。
「以前は、9時~17時の労働契約に基づき、午前、午後、各々1件につき2時間といった働き方もできました。ところが『出来高払い』制の導入により、ホームヘルパーの働き方は、『変形労働時間制』にもなった。その場合、本来事業所が1カ月の勤務予定表を私達に出さなければならず、また予定表通りに、仕事があろうが無かろうが、労働時間契約に基づく賃金が支払われなければいけないものが、実際はそうなっていません」
 すなわち前述の山本弁護士が述べたように労基法を遵守すると、介護事業そのものが成り立たないから、と話す伊藤さん。「事業所は、介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)以上の有資格者が常勤換算で2.5人以上いれば、介護を知らない人でも開くことはできますが、経営を維持するのが大変難しい。一部の介護保険サービスの介護報酬を引き上げることで事業所が利益を上げたら、次の保険料の見直しで、今度は引き下げられ、一定程度以上しか儲けられない仕組みになっています。国民の税金を使っている非営利事業が基本だからです。そういう仕組みだから、事業所は、私達ヘルパーの処遇改善どころではないのです」

<これから育つヘルパーの希望に>

 冒頭に登場した藤原さんは言う。「ホームヘルパーとして30年近く働いているのに、まともに国民年金も払えずにきた。『入院待機・死亡』が重なり、月8万円減収したこともある。
 3万~5万円の減収はザラ。事業所で働きつつ、スーパーや保育園で働いたりして、生計を補う人も多い」だが、もう我慢の限界だ。「利用者さんから話かけられても答える時間がなく、ただ仕事をするだけで精一杯。パワハラ(パワーハラスメント)やセクハラ(セクシャルハラスメント)も多い(注3)。無理難題を言われ、怒鳴られることも。介護職から離れる人が後を絶たないのは当然です」最後に藤原さんに、裁判を通して最も訴えたいことを尋ねた。「裁判を起こすことで、労働実態を明らかにし、労働法や労基法で守られる業界にし、これから育っていくヘルパーの希望となるものにしたい」
(注1)その後さらに「生活援助」の利用に回数制限がかけられる等、利用者に使い辛い制度になった。
(注2)「訪問介護労働者の法定労働条件の確保について」(平成16年8月27日付厚労省通知)、及び「介護労働者の労働条件の確保・改善対策の推進について」(平成21年4月1日付厚労省通知)。
(注3)介護労働の現場におけるパワハラやセクハラの実態は、藤原るかさんによる新刊『介護ヘルパーはデリヘルじゃない 在宅の実態とハラスメント』(2019年7月刊行)に詳しい。


《【無駄の上の軍事予算】国のサイバー攻撃防止システム未使用で廃止:18億がドブに》

 サイバー攻撃等による情報漏洩を防止するため、約18億円を投入して開発された国の情報管理システムが、2017年度の運用開始から2年間、未使用のまま廃止されていた。
 会計検査院の調査で判明した。システム開発のきっかけは、15年に日本年金機構からの年金加入者情報が流出したこと。システムの運用は総務省が行っていた。しかしインターネットから遮断されているため、データ入力やデータの閲覧等で使い勝手が悪いといった理由で各省庁は一度も使用しなかった。維持費も年間約3億6000万円とバカにならないため今年3月に廃止になったという。18億円もの血税を投入して、どうしてそんな劣悪なシステムができたのか?再発防止のためにも責任の所在を徹底究明すべきだ。(基本文献—日刊ゲンダイ)
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《「日の丸・君が代」強制反対・大阪ネットの当面の日程》

11/9(土)君が代強制反対キリスト者の集い「即位礼・大嘗祭に異議あり」
                       (14時~東梅田教会)
 14(木)「大嘗祭は違憲だ!」集会(18時~中央公会堂前水上ステージ)
     →19:10~デモ〔西梅田公園〕
 16(土)声をあげよう!弾圧許すな!関生弾圧反対集会(14時~西梅田公園)
     →16時~デモ〔雨天決行〕
 17(日)岡本朝也さん講演会「なぜ『日の丸』『君が代』に反対するのか~植民地支配の問題から考える」(14時~高槻生涯学習センター)


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(民守 正義)